`Hello World` 藤井大洋著、なんて元気なタイトルなんでしょ。で、読後最近もやもやしていたのがスーッと晴れてきました。

ロックダウンが始まって以来、われながらとにかく ラノベの読みすぎがひどくなってました。   で、呪術廻戦アニメの第一期が終了して以来、なんかこうアニメに要求するレベルが自分の中で上がってしまって、アニメを見る量 …

‘七人のイブ’ ニール スティーヴンスン著 を読みながら、科学と民主主義は似ていると感じたこと

これよく考えると、ものすごくきつく暗い内容なはずなのです。さらにいわゆるアクションがいっぱいという物語でもない。 でも、読んで何故かすごく元気がでました。 正直コロナが始まって以来続いていた、何とも言えない抑うつ状態がか …

デューン/砂の惑星、新たな映画化の予告編を見て、原作の凄味、そして1984年のデビッドリンチの映画化の正しさを思い返しました。

私は、デューン/砂の惑星、原作全6巻読んでいます。(これ、英語版だと6作ですが、翻訳だと、18巻ぐらいになるはずです。しかも、一冊が結構厚めで。) デューン/砂の惑星 デューン/砂漠の救世主 デューン/砂丘の子供たち デ …

中国SF ‘三体’を解読する三つの状景、’科学者という夢’、’中国的蕩尽’、’凌駕する繁殖’,  第一部読了後の分析を振りかえって

中国SF”3体”が3部作として完結したそうだ。私は、第一部しか読んでいない。いま、2020年正月に書いたレビューを読み返しながら、正直なところ、ほかに読みたいSFがありすぎて、(ほとんど日本のPost 伊藤計劃の若手の作 …

タワマンやっぱり怖い。やっぱ都市部の限界は中層ぐらいがいい。それにしてもタワマンて嫌なシンボルに見えてしまう。

正直今にこういう時間が起こるだろうなあと思っていて、それが現実になった感じです。数日前に、多摩川の氾濫の話を少ししましたが、今回は改めて私がタワマンを嫌う理由に触れてみます。   まず今回の多摩川の洪水で一番怖 …

SF アンソロジー 伊藤計劃トリビュート2 やはりエキサイティングなのですよね。

本来ならIから始めるべきなのですが、実はIの方は、日本に置いてきてしまいました。来年の春日本に行ったら、忘れずにレビューします。   50歳未満のSFファンで、伊藤計劃を知らない人いませんよね。で、さらに40歳 …

‘グランバカンス’評反響にびっくり、SFレビューにこれから力入れるために、ちょっと関連読書歴振り返ってみました。

正直びっくりしました。今までの私のミニバズ最高値を楽々超えました。   しかも今回はSF評ですから。基本私のコアコンテンツです。一方今までのミニバズは、すべて有名人ネームがらみ、立花岳志さんのNoteポストにつ …

’グランバカンス’飛 浩隆の退屈と、日本のオジサンSFの限界

数か月前に、思い立ってIpadで日本用にKindleを使い始め、その時にいろいろな本をサンプリングしたのですが、その一つがこのSF. 正直、とにかく退屈で、退屈でものすごく読むのに時間がかかりました。   &n …

‘コンビニ人間’村田沙耶香著は怖いSF、GAFA支配とはまた別の、日本的ディスピアの理想的労働者’古倉恵子’という未来

今日はJuly 4th, アメリカでは独立記念日の祝日です。 今朝は、7時半頃起きてそのまま先日キンドルにいれた Kindle Unlimitedから選んだこの一冊を読んでました。(後半ネタバレありです。)   …

アニメ’虐殺器官’レビュー、ネタバレ全開、Part 2.

原作を読んだ人間にとってアニメを見る楽しみの一つは、言葉で事細かに説明されているものの、いまいちうまく頭の中でイメージできていなかった小道具がや設定が映像化されることです。 これはアニメと限らず、映画だってお話そのものの …

アニメ’虐殺器官’レビュー、ネタバレ全開、書きたいことが多すぎるの2回に分けますね。Part 1.

さっき見終わって最初の感想からしてネタバレなのでタイトルで警告したわけです。後、これはあくまでアニメ版のレビュー、アニメを見てつくづく原作を読み返してきちっとしたレビューを書かなくてはと思いましたよ。 このアニメは、評価 …

伊藤計劃’伊藤計劃記録’II Project Ito Archives II, 私達は彼の遺産を活かせるのだろうか

戦争犯罪なんてことを考え始めると、私は伊藤計劃を手に取ります。 それも、小説ではなく主にからのブログポストを集めた記録、私が何度も読み返さずにいられないのは、その第二巻。2006年初頭から、亡くなる2009年の1月7日を …

指輪物語 トールキン著 日本語訳を初版で読んだころ、リアルを一番遠く感じていました。

実は私は二十歳になる前に、一度結婚しました。   高3で、完全に壊してしまったそれまでの自分が、まだばらばらであったころに、この最初の配偶者と出会いました。   それは彼自身がそれほど素晴らしかったと …

SFが現在に追いつく令和。福島の汚染水廃棄が開始されるこの時に、終末に取りつかれたSF作家 J.G. Ballard を読み返す。

私が、初めて自殺したいと思ったのはいつだろう。 たぶん小学生4年生ぐらいだったと思う。 まだ、母屋の浴室は古い作りで、洗面台がその片隅にあった。季節は多分早春。その時のことを思い出すと冷たい空気とそれとは対照的に明るい朝 …