いや、私つくづく熱心におじさん向けのオンラインポータル読むと思います。で、最近足したのがプレジデントオンライン。

 

ここ、微妙に東洋経済オンラインより右寄りですが、ちゃんとコメントがつきます。(ダイヤモンド・オンラインの弱みは、コメントがつけられないところ。)

 

さて、今朝見て、読んで逆上したのがこちら。まあ、タイトルからして頭にきましたが。

1人前600円の自炊’に頼る母親は甘えているか

 

まずなんで、

母親前提なんですか!!

 

専業主婦だって、ワンオペ育児やってたら死にます。当然父親がこういうミールキットサービス使ってもいいでしょう。

 

そうなんです、この記事って凄まじくおじさんの上から目線です?

 

一番、猛烈に腹が立ったのは、P.3のこの一文。

 

あえて切る工程を残すことで、「手作り感」を出せるというメリットもある。レンジで解凍するだけの冷凍食品や、熱湯を注ぐだけのフリーズドライとは異なり、利用者が自分好みの調味料や食材を足して作ることもあるそうだ。ミールキットは、「全く料理をしていない」という後ろめたさや罪悪感を減らしつつ、自己流の味を追求できる、ほどよい位置にある。

 

なんで、なんで

 

料理をしないと後ろめたさや罪悪感を持つのが前提なんだ!!

 

大体この文章の前に、この記事で紹介されているミールキット業界の大手、オシックスの談話をこう言ってるのですよう。

 

オイシックスのミールキットはすべての野菜や肉類をカットしているわけではない。例えば「そぼろと野菜のビビンバ」の場合、千切りに時間のかかるニンジンはカット済み、卵は温泉卵に加工しているが、傷みやすい小松菜は束で届けている。品質を管理する部署と協力し、鮮度や品質、時短の可否や顧客の要望などを踏まえて決めているそうだ。

 

この説明が全く妥当で、しかも日本的きめ細やかさに満ちていていいと思いましたよ。

アメリカのミールキットは完全まな板なしが前提だし。

 

あ、でも小松菜みたいなナッパ類は、洗って調理バサミ使えば、まな板なしでカットできるし。

 

あのね、

日本人はまな板使って、野菜をカットすることを当たり前だと思いすぎ。

これは結構食べ物にこだわる文化でも、日本人みたいのことはやらない。

 

中国料理の野菜って、基本やたら種類の多い菜っ葉だし。

 

フランス家庭は、フードプロセッサーに頼るのがほとんど。

 

たとえまな板を使っても、端を切り落としたりするぐらいなので日本みたいな本格的まな板は普通日常使いません。

 

さらに、最後の一文が本当に、死ぬほど上から目線です。

 

最近は、「妊娠中、療養中で妻が料理を作れないときでも、ミールキットがあれば夫に料理を任せられる」という声もよく聞くそうだ。仕事や子育てに追われる忙しい現代人が食卓で豊かな時間を過ごすのに、ミールキットが一役買っているようだ。

 

なんだこの、’食卓で豊かな時間を過ごす’って。

 

プレジデントの記事は、今の所とにかくおじさんぽいあいまい度と、無自覚度が一番高い。これ取材する人と、記事書く人が違うのかしらね。

 

というのは、タイトルもまとめ方も激昂レベルのおかしさだけど、それでもオスックスが、ミールキットとして、たとえばより安価な対抗商品である冷凍食品や、インスタント食品に比べてとこが優れているのかはよくわかりました。

 

こちらが、オイシックスのリンク

 

で、肝心の一人前600円が高いのかどうかというのも、もっときちんと検討できますよ。

 

まず、

アメリカのミールキットはずっと高い。

 

たとえばこちらは、割と有名なBlue Apron

 

とにかく、基準点が一人前$10(厳密には$9.99)まで。人数が多かったり、週毎の回数が多くなったりするにつれて、少しずつ割引になります。

 

これって、例えばいわゆるマックなどよりは少し高め。(マックのミールはだいたい$7-8が平均。)

 

そして、日本の場合、多分一番お安いのがコンビニのワンコインご飯でしょう。だから600円というのは、それよりちょっと高め。

 

では、何に余計にお金を払っているのか。私は次の5つまとめます。

 

1.時短

これはもう、馬鹿でもわかる。ファーストフードと違って、お店に行かなくてもいいし。基本宅配だから、スーパーに行く必要もない。さらに、調理時間そのものも面倒くさい工程が処理済みなので、ずっと楽でかつ短いです。

 

2.ストレス減少

これ、これ、家族の食事を作っている人間にとって、一体何が一番ストレスかわかりますか?これ、ワーママでも、専業主婦でも同じです。

とにかく、毎日毎日メニューを考えるのが一番疲れるのです。

母親だろうとか、主婦だろうとか簡単に批判する方は、自分が最低一ヶ月続けてみてから批判してください。

3.誰でも調理できる

食事の支度のワンオペが廃止できるということです。

もちろん夫そして父親も料理できるし。

まあ、中学生以上なら、いや小学生ども高学年でキッチンが背丈的に使えるのなら大丈夫です。

これはものすごいプラスです。

4.栄養のバランスがいい

 

ほかのミールキットはしりませんが、オイシックスはとにかく材料の品質に力を入れているので安心です。そして上手く野菜を食べさせてくれるレシピが多くて頼もしい。

人参なんて、千切りになっているならもっと生で食べたいですよ。でも、自分でいちいち千切りということになると、そうそう無理。

アメリカでも、最近はWholefood / Amazonで、Amazon Freshのサービスの一つとして始まってます。

実は私これを使ってみようかなと思ってます。私はPrime memberなので

5.材料を無駄にしない

結構値段を考えた場合に大きい理由です。

スーパーで買い物しても、一山いくらで売っている場合は、あとあと無駄にしてしまうことは、残念ながらよくあることです。

毎日食事を作る羽目になったことのない人間には、その辛さがわからないでしょうね。

栄養のバランスが良くて、しかも買った材料を無駄にしないメニューを毎日考えるなんて、完全な

無理ゲーでしょう。

つくづく、日本の女性はワンオペ育児でも、ワンオペ料理でも、長い間無理ゲーやり過ぎでした。ほんと我慢のしすぎ。

 

さて、私だったら、この馬鹿なタイトルの代わりに、

ミールキットが一人前600円でも安い、5つの理由

 

と、タイトルつけますね。

 

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