あのねー、アメリカでは黒人がそして黒人ほど多くなくても有色人種が、

白人警官に殺され続けているのです。

 

Baltimoreでも、Freddie Grayという黒人が、逮捕後搬送される途中の扱いが原因で、拘留所につく前に昏睡状態に陥り、数日後亡くなっています。そして彼のお葬式の日が、2015年4月27日のBaltimore Riotのトリガーとなりました。

そのあと、メリーランドは特別検察官を派遣して、関係者である警官を、殺人容疑で起訴しました。(過失致死ではく、殺人)それは進歩でへあったのですが、

判決はほぼ全面無罪でした。

 

警官による黒人と有色人種の殺害は、そもそもなかなか起訴されません。そして、起訴されても、

今まで殺人罪として有罪判決がでたことがない

 

この事件も、実は警察側は、Floydが持病の発作で死んだとして処理されるはずでした。

そんな状況を変えたのは、そしてBlack Lives Matterという運動を大きく盛り上げたのは、

SNSの力です。

最終的に、警察側のビデオ録画も、この犯罪の証拠となりましたが、そもそも、SNSに上げられた、この殺人シーンの動画こそが、この事件のおぞましさを、全世界にさらされたのです。

次の動画は、ワシントンポストが一年近く前にまとめたものですが、4:30からはじまる、明らかにスマホで撮影された動画部分を見てください。

George Floydが窒息死させられる過程がはっきり見えます

 

 

この動画が拡散して、警察はごまかすことを諦めました。銃殺などと違って、反射とか、誤射とかいう言い方はできませんよね。

恐ろしいのは、この警官たちは、スマホの持ち主が動画を撮影しているのをまったく気にしていない。所詮捕まらない、あるいは捕まっても不起訴、最悪起訴されても、有罪判決はでない。そう信じ切っているのでしょうね。実際過去で殺人どころか過失致死ですら、有罪判決はでてません。

だから、過失致死だけでなく、第二級殺人の有罪判決は衝撃的でした。私は刑法の詳細は知りませんが、殺人と認められるということは、

殺意があったと認められたということです。

 

第二級殺人の有罪判決が下される瞬間のDerek Chauvin の表情をあなたはどう取りますか。

私には、Disbeliefつまり、信じられないという表情に見えました。

結局、SNS動画の事実を、弁護側は覆すことができなかったということです。陪審員制度は、多数決ではなく、必ず全員が納得する結果を出さないと、有罪も無罪も決まりません。Hang Juryと言って最後まで全員の意見が一致しないときは、Mistrialとなります。これは基本弁護側の勝利です。だからびっくりした。

わたしも何か一つ有罪になれば御の字ぐらいの予想でした。陪審員は、白人と有色人種混合ですが、結果が出るのは比較的早かったです。ただ、陪審員の構成を見て、少し納得はしました。一つだけかけているグループがあるのです。それは白人の年配男性。もっとも保守的な層です。

 

 

ここに、検察側の最終弁論からの引用を張っておきますね。重く、そして強い。

“This case is exactly what you thought when you first saw it — when you first saw the video,” he said.

 

“It’s exactly that. It’s exactly what you saw with your eyes. It’s exactly what you knew. It’s exactly what you felt in your gut. It’s what you now know in your heart.

 

This wasn’t policing, this was murder.”

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA