経団連と娘の高校(アメリカの公立)を比較して見て日本の遅れに怖くなってしまいました。

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今朝、イケハヤさんのブログをチェックしていたところ、もともと紙の新聞に小さく載った、経団連での改革がネットでものすごい反響を呼んでいること知りました。

新しい経団連の中西会長がPCと電子メールを導入と言う記事が10月24日の読売新聞朝刊に載って。

ネット騒然

こちらは私が最初に読んだイケハヤさんの記事

もちろん、ネットの皆さんが騒然としているのは、え、今までもう2018年も終わりなのに使ってなかったのびっくりしているわけです。

しかも経団連ですからね。一応日本の経済の民間でリーダーシップを取るはずの人たちでしょう。

この中西さんという人は、昔々1970年にアメリカのStanfordでマスターをとっていて、更にずーっと日立製作所でトップをとっていた人ですから、この人自身はきっと随分前からPCに馴染んでいたと思いますよ。(そうであって欲しい。いくらなんでもそうだよね。)

でも、IT化がもう何ステップにも渡って進んでいる世界の中で、日本のトップがPCも電子メールも使わないって、本当に薄ら寒いでしょう。

実は今日は、どちらにしても娘の高校について少し書くつもりだったのですが、なんか悲しい比較をすることになります。

さて、娘が通っているのは、Baltimore市立のSTEM Magnet Highschoolで、

Baltimore Polytechnique Institute

といいます。

公立ですが、日本の中1と中2の学校での成績と標準テストのスコアで足切りされたもののなかから基本点数の良い順に入学が許されます。

STEMというのは、Science, Technology, Engineering, Mathmatisの頭文字をつなぎあわせた略称で、つまり理科系に特化したBaltimore市内の優秀な生徒を集めた高校ということになります。

アメリカの高校は、日本の中3プラス高校3年間の合わせて4年間。

正直、いままで学年人クラスというこじんまりしたところに通っていたのが、基本最大キャパが学年400人という巨大な学校に通い始めるのですから、すごく心配でした。

娘には発達障害があります。ただアメリカは公立の場合日本から見ると、とても手厚いサポートを

ただで受けられます。

大体、幼稚園から高校卒業するまで、公立の授業料はただです。

しかも、通学に公共の交通機関を使う場合はこれもただです。

さらに、高校はランチもただで食べられます。

つまりですね、やはりアメリカの戦後のリベラルというのはつくづく偉大で、機会均等という理念を本当に必死になって具現化してきたわけです。

もちろん、ここまでやっていてもいわゆる都市部のスラムで育ってしまうと、高校を中退してしまうし、そういう場所に近い高校は荒廃することが多いです。

それでも、日本よりずっと金持ちに甘いこの国で、ここまでの公立学校のシステムがあることはあまり認識されていないと思います。

とくに、最近日本でも増えてきたニグレクトの話を聞くと、そういうケースはアメリカのシステムのほうがきちっと対応しやすいと思います。

さて、ここまでは単にアメリカの公立学校の話ですが、とにかく娘が実際に生徒になってあまりのIT化の進化具合に私でさえびっくりしました。

実は、私もしらなかった教育機関のIT化に特化した会社がアメリカには存在し、ここです。

Infinite Campus

ここで、45州、7800万人に及ぶ、生徒及び学校関係者のITをになっています。

学校関係のITには大きく言って2つの柱のシステムがあります。

SIS (Student Information System )

そして

LMS (Learning Management System )

もともと、少しずつですが、学校がクラウドの自習サイトを使って課題を出したり、独習させたりするのはすでに経験していました。

もちろん高校ともなると、クラスが多いのと先生によっていろいろ課題の出し方が違ってきてそれになれるのにすごく大変でしたが、始業式からもうすぐ2ヶ月の今、娘も私もだいぶなれてきました。

さて、そんななか高校で初めて経験したのがSISへのアクセスです。

これもう事細かに一つ一つのクラスの課題(クラス内実習、レポート、小テスト、期末テスト)がきちんとすべて記録され、そこに得点がすこしずつ入力されていき、さらに今現在の成績情報もはじき出されます。

私が大学で教えていた時はまだこんなのなかったから。

もう、公明正大極まりない。そして親が毎週ほんの少し時間をかければ、子供の学習進行のすべてがフォローできるのです。

IT化というのは、別に子供にプログラミングを教えろとかそういうレベルの問題以前です。

情報の管理とアクセスを効率よく行えるシステムを作ることですよね。

ちなみに、子供にComputer系の早期教育ということでしたら、7つのうちのひとつはComputer Scienceでした。一番最初のGroup Projectはスマホのアプリのデザインです。これもProgram以前のところまでをきちっとやるのですね。

さらに、今朝このクラスの先生からこんなイベントのご紹介がきました。

Code in School 6th Annual Game Jam

Code in SchoolというNPOはInner City向けに、Computer skillの浸透を狙った組織で、これは6年前にはじまった、イベントだそうです。

基本に小学校6年生から、高校三年生まで一緒にグループを作り、グループごとに土曜日の朝8時から夜8時まで12時間作業してオリジナルのゲームを作るというのものです。

グループを作っているところもあるし、個人で参加してグループを作ってもらうところも初参加の場合は当然多いみたい。

というわけでとりあえず登録してみました。まあ、何事も経験ですから。

なんか、日本て上がもうどうしようもなく時代遅れになっていて、それでも若い人はめげずに頑張っているのでしょうね。