そもそも、この事件の勝訴の一報がでた後、私がまず最初に事件について細かく学んだのは、Washington Postだという話を昨日書きました。
で、この事件がかなり国外で注目されていることにも触れました。
でも、どうも何かがおかしい。本当は、もっとほかの話題にしたかったのですが、どうも気になってしまったのです。
私は今毎朝、いくつものビジネス系のオンラインポータルをチェックします。
東洋経済オンライン
ダイアモンド・オンライン
プレジデントオンライン
日経ビジネスオンライン
もう日本は金曜日の夜ですが、いまだ東洋経済オンラインとダイアモンド・オンラインには、この勝訴の分析記事とかは一切ありません。
プレジデントオンラインにはなぜかこのタイミングで、こんな記事が
痴漢の被害者が非難されるというSNSの不思議
で、この記事全く伊藤さんの事件には触れてません。
大体、Washington Postの記事なんてほぼ勝訴発表から数時間で書かれているのですよ。間に合わなかったというのは言い訳にしか見えない。
穿った見方をすれば、山口という男が、出世しているジャーナリストで、今控訴を叫んでいるので、
そうか出方を伺っているんでしょうか、最悪!!
ただ、日経ビジネスオンラインには、この事件に直に触れた記事がありますが、そのことには後で触れることにして、ほかに目立った記事をあげると、
まずはこちら、
「伊藤詩織さん裁判」が中国で大注目される理由
JBPressというポータルです。あ、ちなみにこの記事が
アクセスランキングトップです。
このPortal,いま朝のPortal リストに足しました。どうやらInternational Businessを売りにしているみたい。
中国だって、日本ほどひどくはありませんが、未だジェンダーギャップレポートでは、100位以下です。伊藤さんのこの強姦事件にかんするリポート、Black Boxがベストセラーになっているのなんて知りませんでした。
やはり、旧儒教圏のジェンダーギャップ解消問題って、ものすごく大きいんですね。
次に、見つけたのはこちら、
性被害者の口封じはさせない 「セカンドレイプに法的措置」という伊藤詩織さんの思いとは
こちらは、朝日新聞社系の、AERAのポータル記事。内容は伊藤さんが日本外国特派員協会で会見したそのまとめです。
これって、ちょっと弱くないですか。だったAERAは一応雑誌でしょう。だったら分析や意見を入れたらどうですか。
この2つの記事は、そもそもNewsのアグリゲートサイトである、こちらに出てきたので見つけたわけです。
さて、問題の日経ビジネスオンラインの記事はこちら、
「うそつき」をめぐる奇天烈な話
これは、
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
という連載コラムのいち記事です。この方60歳すぎですね。引きこもり系コラムニストと称していて、経歴は限りなく非エリート。
で、このコラムの内容はものすごく全うで、正直ホッとしました。
何よりこの方わざわざ伊藤詩織さんを強姦した山口という男の、自己弁護Youtubeとやらをわざわざチェックしてくださているのです。(私には、そんなPCにもの投げつけかねないような内容のビデオを見る勇気も強い胃もないので。)
そのうえで、山口がわの言い分が以下に非論理的で、非現実的で、非常に恐ろしい結論を導き出せてしまうことを指摘してます。
実は本人も認めているように、彼のコラムはいつもいつも賛同を集めまくるわけではありません。私は以前、この人の味方はまだ甘すぎる的意見をブログで書いたことがあるし。
でも、今回のコラムの内容に関しては彼が予想したよりもずーっと、圧倒的に賛同者が多くてホッとしたとも書いています。(あ、このコラムは彼のツィッターによるコメント発信の内容をもとに、いつも書かれてるので。)
いやー、私もこの記事を昨日読んだ時はほっとしました。
そして、その時点では、ついているコメントも圧倒的にこの記事の内容に賛同するものでした。
ところがです、今朝来てみたらコメントが増えているのはいいのですが、否定的なコメントのほうがずっと多く足されているのです。
いいねは92%なのに!!
ちなみに、この記事今日も、
アクセスランキングトップです!!
ちなみに、こういう記事が出てきてしまうのは、日経ビジネスオンラインが開けているからというわけではありません。同じようなことは、Wall Street Journalでもあるのですが、巨大メディアなので、結構本筋のブランドから外れた内容の記事が時折現れるのです。
でもね、考えても見てください。2日目の夜になってもアクセスランキングトップというくらいに注目されている事件なのですよ。
なのに、
メジャーなニュースポータルはシカト
あのさ、ダイバーシティも、そしてそれと重なるジャンダーギャップの問題も政治的問題であるだけでなく、
日本の経済とビジネスの問題なのです。
日本のおじさんジャーナリストって、この事件を若い女が自分たちの仲間である同僚を破滅させたぐらいにしか思っていないのでしょうか。
そして、この記事についている否定的コメントの中には非常に犯罪的なものがあります。
例えばこんなやつ、
’…そもそも痴漢や強姦であればともかく、男女の機微に関わる行為を司法に持ち込むこと自体に疑問が残る。’
こういうことを未だ書く人の頭には、絶対にセクハラの概念は存在しませんね。
あのさー、この事件は、山口という記者が
伊藤さんに薬を盛って、ホテルに連れ込んで意識不明状態で、性行為及び挿入したという事件ですよ。
日本人ていまだ、古い時代の強姦のイメージにとらわれているのですよね。
いわゆる強姦魔てき犯罪者が、暗い道で襲ったり、車に連れ込んで連れ去って襲う。
これは、アメリカなどでははっきりと統計が出ていますが、実際の強姦の加害者の圧倒的多数は、被害者と何らかの面識があるのです。(アメリカででもこうなのですよ。アメリカなんて日本よりずーっと暴力的な社会ですから。)
ですから、Date Rapeという表現も確立されました。
ところが、日本ではいまだに、強姦を表す言葉として、’暴行’という言い方をすることが多い
そして、強姦がそのまま、はっきりとした暴力的な行為であるとは限らない。
アメリカで、未だによく問題になるのはフラタニティなどのPartyで、ゲストの女の子に(丁度伊藤さんのように)薬を飲ませて、Gang Rapeというパターンです。女の子は、一種の引掛け役である特定の男の子とは一線を超えてもいいななんて思いをいだきながらやってきていることもあるので、最初は色々揉めました。
でも、薬の存在、そして輪姦の証明によって、こういうケースも有罪にされていきました。まあ、大学でも高校でも、エリート意識が強くしかも保守的な家庭から来ている男の子たちほで、こういう醜い集団行動に出ることが多い。
後、これ絶対いまだに報告されていない強姦が多すぎる原因だと思いますが、加害者は圧倒的にそれなりの地位そして学歴もある男であることが多いです。
まあ、DVの加害者だって外ではエリートということが多いのです。
ともかく、強姦と傷害罪の一種類のようなとらえかたをしているのはG7のメンバーとしてはとても考えられない。
あ、ちなみに私が上の表現で、性的行為と、挿入を別々に書いたのは、被害者の意志に反する挿入は、とくに思いし有罪率が高い。
そして、直最適に暴力を行使していなくとも、薬やアルコールなどで、被害者の本来の意志を不全にした状態での挿入行為は、強姦罪として極当たり前に成立します。
良く、いやよ、いやよも好きのうちなんて言い方しますが、これは実は男の妄想で、
女性にとって性的に拒絶したい一線は非常にはっきりしてます。
ここに男女の機微なんてものが入り込む余地はありません。
つまり、恋愛なのか、パートナーとして考えるか、すごくイケメンだから一回ぐらいしてみたいかもこういうキビは存在します。
でも、女性にとって相手を性的に受け入れられるか、受け入れられないかについての一線はもう男性から見たらたぶん悲しくなるほどはっきりしてます。
あのさー、ほとんどの若い女性にとって、ずっと年上のおじさんなんてどんな地位があっても、性的には普通は受け付けません。
思うに、この山口という男は、いままでにも同じようなことをしているのではないでしょうか。
それにしても、伊藤さんの事件は、本来歴とした刑事事件になるはずのものが、安倍政権との結びつきもあって、潰されたというふうに見えます。
なにしろ、伊藤さんが人事不省でホテルに連れ込まれたことに関して、証拠がでまくり、しかもその証拠の一つはセキュリティカメラですからね。
さいごに、もう一度慰安婦問題について
私にとって、韓国とのやり取りに関しては、韓国も韓国だし。後、国外にいる韓国人が慰安婦問題を盛り上げているのも事実だと思います。
ただし、日本人の女性として、慰安婦としてだまされて日本兵用の性的処理にされた女性は、
日本にも韓国にもいたはずです。
それは、戦後全く同じことを、生活の糧を失った日本人女性相手にやっているから。
それが
特殊慰安施設協会
日本という国は、国家レベルでこういうことをしてきたのです。で、その本質がいまだに買えられずジェンダーギャップ121位という結果に現れている。
私は日本が大好きだけど、この問題にきちっと向き合わないと、私でさえ、
日本はオワコン化すると思います。