これ先週見つけていろいろと考えさせられた記事です。

会田誠氏らのヌード講座は「セクハラ」 東京地裁、大学側に賠償命令

 

最初に記事を読んだ時の反応はむしろ、

 

いや、美術に裸体はつきものでしょう。セクハラはない

 

でした。

だって今更裸体画で、もしくは裸体を扱う写真で、性器が露出しているからって、

 

猥褻判定はなしでしょう

 

つい最近のアニメ’呪術廻戦’’で、五条先生が七海(ナナミン)へのいやがらせのメモの内容が、

 

稚拙な男性器のイラストでした。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

 

ともあれ、作品そのものも見てみないことにやはりきちんとしたことは言えないからと、問題となったArtist 二人の作品を検索したのです。

 

で、二人のうち一人は、

 

欧米だったら問題ない

 

ただし、もう一人のArtistの作品は、

 

欧米でも問題になる可能性高い

 

という、かなりややこしい結果となりました。

 

さらに、二人の作品が一緒に、公開講座で取り上げられたというところもかなり問題をややこしくしています。

まずはシンプルなほうから、

 

1.鷹野隆大の男性ヌード

これに関しては、私は日本で猥褻判定する神経は、もう20世紀前半のものです。

変な話ですが、私は40年以上の経歴を誇る腐女子なので、まったく

男性器慣れしてます

で、いまさら男性器を露出している男性ヌードをみて動向というのは、逆に気味悪い。

むしろ、日本という国は、いまだに

女性に性的無知を求めるオジサンの願望

が跋扈しているのでそちらのほうが気持ち悪い。

実は、この記事を読んだ直後の検索と、今日の検索では、でてくる写真がひどく違う。つまり、この判決のせいか、検索がどうやらある種の自己検閲をかけているみたいです。

 

最初に検索をした時は、普通に男性器露出のヌードが出てきたのですが、出てきたのはカバーされたものだけです。いやですねこういう自主規制は。

 

さて、問題なのは、

2.会田誠の作品とテーマ

この人の作品は、

表現の自由とフェミニズムが真っ向からぶつかる

ただ、きわどいところで、フェミニズム側の言い分が欧米では通ると思います。

なぜなら、彼の作品は

小児性愛を含むから

この作品当たりは、もうフェミニズムからしたら、喧々囂々の反応を呼び起こすと思います。

 

 

まあ、四肢を切断されている時点で個人的には受け付けませんが、ただ小説やホラーの中でこういう話にお目にかかることはあったわけで、ものすごく嫌ですが、果たして法規制されるべきかというと、どれだけいやでもたぶん私はNoと言う。

 

ただし、彼の問題イメージは、女性の身体に対する冒涜だけになるのではないのです。一番の問題は、

明らかに少女に対する性的冒涜イメージ

鷹野隆大の男性ヌードに対して、検索エンジンの自己規制がかかったように、会田の少女を冒涜するイメージには、自己規制がかけられました。

 

この記事を読んだ直後には出てきた、その手の絵はもう簡単に出てこない。

 

大体、上に取り上げた四肢切断の絵は、出てきたのですから、私の判断がまあグーグルの判断基準、つまり欧米の典型的な線引きでどうにかOK.

 

でも、こと子供を性的対象とすることに対して、

 

欧米は、日本よりずっと厳しい

 

大体、日本のオジサンたちのJK好きは、きもいだけでなく本来違法。あと、旧世代の男性オタクのロリ趣味も、一線越えは違法です。

 

同じように、BLのジャンルとしてある′ショタ’に関しては、肉体的な関係は違法扱いです。

 

まあ、ヘテロでもGayでも、漫画で学園もので性的なものはもはや蔓延してますがね。

 

ただ、完全な成人と、未成年の肉体関係は、合意のあるなしにかかわらず、欧米ですと違法ということになります。

 

子供を持つ親になってみると、この気持ちは当然ですよね。そしてGayの変なひともいますから、娘にかぎらず息子だってそんな性的対象扱いされたくないでしょう。

 

3.公開講座とArt講義

私はこの講座にもちろん参加してませんから、一体どんなコンテクストで、そしてどんな態度で講義されたのか知りません。

ただし、最初にこの記事を読んだ時の最初の反応は、公開講座ではなく、ただの芸大の講座だと仮定してのものでした。

だって、芸大に行く人たちって、それ系の予備校レベルで、せっせと本物の裸体のデッサン始めてますしね。

これこそコンテクスト。ほかにも、産婦人科の医者が男性だったらだめとは限らないでしょう。ごく一部の犯罪者を除いて、私たちは異性の産婦人科医を、

プロとして受け入れています

 

そこで問題となるのは、今回’セクハラ’判決が下った講座が

’公開講座であったこと

そもそも、参加者は、この講座のテーマ、さらに非常にきついイメージを参照するものであることを明記していたのでしょうか。

私は、会田誠のイメージは、個人的に嫌いだし、鷹野隆大には興味をもてない。だから、行かなかったと思います。

さらに、猥褻と表現の自由みたいなことについて語るのなら、ある程度、White Washしたイメージを参照するという方法もあります。

 

例えば、米占領軍は、戦後すぐ広島で多数の写真そして動画を記録しています。でも、それらは、なんと40年封印されてました。

あまりにも刺激が強かったからです。もちろん米軍側の思惑は、反核、ひいては原爆投下そのものに対する反発を増やしたくなかったといったところでしょうが。

ともあれ、アメリカにいた私は、戦後40年経って解放されたその写真をみて吐きそうになりました。

すべてカラーで、白黒でみなれていたものと違いすぎた

 

ですから、講義の参照でしたら、白黒でほかのイメージと一緒に小さなイメージで見せることもできたと思います。というか、実際どうだったのかわかりませんが。

 

4.結論として、男女差別121位の国での、男女間の非対称

日本みたいな国ですと、オジサンがどんなレベルでも性的ニュアンスをまとわせると、

 

はっきり言ってセクハラです

 

そんなと思われるかもしれませんが、それはおじさん、そして彼らの価値に従う親たちが、子供たちにまっとうな性教育をしてこなかったからという単純な問題。

 

つまり、女の子は性器を見たぐらいで、極端におびえなくてはならない。そうでないと、女の子扱いされない。

 

ですから、別に性器を見せなくとも、オジサンが女性を性的対象として意識し、女性がそれに気づいたら、セクハラは成立。

もっとオジサンにとってはややこしいことに、オジサン的に女性を見る習慣が染みついていると、

意識しなくてもセクハラ状態になります

オジサンにはかなり厳しいことになりますが、私の例をあげましょう。

昔々、アメリカへ発つ同じ年のことです、ですから1984年、まだ昭和。仕事をしながら、とにかく英語力が付きそうな機会をいつも探してました。そしてあの頃はNetもスマホもなし。

ともあれ、確か神保町に、’英語喫茶’というのがあったので物は試しに行っていたのです。

で、そこにいたのは、英会話が趣味のオジサンたち、そして私が行った時、たぶんアメリカ人の女性が一人いました。

で、15分ぐらいで、出てきてしまいました。

とにかく、オジサンたちとアメリカ人女性のやりとりに我慢できなかったから。あ、女性をか囲んで確か4人ぐらいのオジサンたちが座っていました。

別に、特別卑猥なことを言っていたとかそういうことではありません。

個人的にとても気持ち悪く感じたのです。

私が過敏すぎるのかとも思いました。で、女友達数人に話したところ、ただ、

分かる

と言われました。今でしたら、Youtubeをみんな見るので、問題のある目線も簡単に無視できて楽でしょうが。

 

ところで、これはセクハラの基本ですが、Private、大人と大人の間ではいろいろ許されますが、職場に性的なイメージを持ち込むのは完全にセクハラです。

 

まあ、最近はBLがずいぶんと許容されてきたので、女性上司が、BL漫画を職場に持ち込むのもなしですよ。

 

逆にBLのおかげで、いままで女性がいかに同性の性的イメージの氾濫にうんざりしてきたか、少し伝わりやすくなりましたが、

 

私が、寛容でありたいのは、あくまで個人個人の空間。Bobが一人で合法ポルノをいくら見ようと、それは私の知ったことじゃない。そういうことです。

 

日本の猥褻判定、規制は、そんなわけでかなり捩れてますね。

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