トランプ勝利の呪い、アメリカのマスコミはいまだに混乱しています。

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あの2016年の悪夢のような夜、私たちのようなヒラリーファンや、民主党サポーターだけでなく、全く違ったレベルで愕然とした人々がいます。

それはマスコミ。

メインストリームのマスコミだけでなく、悪名高い右より偏向報道で有名なFoxNetworkも、トランプが勝利することを予想してませんでした。

あの夜、今までなんども私のポストに登場した、リベラルで、LGBTで、Cable News界きってのBrainでもある、Rachel Meadow が本当に、泣きそうな顔をしていたのを覚えています。

何よりもいじょうじたいだったのは、ヒラリー勝利がほぼ確定とされていた中北部の州がどんどん赤く染まっていったことでした。

この国に来て一つわかったのは、この国がいかに

Statistics, 統計を信用しているかということ

選挙予想と言うのは、私がアメリカに来てからですら、どんどん進化してきました。だからこそ選挙の夜は、どの局もいかに早く、そして間違えることなく当確を出すかにものすごいお金を使ってます。

だからこそあの翌日、

Timeは何十万部もすってしまった、ヒラリー表紙の号を破棄しました。

つまり、戦後のものすごく接戦だった選挙戦と比べても、ヒラリーの勝利は予測モデルからする限り、確定とされていたのです。

ここで、アメリカのStatistics(統計)への信頼を示すJokeを紹介しましょう。

さる客船が、海で遭難し救命ボートに移るをえざるなくなりました。

そこで船員が、出身国別に説得にあたりました。

ドイツ人には、’船長命令です’と言って説得、

イギリス人には、’紳士らしく行動してください’と説得、

アメリカ人には、’すべて保険がかかってますから’と説得、

そして最後に日本人に、’皆さん移ってますから;と説得l

もちろんこのJokeは、オチが日本人絡みなので、まあ日本人向けのJokeではあるのですが、問題はアメリカ人への説得法。

アメリカ人は、日本人と全く違う意味で保険が好きです。アメリカ人の場合、リスクヘッジの基本として保険があるのです。

逆に、保険会社こそ、一番ある意味ニュートラルなアプローチで、世界の変化を数字として反映させていきます。

その一番わかり易い例が、こちらでいうところのProperty Insurance,火災を始めとするいろいろな厄災に対してリスクヘッジする不動産保険です。

共和党は、いまだにGlobal warmingを認めようとしませんが、Property Insuranceのせかいでは、どんどん保険内容の書き換えが進んでいます。たとえば沿岸部では、どんどん保険料があがり、制限が増え、これからさらに保険の対象外となる地域も増えていくでしょう。

保険だけでなく、投資の世界でもGlobal Warmingという巨大のリスクへの対応がすこしずつですが取り沙汰されています。

これから20年ぐらいの間に、また大きな産業界の地殻変動が予想されるからです。

だからこそ、選挙予想は科学のハズでした。誤差の外側をヒットするような結果は逆に大統領選挙のように大きなデータを扱う場合、ものすごく正確なはずでした。

ですから、今回の選挙、もう一週間を切るわけですが、今までの選挙戦では信じられないぐらいに、マスコミは予想そのものに対して消極的です。

実は、共和党側のほうが、むしろ本来の選挙予想に敏感なのです。

アメリカの多民族化が進むに連れて、民主党に有利なのは統計データで、ものすごくはっきりしいるわけです。だからこそ危機感をかんじて、その大きなトレンドに棹さすべく、最も保守的な白人中間層の過激化を先導し、さらに手をかえ品をかえて、Voter Suppression(もう、投票妨害と言ってしまいたい。)を行っているわけです。

ただ、流石にここに来て、下院が民主党過半数になるのは、かなり色濃くなってきました。上院の方は接戦の州がいくつもあり、その結果で勢力図が確定します。

今私達が考えるのは、とにかく下院だけはなんとしても取り返して欲しい。

下院を取り返すと、いままで全く機能しなかったトランプ政権への、各種査問が始まります。それこそ、あんなに必死になって隠しているトランプの所得税申告書も開けます。

そして、ヒラリーをサボタージュした前FBI長官とことなり、とにかく今まで本当にリークがなかったSpecial Counsel Muellerが、選挙のあとロシアの選挙介入疑惑について、やっと報告してくれるのです。

選挙戦予想の正確さが一体なぜ2016年の選挙で失われてしまったのか、それに対する答えも出るのではないかと思います。