‘お金の五季’ フレイムワークの説明 と 私の中で理想化された昭和の思い出

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まずはなぜ四季でなく五季なのかですよね。

これ、春夏秋冬プラス土用です。

私はすでに、シニアと呼ばれてもおかしくない年齢に達してます。(娘はまだ高校生ですが。)ですから、私が育ったのは昭和で、振り返れば平成を迎える本の数年前にアメリカに来てしまっています。

父が逝った1994年までは、最低一年おきぐらいには日本に戻っていましたが、あのあと2003年に娘が誕生するまで、約十年間日本に戻らなかった時期があります。

あの頃は、私がアメリカに戻る以上日本の妹たちのやることにはもう口をださない、迷惑をかけないという形で、一旦99%まで、自分と日本とのつながりを断ち切ろうとしました。

それが、9-11をきっかけに、アメリカがどんどん私が好きだったアメリカからずれ始め、さらに東日本大震災をきっかけに自分と日本のとてもではないけど切れない絆を再認識しました。

その後、2015年から、また日本に定期的に戻るようになりましたが、なんと言っても一番はっきりと昭和的なものが消え失せたと感じたのが、2003年の終わりに戻ったときですが。

皆さんは不思議に思うかもしれませんが、

元旦からお店が開いていることに私はショックを受けました。

アメリカに住んでいて、多分一番日本が恋しくなるのはお正月です。でもあの時初めて、私が理想化して抱え続けたお正月の情景は、すでにない昭和のお正月でした。

私が生まれ、1984年の暮にあとにした日本は、戦後の昭和の日本でした。

日本の思い出というと、どちらかと言うと嫌な思い出のほうが多かったのですが、年をとってくるとなんででしょう、むしろ理想化され楽しかったことのほうが多く思い起こされるのです。

そして、そんな思い出を形作るのが、昭和の四季そして土用までを含めた、日本特有の四季の移り変わりを季節ごとの行事に織り込んだ暮らしのあり方でした。

もともと英語で、いわゆるFinancial Wellnessの本を書こうと思った時、私の無意識は5というすうじにこだわりました。3分割でも7分割でもなく、5分割あるいは5項目。

そうこうするうちに、この5が、いわゆる中国の5行説と重なることに気が付きました。

水(みず)

木(き)

火(ひ)

土 (つち)

金(きんぞく)

それぞれに、Financial Wellness、日本語で言えば、お金との上手な付き合い方といった感じになりますが、私がテーマとしてそれぞれの要素、Elementに当てはめたのは、

水(みず)  お金のMindfulness

木(き)   無理せずに貯蓄をふやすには

火(ひ)   お金の使い方が幸福度を決める

土 (つち)  お金でリスクに対抗する

金(きんぞく) お金について話してみる

これだけでは多分まだ良くわからないと思いますが、私自身としては、とても腑に落ちたのです。

で、英語版を書き始め、第三章目に入り、水のElement話を初めてふと気がついたのです。

そもそも、この5行には季節が対応しています。

水(みず)冬

木(き)春

火(ひ)夏

土 (つち)土用

金(きんぞく)秋

つまり、私が幼い頃から育んだ、四季と土用をたどる5つの季節の移り変わりへの感受性が、そもそも’5項目’にこだわってしまった無意識の源でした。

5行について、なんだかんだと雑駁な知識があったのも、別に幼いときから中国の易にきょうみがあったというわけではなく、日本の伝統の中にしっかり織り込まれてしまった、暦からだったのです。

あ、暦って知らない方ももう多いでしょうね。英語ではAlmanac 、英語のバージョンは5行説とは関係なく、基本農作業を中心とした季節にもとづいた生活情報のまとめです。

日本版はこんな感じの外見です。

Almanacはこんな感じ、

不思議ですね、人間はどこでもごく最近まで、季節の移り変わりを暮らしの指針にしてきたのです。

さて、日本人にとって一年の始まりはお正月ですから、’お金の五季’もお正月がある冬から始めたいのです。

英語版では、一章を私の、昭和話に費やしたあと、かく項目ごとの内容はそれほど、季節へのこだわりを含んでいません。そのかわり、アメリカ人に伝わりやすいいろいろなFPとしての経験を沢山例としてあげてみました。

でも、日本語で書く以上、昭和の暮らしから汲み出せるものを織り込んでいきたいと思います。

月で言えば、冬は12月、師走から、

次回から、思い出語りを交えながらの、お金との上手な使い方ガイド、付き合ってくださいね。