今朝こんな記事見つけたのです。
憧れの「生涯現役」 現実は20分に1度の高齢労災
なんというか、記事そのものがそもそも深い。
あと、ライフシフトに意味を本当に身に染みて分かっている人が、若い人を含めてまだまだ少ないんだとつくづく思いました。
まずこの記事前半の労災の話ですが、すべて建設業をはじめとする肉体労働のお話です。正直なところ、今の肉体労働環境で、シニアが若い人と同じように働くのはきついの当たり前でしょう。だいたいシニアどころか、体力なんて40過ぎると本当にどっと衰えてきます。
で、後半には一応取ってつけたような成功例がふたす。一人は90歳のバーテンダー、もう一人は80代の化粧品セールス。(お二方とも、歩くのや立っているのは辛いといってます。)
結局何が言いたいんだと思っていると、翌日出たのはこの記事、さらにひどいタイトル
シニア労働力の幻想 現場の本音「正直、足手まとい」
今度の事例は、定年まで結構な地位にあって、定年後引き続く働きたくって、以前よりずっといわばLowerner職に赴いた。
そこで、ぶっちゃけ偉そうにして、若い同僚に嫌がられたというお話です。
はっきりいってしまいましょう。前提が全く見当違いです。
ライフシフトは働き方革命でもあるのです。
定年まで、まじめに同じ会社同じ部門で勤め上げたタイプなら、それはいくら定年後働いても、ライフシフトに対応しているわけではないです。
ライフシフトにある大前提は二つ、
一つは、寿命が延び、その分余計に生活費と稼がなくてはならない。
そしてもう一つ大事な大前提は、もはや終身雇用基本あり得ない世界がやってくるということです。
同じ、生涯一途な生涯現役でも、
自営業と匠はべつ!!
私の妹は、健康が許す限り社長業を続けるでしょうし、一本目の記事に登場したお二方も、たぶん動けなくなるまで働きたい口です。
でも、匠はともかく、多かれ少なかれ、これからほぼ生涯現役でないと本当に底辺生活に落ちてしまいそうな未来で、
自営業てきSkillと、発想はなくてはならないでしょう。
結局、生涯現役でいたいのでしたら、
生涯売ることのできるスキルを学び続けるしかない。
ですから、いままで終身雇用的世界を盲目的に受け入れてきたタイプにとっては、下手すると
地獄かもしれません。
もう少し現実的に整理しましょう。
それなりのQuality of Lifeを維持しながら、人生100年時代を謳歌するには、基本ふたつの能力がある程度以上ないときついと思います。
一つ目は、
生活力
みな、長い老後というとすぐ’先立つものはお金’と思いますよね。これはあってるけど間違ってもいます。
だって、それほど収入が高くなくても、生活力(いわゆる日本でいう女子力と、アメリカ男性によくある男子力)があれば、結構やることは多いしでも豊かに暮らせるわけですよね。
人生100年ライフシフトに一番適応値高そうなのは、別に意識高い系ではなく、辺鄙な田舎の一軒家を買ったり、借りたりして、8割がた電子化された晴耕雨読やっているような人たちですよ。
ぶっちゃけ、限界集落みたいなところに住んでいるお年寄りは、養老院や介護のお世話になっている同年代の人たちと違って、高齢でありながら農家を維持してるわけですよね。
まあ、その意味で旧体制である終身雇用で、家事ひとつすることもなかったおやじの老後は、それこそ粗大ごみか、職場のお荷物扱いです。それに比べてまだ専業主婦のほうがつぶしが聞くでしょうね。
さて、生活力がいまいちでも、もしいくつになっても平然と新しいスキルを身に着けることができる、
柔軟性のある精神と知性
これが、もう一つの柱です。(そしてこれはやはり、テクノロジーの進歩についていくことをどうしても条件として含みます。IT知識ゼロの指導者みたいな存在はもうすぐ絶滅でしょう。)
逆に言えば、人生100年時代を生き抜くには、もう若いうちから、Mindsetを変えないとかなりやばいことにになります。
だから、今の段階では使えるシニアはせいぜい3割みたいな言われ方をしてします。
ただしそうやって、今シニアを見下し敵視している若い人たちも、これから人生100時代を生きていくのですから他人ごとではない。
- 今のうちから自分で考え、
- リスクを分散し
- 畑の違うエリアにも興味を持ち
- Plan Aがだめならすぐ、Plan Bへと舵を切れる柔軟性を持ち
- そのためには、常に新しいスキルや知識を学び続ける
別に今シニアじゃないからと、安心している暇はないです。
これを、面白いと思うか、それともただ重荷だと感じるかによって、たぶんあなたの人生の幸福度も決まるでしょうね。
私はとても楽しいです。
娘ほど動体視力よくないけど、それでも一緒にMaimaiやりながら、勉強もやり続けるつもりですので。