Washington Postで、さっき伊藤詩織さんの強姦事件の詳細を英語で読んで激昂、これじゃジェンダーギャップ121位当然でしょう。

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娘と一緒にR’Houseで夕ご飯しながら、英語版のGoogle Newsをチェックしていたのです。もちろん今日は下院のトランプ弾劾審判の投票日ですから、まあ基本この先どうするのかたという感じで、いろいろ読んでいたら、突然目に入ってきたのがこれ、

Japanese journalist Shiori Ito is awarded damages in landmark rape case

いやー、伊藤さんの話ほんの少ししか知らず、なんせ男の書いた記事ばかりで読む気おきなかったのですが、さすがNew York Timesと並んでトランプに目の敵にされているだけのことはありますね。(ちなみに、Washington Postだけでなく、色々な英語媒体で取り上げられてます。)

すべて英語ですが、長々とわかりやすく、当初の状況から説明くださり、長々と読んで私の中から、トランプや共和党への怒りは完全に吹き飛び、

なんだ、まだ日本てここまでひどかったんだ!!

と、激昂しました。

この後、日本のニュースサイトで、今回の民事裁判の判決内容と分析をこちらで読みました。非常にわかりやすくてありがとうございます。

裁判所は伊藤詩織さんと山口敬之さんの主張をどう判断?ポイントを箇条書きにした

ともあれ、これ民事訴訟なんですよね。で、当然のことながらWashinton Postは、何故刑事訴訟がされなかったのか事細かに調べ上げてます。

この山口というおじさんは、当時TBSのWashinton ビューローのチーフだったそうで、大体安倍総理とかなり近い人ですね。この人はなんと安倍総理の本を書いているのだそうです。

で、当時この伊藤さんのスキャンダルで、野党が安倍総理に詰め寄ったそうですが、もちろん否定。

ああそうか、こういう政治がらみのスキャンダルのなってしまったので、本来の伊藤詩織さんの強姦事件がきちんと受け止められなくなったのですね。

でも、ここからWashington Postは、刑事訴訟が否定されたその状況を説明していきます。

この事件、本当にひどいですよ。

アメリカだったら、完全にセキュリティカメラに写っていたことで山口という男は起訴は確実です。

安いTLじゃあるまいし、Too Drunk だからホテルに連れて行った。いやついてきたじゃなくて、連れて行ったという時点で、アメリカでも、ヨーロッパでも駄目です。

大体、たとえ抵抗しなくとも薬飲ませてホテルに連れて行ったという時点で起訴確定。判決もよほどのことがないかぎり(たとえば、ハニートラップだった言う証拠が上がった)、有罪です。

一番ひどいのは、彼女が警察に訴えでたあとですね。ここが本当に、

日本ジェンダーギャップランキングの面目躍如ですよ。

女性警官は一人もおらず、いわゆる心理的2次レイプを経験するはめになってますね。なんども告発を取り下げるようにプレッシャーをかけられたけど引かず、結局検察庁が、うやむやにしたから、国会で取り上げられたわけです。

こうなると、伊藤詩織さんが2017年に、全てを公にし民事訴訟を起こした勇気にただ感嘆します。本を書いたのも良かったです。彼女はモデルもやっていたぐらいの美人さんでしたし、海外ぐらしも結構経験しているので、日本の警察と司法の対応に本当に、死ぬほどショックを受けたと思います。

さらに、日本国内のマスコミに見切りをつけ、海外のマスコミそしてMe Tooムーブメントを活用したのは、非常に戦略的で良かったと思います。

こういうときに、よく売名行為だとギャーギャー言う人がいますが、それは本末転倒。

日本には未だに性犯罪をきちんと扱えるシステムが整ってない。そりゃー121位だもん。

あのね、気を失って気がついたら、さっきまで普通に話していたはずのおじさんが自分に挿入してウンウン言っていた

これを想像してみてください。自分の内側と外側をひっくり返したいくらいキモいんです。

私は、荒れていた頃に、2度レイプされたことがあります

知り合いに話したら、そんな男についていったのが馬鹿だで済まされましたけどね。私もそれで済ましてしまいましたが、正直この件いらい、年が上の男を全く受け付けなくはなりました。

どうしても気持ち悪い。

伊藤さんが薬をもられたのは、非常にはっきりしてますし、タクシーの運転手さんも見ている。セキュリティカメラも捉えている。

本当に、寄ってたかってうやむやにしやがって、

だからこそ、民事訴訟の勝訴というのは何かしらの差別を少しずつ攻撃していく時点で非常に有効な手段です。

アメリカのCivil Right運動の過程で、例えばSouthern Poverty Law Centerなどが中心になって、KKKなどの人種差別組織を経済的に破綻させて追い込んで言ったことは有名な話です。

丁度、日本の男どもが、寄ってたかって伊藤さんの刑事訴訟を亡き者にしたように、南部の刑事裁判で、リンチ殺人を有罪にする陪審員はいませんでしたから。

ところで、Washington Postの記事のすごいところは、単なるこの事件の背景の詳細だけでなく、日本の状況について深くつっこんでいること。

例えば、日本では女性側が13歳に達していれば、暴力が介在していない限り、合意の上の性行為は合法です。(アメリカは州ごとなので、16歳から18歳までばらばらですが、すくなくとも16歳まではぜったいだめ。)

このせいで、少し前に娘を犯し続けた父親が無罪になりましたね。あの事件は違う意味で死ぬほど気持ち悪くなったので、何もかけませんでした。

ああそうか、少なくともこの事件、伊藤さんが民事訴訟に勝利したからこうやって私も書くことができる。再度感謝。

そらに、強姦罪を成立させるためにひつような条件が現行法では厳しすぎることも記事で触れてます。

そして何より、日本は、きちんと強姦事件に対応できる司法と警察のシステムを作り直さなくてはならない。

いま手をつけ始めないと、つくづく121位いや、もっと下がるかも、ついに韓国にまでおいこされたし。

いつも感じるのですが、慰安婦問題で韓国のやっていることは理不尽だとは思います。でも、詳しいことをしらないほかの国から見たら、

121位の国だから、さもありなんでしょう。

つい数日前に、日本が121位というのがかなり大々的に取り上げられたばかりですからね。

最後に、アメリカだって70年代のFeminism以来、ジェンダーギャップについては色々試行錯誤してきました。

こと捜査過程と法制に関しては、かなり良くなっています。

それでも、性犯罪は得てして密室が舞台なので色々と厄介です。

で、ここに是非オススメのTVシリーズがありますので良かったらどうぞ、こちらがアマゾンのリンク