FPのキャリアに突入してすぐ、顧客探し、ぶっちゃけていってしまえばセールスと言う世界に直面しました。それまでやってきた大学の講師、コンサル、アナリスト、とはまるで違うスキルを要求されるわけですよね。
最初は友達や不動産投資がらみの知り合いとかに、ビジネスをもらいましたが、それだけでは足りない。で、セールストレーニングという名の自己啓発ビジネス世界のお客さんになっていったわけです。
アメリカでは、不景気になるとすぐ首をきられますから、一生に一度はセールスにトライするはめになる人って結構います。当然のことながらアメリカは自己啓発ビジネスの本場、そのうえセールスがらみの仕事はコミッション100%が普通ですから、成功者たちの稼ぎだかって半端じゃありません。
私の最初にボスは、成功している割にはこうバランス感覚のあるひとでしたが、それでも自己啓発系のベストセラーとか一通り読んでいました。でも、正直アメリカの其の手の本は私にはちょっと疲れる。大体アメリカ人並みの、それもセールスで稼ごうとしているひとたちに比べて余りにも”金持ち願望’が低すぎる。
そうこうするうちに、たしかダイヤモンドオンラインで勝間和代さんと小暮弾さんの対談を見つけ、しばらくは結構かつまーしてました。
公認Facebookにも登録していましたし。彼女の会計の本もかいましたよ。彼女の会計の本はいまでもおすすめです。(MBAでアメリカの会計の基礎はやったのですが、妹たちが継いだ親父の会社のFRを読まなくてはならない羽目になったとき、とても助かりました。)結局、彼女の2つの限界に気が付いて離れました。
彼女の本は情報源としては、とても役立ちます。MB16PersonalityとかStrength Finderとか彼女の本から、ピックアップしたもの。こういう類型って現実世界では、実はけっこう使えます。
ただ、自分の悪い習慣を絶ち、よい習慣を身に着けたいとか思っているのですから、彼女の本は役にたちません。
彼女自身が成功した最大の理由は人並みはずれたの実行力なのです。結構いい人なのだと思います。ただ彼女には自覚はないでしょう。ですから普通の実行力の持ち主がカツマーを目指すとバーンアウトしてしまうのだと思います。
さて、もうひとつの理由はかなり個人的です。私はいわゆるエンジニアタイプが苦手です。エンジニアがビジネスにとって大事なのはわかります。それぞれの専門のなかでとてもすごれたひとって尊敬にあたいするのがわかります。でもだめ。
実は最初にアメリカに来た理由は数学をやりたかったので、で大学院にいたころに知った、引退したエンジニという類型ジョークというのがあるのです。
数学の古典的な問題のひとつに、任意の角の三分割というのがあります、数学科のせいとにとっては学部レベルの代数でならうガロア理論というのですでに答えがでています。で数学的な答えはNO.
ところが引退したエンジニアの誰かが毎年かならず任意の角の三分割法を発見したと数学者にいってくると言う落ち。簡単にいってしまえば、自分の想像がつかないものにたいする、想像力がない。それが、私が思うエンジニアタイプ。アメリカの場合、科学者はリベラル、エンジニアは保守というクリシェがあるぐらいですから。
勝間和代さんの場合、それに気が付いたのは、彼女が’料理’に凝っているときでした。其の後彼女の”やせる’と言う本の内容になっていった、Facebookのポストに料理写真がらみのポストが続いた時があったのです。
最初のきっかけは彼女のキンピラごぼうの写真でした。とにかくふとすぎてキンピラに見えない。で、深く考えずにコメントしたのです。栄養という点でそれはそれでいいけどキンピラと呼ぶのはやめて欲しいという趣旨だったと思います。
そのあと、彼女の’もう料理は極めたから’習うことなくなったというポストがあったので、私はついむきになって、色々なエスニック料理の名前を網羅したポストをあげたのです。彼女の考える正しい料理だけが、料理ではないと思いましたから。で、そのあとしばらく離れていたらUnLikeされました。たぶんスタッフのビジネス判断だと思います。まあ、しばらくは腹立ててましたしね。
なにかのはずみでこの私のエンジニアタイプ嫌いということに気が付いて、腑に落ちました。
でも、本を買ったこと自体は後悔してません。ああいう時期があって、いまがあるし、彼女の本は資料としていまだ時々役立ってます。もし彼女のセミナーに参加できるのでしたら、本を何冊も買うよりも効果があるかもしれません。優秀なコンサルタイプだと思うし。