昨日は、朝から夏風邪のひきはじめみたいな感じで始まり、また調子を落としてしまいました。

で無理はせず、午後からは、またベッドに戻ってアニメ三昧。ここのところチェックして溜め込んでるネットフリックスのNextリストから、ベルセルク劇場3部作 黄金時代しっかり全部見ました。

テレビアニメは、クランチーロールのストリームで、去年と一昨年しっかり見て、まあメインキャラクターのこととかは頭に入ってます。

 

これを見た後 Wiki のベルセルクで確認しましたが、実際このアニメは私が見たテレビアニメの直前であり、さらに、バックストーリーにもあたる黄金時代と呼ばれるエピソードを語っていきます。

私が見たシリーズは、すべてが終わった直後から始まる設定だったので、一体何があったのか分からないまま、お話が進んでいったわけです。

何かすごーくショックというかひどいことがあったらしい。だって主人公は片目、片腕だし、主人公の元恋人らしきオンナは気がくるっているし。でも、その内容が全く分からないので、本当に話の底が見えなくて、それが凄く引っかかっていました。

 

さて、この三部作の一作目のサムネイルには、私がよく知っている主人公である片目片腕のガッツと言うやたら強い剣士と、私が見たシリーズでは何やら彼の宿敵らしいことがほのめかされていた、プラチナブロンドの 美形剣士が、仲良く写っているのですね。

そして二作目は美形剣士だけ、三作目は何やら訳の分からない人らしきものが描かれているだけです。

 

まあ早い話がこの三部作の主人公は、片目片腕ガッツ以上にこのプラチナブロンドの美形剣士グリフィスでした。

 

ぶっちゃけだからこそ腐女子の私にとって,より楽しめるものであったわけです。

 

ガッツ、グリフィスとともにあともう一人のメインキャラは、キャスカという女です

 

原作はヤングアニマルに連載された青年漫画ですからエロとかなり黒い暴力描写が売りです・

一応架空の世界ですが、ヨーロッパ中世ポイ設定で、さらにあの時代の暗い部分だけしっかり作りこんでいるような世界観、ですから拷問、異端、極端な身分などが強調されている。

 

がその一方で、私は原作のことをを知りませんが、少なくともこのアニメ三部作を見る限り、思わず腐女子が萌えてしまう、BL的ほのめかしが実に濃い。

 

たぶんオリジナル漫画の読者は嫌がるでしょうが、ここでは、私がつい腐女子に推薦してしまう理由を五つあげてみます。ある程度のネタバレは避けられませんので予めお断りします。なるべくテレビアニメでばれている範囲内で抑えるように努力はしました。。

 

1、とにかくグリフィス綺麗です

 

正直にいいましょう。劇場3部作の方がテレビアニメよりずっと楽しめました。その最大の理由がグリフィスです。プラチナブロンドの長髪で、唇は女のように柔らかな感じ。

この方出自は、路地裏の平民なのですが、男版の、

`立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花’。

ほんとうに、花もないのに花しょっているべきお姿です。

で、まあ実は野心家ですが、実に虫も殺さないような優し気な風情ですよ。

私こういうタイプあまりほかのアニメで見たことない。大体筋肉マンのガッツと違い、自分を見失うときが訪れるまでは、いつも着衣で余計細身に描かれています。

あ、ふと思いついた人間というよりエルフに近い感じですよね。

さらに、ガッツすラ打ち負かすほど強くもあったのですから。

 

2、 グリフィスやバイセクシュアルであることは名言されてます

 

そもそもグリフィスがガッツに近づきからに挑戦し、そして彼を打ち負かすことによって自分の片腕として従えたのです。

まあ、いくら筋肉バカのガッツでも、グリフィスの美しさが普通でないのは分かります。だから、最初にグリフィスが’お前が欲しい’とストレートにぶつけてきたとき、’なんだおまえそっちのけがるのか’などという暴言ちゃんと吐いてます。

実際どうなのでしょうね。グリフィスの本心はどこにあったのか。

後、第二部ドルドレイ要塞攻略のさいに、敵の将軍が昔グリフィスを男色の相手、いわばお稚児さんとして寵愛していたことが明かされます。ですから、肉体的にバイセクシュアルであることについてはかなり露骨なのです。

これって、ある意味変です。というのは世界観そのものは中世ヨーロッパてきなのですから、キリスト教的な宗教の力はとても強く、ですから性的なものは本来抑圧され、さらに男色ともなれば禁忌なはず。

原作者は一体何を考えていたのだろう。

 

3.クリフィスとガッツの関係は BL 漫画によくあるノンケと芸能よじれと簡単に読めてしまう

 

で、だからこそ、逆に口にする言葉がなんであろうと、ガッツとグリフィスの関係の発展とこじれは、まあBL漫画によくある、ノンケとゲイの関わり合いそしてそのよじれと読めてしまいます。

さらに、グリフィスがその本来の能力も、美も失った後、ガッツとキャスカの関係に嫉妬に限りなく近い悲しく、暗い感情を抱き始める姿も、はっきり描かれていますから。

 

キャスカが肉体的に女であることは、この際実はあまり問題にならない。

 

キャスカとガッツが初めて結ばれるシーンは、男と女の性行為の描き方としては、余りに対等で例外的なものです。大体、キャスカはそもそも、ガッツとグリフィスをのぞけば、一番強い剣士だったのですから。

ガッツだって、長い間キャスカをオンナとして見ていなかったわけで、ある出来事でキャスカを助けるはめになり、その時キャスカの経血を見て初めて、彼女がオンナの肉体を持つ存在であることを認識するのですから。

 

このアニメでは、赤裸々な性交シーンが三回ありますが、キャスカとガッツのカップリングが、実に一番健康的でほんとうにエロが感じられない。

なんというのかな、普通にメスとオスが仲良くなって番って、将来健康的な家族作れそう。それはそれでいいのですが。そういう絆は、狂おしい恋心とはまるで関係ないのです。

 

4.グリフィスの落ちていく様が痛ましくも美しい

 

グリフィスは、中世的世界の中で、自分のガッツに対する思いを恋心とは認めないでしょう。

でも、ガッツに立ち去られた後のグリフィスの姿、その絶望の深さは、正直突然最愛の男に去られたもの嘆き以外にたとえようがないのです。

グリフィスには、自分の野心のためには手段を選ばない、闇があります。そして、その闇の存在を知っているのは、ガッツだけです。それはグリフィスがガッツをその闇に引き込んだから。

ガッツは、グリフィスのために犯した、ほかの誰ともわかちあえない罪を抱えています。

ガッツにとって、だからグリフィスの野心、そして夢に付き従うことは、それとともにある闇に飲み込まれることを意味する。

 

だからガッツは一度は去り、でも、キャスカとその部下たちを偶然救ったことがきっかけで、グリフィスが転落してしまったことを知るわけです。

 

一年の長きにわたり、とことん拷問しつくされた身体は、骨と皮ばかり、さらに手足の腱が切断され、歯はすべて抜かれ舌さえ切り取られている。

ダンジョンのそこから助け出されたグリフィスの頭は昔愛用していた兜でおおわれています。

第三部のサムネイルに描かれていた異様な存在は、絶え間のない拷問の末に変わり果てた、ほかならぬグリフィスの姿でした。

すごく見るのがつらかった。

5.グリフィスが女性と性交する様が凄まじく冷たくて逆に萌えます

さて、最初の性交シーンは、第二部の終盤、一人になったグリフィスが、王女を相手に誘惑する次第です。

ここで、王女はいかにも受け身であることを言い訳にして、グリフィスの誘惑をたいして抵抗もせず受け入れます。

このシーン、王女の表情はある意味とてもわいせつです。別に、ポルノチックだからというわけではなく、彼女のあくまで受け身な、でもやりたくてしようがないと言う欲情の断続的な発露がわいせつなのです。

ひるがえって、視線だけはこれ以上ないほど冷たいまま、甘い言葉で誘惑し、丁寧な愛撫を進めていくグリフィスはひたすらきれいで、わいせつ間のかけらもない。

第三の性交シーンは、魔性の天使として復活したグリフィスが、グリフィスの目の前で、キャスカを侵すもの。これはすごくエロチックで、正直赤面しました。

冷たくはあるけれど、王女相手の性行為と違い、こちらはある種の目的意識のもとのおこなわれたもの。彼はキャスカもガッツも同時に断罪しているのです。

そして、キャスカが壊れたのは、ガッツと別の意味でやはりグリフィスを好きだから。ガッツとの関係が対等な未来への道筋であったのなら、グリフィスへの愛は、永遠のあこがれでしたから。

 

とくこここまで書いてきて、つくづく自分がグリフィスに入れ込んでしまったことに気づきました。まあ普通に BL大好きの腐女子として,仕方ないでしょう。

とはいうものの、ガッツがまだ若くてそれなりに凛々しい筋肉イケメンだった頃の話ですのでその手のビジュアルが好きな方はその意味でも2倍楽しめます。

 

最後に強調、ガッツとグリフィスのカップリングは私にとっては絶対グリフィス、ガッツです。やはりグリフィスが最初にガッツを彼の傭兵団に誘う時の有り様がたまりません。

 

腐女子萌えを除いても、グリフィスの悲劇はお話としてとてもよく書き込まれています。実は漫画連載は90年代に始まっているので、あの頃の終末感の反映があったわけですね。

 

ちょっと前に酷評したデビルマンのアニメに比べて、この出来の違いの差はすごい。 正直クランチロールのアニメシリーズもう一度見直そうと思っています、

 

ちなみに私が見たテレビアニメは2回目で最初のアニメ化は 1997年秋、この時は原作漫画そのままに、現在のガッツの放浪をすこしものがたったあと、すぐ黄金時代にさかのぼってます。それからずいぶん時間がたって、まず2012年から2013年に黄金時代の話をきっちり作りこんだこの三部作が作られたわけで、劇場版ということでより自由な表現ができたのだと思います。

 

最後にアニメから話が聞きますが、なぜかつくづく権力者の老人は老害以外の何者でもないとその手のキャラが登場するたびに、見事に私は、気分を悪くしていました。

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