東京滞在中関連のポストはまだ続きますが、いい加減私本来のネタもたまってきておりますので、今日は久しぶりのアニメネタ。
普通悪口って時間がもったいないので書かない私ですが、ネットフリックスはアニメのオリジナルコンテンツに投資するそうなので今後の改善を期待したいという思いを込めてのポストです。
そもそも時差ぼけでダラダラしていた午後、iPadで、Amazonプライムを見ていて、ちょっと新作不足なんて思ってしまったので、何気にNet Flixのアプリをダウンロードしてしまったのですね。で、見るだけのつもりが一か月無料のお試しということで、セットアップが超簡単。そのまま登録してしまいました。
すぐに、Japanese Animeでサーチをかけ、なにしろこれ、ネットフリックスがデビルマンをオリジナルアニメとして作り直すと聞いていたので、とても気になっていたのです。
クレジットで、永井豪生誕50周年とかでてきて、私つくづく自分の年を感じましたが、まだ若かった昭和のころ、好きな少年漫画家の一人でした。
といっても、厳密にはこの人の二つの作品がもうすごく昔好きだったんです。
一つは’おもらいくん’、乞食(ふるいことばになってしまった。)の一家のお話で、主人公がおもらいくん、そして女の子のメインキャラがおこもちゃん。でも、このめいんきゃらたち、よく考えると環境に最適化(ごみを糧にして生きる、ははは)したミュータントみたいなもので、すごくお気に入りでした。
そして、もうひとつがもちろんデビルマン。昭和のアニメ化もかなり楽しみにしてみていて、テーマソングまだ覚えているぐらいです。
そういえばこのリメイクでは、テレビでこの昭和のアニメをやっていて、主人公の義理の弟みたいな男の子が結構気に入っていたのがおかしかったけど。
ともあれ、結論を先に言うとすごくがっかりしました。で、このがっかり感は、決していまいち盛り上がりに欠けたというレベルではなく、最初から、あれこれなんかすごーくずれているという感じで最後まで違和感が続き、そして最後もしっかり盛り下がりました。
ともあれ、出来るだけ建設的にどこが私にとってダメだったのか、上げていきましょう。
完全に外したキャラクターデザイン
とにかく、肝心の主人公二人のキャラデザが萌えなすぎる。
もともと、永井豪の絵柄というのは、腐女子が普通に燃えるような美形キャラからはかなりずれてます。でも、昭和の漫画雑誌の紙面上で見るとき、あれはあれですごくかっこよく映ったのよね。
まず明、そもそもデビルマンになるまえのキャラデザがひどすぎる。実に可愛らしさとか、魅力のかけらもない。デビルマンになる前から、美樹にそれなりにすかれていたのだから、それなりにかわいげがあるべきなのに、はっきり言ってなんかキモイ。
デビルマンになってからの明は確かに怖そうなイケメンにはなっているのに、これも不思議の色気なし。たぶんこれ目つきが微妙につまらないのだと思います。
了に至っては、何ですかあの髪型。80年代のテクノカットをダサくしたような感じ。最終的に両性具有のサタンになるキャラとしては、すごく薄い。
あと、妖鳥シレーヌが本当にひどいよ。オリジナルの漫画もアニメも 、このキャラの登場によって、悪魔族たちは異形ではあるものの、ある種の気高さと備えた存在として位置づけられるのですよ。それが、なんか色狂いの年増女みたいな感じに仕上がってしまっていて本当にかなしい。
これのアニメを作った人たちって漫画をきちっと読み込んでいるのでしょうかね。
まあ、唯一無難に仕上がっていたのは美樹ですが、逆に言うと何のひねりもありませんでした。
その代り、このアニメはとにかく
やたらこれ見よがしなエロがただ下品なだけで、またもや萌えのかけらもない。
大体、最初のエピソードからして、美樹の陸上トラックのシーンに履いていくのですが、そこで女子ランナーの股間をかなりリアルにアップ。
これ、フツーの萌えが好きなオタク男子も逆にだめなんじゃなかろうか。だってすごく即物的にリアル。下品。
もしかして、永井豪的世界、例えばハレンチ学園へのオマージュとか。そのつもりなのでしたら、かなりばかです。
だって、同級生の男子が女子を追いかけまわしてスカート目クリするのはハレンチかもしれないけど、きもくはない。でも、階段の下からスカートの中を盗写というのは、もう犯罪だし、本当にきもくていやだし。
悪魔付き、あるいはデビルマン二なるために、まあ理性をタガをはずすということで、サバトらしい、今風に言うとRaveシーンが何回かでてきますが、そこでも乱交状態になってそのエロがまた下品で、のれない。
だいたい、美樹のエロっぽい写真を撮ろうとしているカメラマンの視点がからんだり、デビルマンになってからの明が性欲をたぎらせてしまう問う話はわかるけど、そのために、うんざりするぐらい、美樹の肢体をのぞかせるやり方が本当に下品。
私ごりごりの腐女子だし、TL大好きですから、エロは基本的に好きなんですよ。
でも、ただおじさん目線の下品エロだけはアニメで見たくないです。
もしかして予算がなかったのかと思わせるほど魅力のないCV
おじさんエロ満載なビジュアルとは対照的に、魅力を感じられるCVは一切なし。
あのねー、一応イケメンと、サタンなんだから声が色っぽくないとどうしようもないと思うけどどうなのでしょう。
別にすべて、私たちがつい萌えてしまうようなCVだけやれっていっているわけではないのです。
だって、今、オリジナルの劇場版アニメーション映画を作っている人たちだって、それこそ宮崎アニメだって、こういうキャラはこういうCVという基本があるでしょうが。
結局、どういうキャラ設定なのかはっきりしていなくて、なんとなく原作を今っぽくしてみましたという安易さが見えるのです。
唯一、声がらみで印象に残ったのは、後半デビルマンになることが出来た、もう一組のカップルの片割れですね。
この二人は多分オリジナルで、それなりに作りこんではいる。ただ、やはり魅力はないし、正直ストーリーをアップデートも豊かにもしてません。
ただ、男の子のほうが一人で歌うラップだけは印象に残りました。
でも、結局見当はずれな音楽ばかり
Opは電気グルーブです。まあ、ファッショナブルな音楽ですよね。
でも、アニメOpとしては機能しないでしょ。だってイメージを喚起するタイプの音楽ではないから。
何も、いかにも典型的なアニメのOpやれっていっているわけではないのです。なんか、今っぽくすればいいでしょという感じがおじさんの安易さです。
そうなんだよね。何か一事が万事広告代理店のおじさん的発想で作られている感じ。
そういう人たちが現場を仕切ってしまったのでしょうかね。
あと、なぜEndingがクレジットだけなのですか。大人っぽいつもりなのかな。アニメファンから見るともうひたすら手抜きにしか見えませんよ。
さて、唯一良かった一人でのラップシーンですが、あれってそれこそPVかなんかで使えばうまくいくのかしらね。
こういう締まりのないAudio Visualのなかで、昭和のデビルマンアニメの主題歌を聞くと実にせつなくなりますね。
大したひねりもアップデートもないストーリーライン
あのさ、オリジナルがすごかったのは、こういうアルマゲドンとか黙示録ポイ設定って、確かメジャーではこの作品が最初なのよね。
だから、ロトの妻の岩塩の柱のはなしとか、両性具有の堕天使とかものすごく新鮮だったわけ。
でも、今は2018年で、もう20世紀末から、20年近い年月がたってたりするわけです。
だから、あの時ほんとうに、手を変え品を変え、終末をテーマにしたコンテンツをやったわけです。
だから、クライマックスが基本原作のまんまで、実は漫画に比べるとすごくはしおった感があるストーリー展開って、もう完全に萎えます。
いまさら、SNSを使っているからとかでどや顔しないでほしい。
大体SNSがあるくらいなら、もっとテクノロジーとかBioテックの要素とかいれてみることもできたし。あと、温暖化とか汚染、そして格差の拡大なんて話もいろいろつかえたんじゃない。
デビルマンに比べると、最近の漫画が原作の’カケグルイ’は、同じNetflix Originalでも普通にみられる。
まあ、原作が好きだった分すごく期待してしまったのかも。でも、私が挙げた5つの問題点のうち、たとえひとつでももう少しまともだったら、救いがあったと思う。
本当に代理店のおじさんが適当に作らせた感がまるで加齢臭のように匂いまくる駄作となってしまって、私は悲しかった。
この後KKを見て、やっと少し気分が回復しました。
Comment
Visual を Vidual ってスペル間違えて草
ありがとうございます。私は昔ライターをやっていたころから、校正さんのアイドルでした。いつも一番で入稿するのですが、やたら誤字やら造語が多い。完全に楽しまれてました。なんせ大きな仕事先まで紹介してもらいましたから。これからもよろしくお願いします。ちなみに、英語でも草って言い方します。Weed、のほうです。