まだ体調回復しません。でもこの手の話題はなにせ本職なのでかなり体調悪くても書けます。

 

昨日みたいな記事は、他のブログでちょっと’資産運用’のものをなんて考えている方には多分そう簡単には書けないと思います。でも私の場合年季が違うの。

 

私は個人で投資を始めたのがまだ大学院生のころ(約30年前)、毎年父から生前贈与が少しずつあったのと、後其の頃突き立っていたBFがすごく投資に興味を持っていたのがきっかけでした。

 

ちなみにこのもとBFは、数学のPHDを私より一年後にやっと終了した後、大量に借金して、カーネギーメロン大学の、MSプログラム、’Comuputational Finance’ をさっさととってQuantになりました。このプログラムは、Quant養成の総本山みたいなところです。リーマンから初めて、最後はCredit Swissとかで働いてましたっけ。今は、リタイアして個人で投資で食ってますね。まあ、奥さんは眼科医ですが。

 

さて、仮想通貨のバブルのせいで、なんかブログ界隈の素人の方々が、次は資産運用ネタで収益化なんてことを言ってらっしゃるので、さすがちょっと心配になってきました。

 

一応アメリカでの現職FPで、このインフルエンサーさんたちが赤ちゃんのときからそれなりに資産運用してきた人間として正直一言釘を指してもバチ当たりませんよね。

 

私自身、ものすごく投資に興味があるというたちではありません。お金でお金を生む作業というのは正直、こころも体もすり減らします。

 

ですから、WallStreetのど真ん中で働いている人達なんぞは、基本40代なかばまでにはリタイアを目標というのが結構普通。例えばカリフォルニアでWinaryを開いたなんて人たちの中には、結構Wall St.リタイア組がたくさんいます。

 

まあ、30代ですでに成人病を発病というのが多いし、アル中、コケイン中毒とかも多いし。

 

個人的に、Wall St.ではなくDay Tradeで成功したひとも知ってます。私が出会ったときは不動産投資に切り替えてました。このひともDay Tradeはやることをきちっとやれば儲かるけど、ものすごく嫌だったとおっしゃってましたっけ。

 

ともあれ、最初は投資信託500選とか言う本を買って、(もちろんアメリカの話です。)ファンドを確か5つぐらい買っていきました。ブローカーは開かずファンド会社から直買いです。

最終結果は、まあ勝ち越しという程度。

 

さて1994年に父が逝き、数千万単位の現金遺産が入りこれをどうにかしなくてはならなくなりました。

自分でファンドをというのはさすが怖かったので、銀行経由で債券のセールスがきたときに、まあ元金保証だからと(いかにも日本人的発想)すぐ買ってしまったのです。

が、一週間ほどして銀行のトラスト部門、ぶっちゃけラップアカウントからコンタクトがありました。

銀行としては、後で問題になるのが怖くなったみたいということもあったみたい。

今考えると、Transaction Fee丸損でしたが。

 

ともかく、この時点で初めてPortfolioとか、リスクとリターンみたいなことについて説明されるようになりました。

ラップのFeeは1%で、まあ業界平均でした。

ただ、その時私が一番不思議だったのは、担当の人が、未来のリターンについて、最悪なん%、最高なん%みたいな、確定的な言い方をすることでした。

 

今はもう、投資で普通リスクというと、シグマ、つまりStandard Deviationなんです。だから単に平均のリターンがA%として、シグマがB%とすると、幅は、A-BとA+Bの間に収まるということを言っていただけなのですけどね。

 

もちろんすべてこれ統計としての言説ですから、確定ではなにのですけどね。でも株などのリターンの分布は、ベル・カーブより急だと言われているので通常時はこれでいいのでしょうね。実際、ラップの成績はすべからずマアマアでした。

 

これは資産運用のまあ消極的な部分で、投資というほどのものではありません。

 

私は基本投資でほとんど損はしていません。というか総括すると大幅な黒字です。でもまあ今は貧乏ですが。もちろんいくら投資でかせいでも、肝心の実生活のキャッシュフローがずーっと赤続きだったのでこうなったわけですが。(娘の発達障害にきちっと対応するために、基本ずいぶん犠牲が出ました。まあお金でかたづいただけいいでしょう。)

 

ただし、Market参加に関しては、もう私の場合完全に運だけでした。

 

たまたま、最初に取り上げた元彼のすすめで、昔々Starbucksが上場した時に、200株買ったのです。それを10年以上持っていたので、最終的に45万が、1800万ぐらいになりました。キャシュフローを補っていくために最後3年ぐらいに渡って売りましたが。(10年で4000%ですから、どうぞ勝手に年利率計算なさってください。)

 

ここで勘違いしないでほしいのですが、これは仮想通貨とは全く違います。

仮想通貨はバブルです。

そしてバブルはゼロサムゲームです。

 

つまり、ババ抜きでも、椅子取りゲームでも、マルチでもいいですが、最初に参加した人たちが、後から参加した人たちを食い物にする仕組みです。

これは資本主義経済ゲームの最悪パターンです。

逆に、上場した時買った企業の株が業績が上がるに連れて値段が上昇していくのは、

価値の創造

 

アメリカ流に言うと、Bigger Pie ということです。

 

株にかんしては、残りは確か2勝2敗でした。勝数は大きくないのですが、金額的には大勝でした。(負け分は確か、50万言ってないと思います。)

 

株に比べると、不動産投資も少しやりました。全部で5つ売買しました。一番長期に渡って所有していたのは10年間。5つのうち4つが大きな利益を出し、さらに4つのうち長期に渡って所有していた2つは、賃貸不動産としての単体ごとのキャシュフローもPositiveでした。

 

それはともかく、ここまでは私の買うタイミングの良さだけですが、不動産に関しては場所注意しましたし、資金繰りには一工夫しました。(担保をうまく利用して安くお金を借りといたので、買い叩くことができたのです。)

 

でも、一番結果的に大きかったのは、損を出した物件の売り方です。これは最後に買った物件で、売るためのリノベが遅れて、売りに出したのが秋になってしまったのです。

結局、次の春に大幅に値下げして、5月の頭に売りました。

私の損は、大体不動産屋のCommission ぷらす50万ほどでしたが、この判断は結果的にただしものでした。(結果的に800万ぐらいの差が出ていたと思います。)

 

私がこの物件を売ったほんの数カ月後から、不動産の暴落が始まりましたので。

 

これが、リーマンショックの年でしたから。

 

私にこんな損切りができたのには亡き父の影響が大きいのです。

 

私の父は、建築業界で戦後の高度成長の波に乗り、非常に資産内容の健康的な中小企業を作り上げました。

ただ、父には相場師てきなDriveがあったと思います。というのは彼の父も其の父も商品相場をやってましたので。

 

父は、彼らと違い、祖母の強い押しもあって国立大商学部をきちんと卒業してます。まあ、一流商社では一年と続かず起業しましたが。

さて、そのかれの最大にして唯一の趣味がギャンブルでした。

 

といっても、彼は国内では手慰み以上のものには手を出しませんでした。最初は年数回マカオでBlackJackを始め、私がアメリカにいるようになってからは、Las VegasとAtlanticCityに年数回遊びに来るようになりました。

 

彼は、超太客ではありませんが、コンプでFirst Classの航空券まで面倒を見てもらえるほどの客ではありました。大体、見せ金が1000万クラスです。

 

私が彼を見ていて一番感心したのは、損切りそして引き際の鮮やかさでした。

 

彼の海外ギャンブルバケーションは、大体20年にわたって続けられました。その間父は、ビギナーズラックで大勝ちした後、やけどしたケースをずいぶん見てます。父がついていたので破産にまで至ったケースはないですが、二度とカジノには行きたくないといった人を、ずいぶん見てきたといいます。

 

其の父ですが、なくなる一年前に、ラスベガスのシーザースパレスのバカラトーナメントで優勝しています。

そして、なくなるほんの一ヶ月前にもわざわざアメリカのカジノにやってきましたっけ。

 

お葬式の時に、私達はシーザース・パレスの日本人VIP担当の方にお願いして、チョコレート色の5000ドルチップを持って来てもらいました。実際、チョコレートと言うあだ名で呼ばれるそうです。父が参加していたレートのバカラテーブルで、一番大きいチップです。(例えものはプラスチックでも、ちゃんと5000ドル支払うのです。)

 

というわけど私の父の冥土の旅の渡し賃は、チョコレートチップでした。

 

ともあれ、

日本のFP,

さらに銀行と生保の詐欺まがいの商品、

そして見当違いの規制のおかげで、

 

日本人はこと資産運用に関する限り、まだ19世紀に生きています。

 

とここでリーマンショック前後の話を描いたものとしては、もう歴史的価値があるといっても

おかしくない、この本オススメです。

 

 

実はこれ、私本が出る前に、BloombergTVでやったDocumentaryを見てものすごく興味をもったのですね。で、本すぐ買って英語のまま読みました。ものすごく面白かったです。

映画にもなってます。映画は、風刺的な要素が強くなってますが、一生懸命デリバティブというものを、巧みなアナロジーを使って表現しているところに好感がもてます。

 

実は、この本を取り上げたのにはもう一つ理由があります。

今の金融、そしてMarketの最前線の基礎知識を試すのにはこの本すごく適してます。レビューを見てもらうとわかりますが、実はデリバティブとその周辺のことがわからないとよくわからない部分も結構あります。

だって日本でレベレッジていうとまず、

FXでしょ、信じられない

普通、お金のない人がレベレッジをかけるのに一番適しているのは、

オプションです。

元彼が、これから始めてました。

で、国内で販売されている正式なオプションてひとつだけ!!

今日チェックして正直椅子から落ちました。

というわけでエネルギー切れ、明日は日本のおかしいところ順を追って上げていきますね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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