はい、昨日Netflixをあげたら、この夏日本で放映された’スカム’というドラマの配信が開始されていたのです。

あれ、日本での放映って、後半私の日本滞在と重なるじゃん。でも、放映時間がなんと月曜日未明、つまり日曜日の夜中だったのですね。そんな時間頑張って寝るわ。

このドラマは、ノンフィクションの原作があります。

 

まあ、要するに高齢者を狙う詐欺犯罪に手を染めている若者たちのお話なんですがね。

ほら昔、’オレオレ詐欺’って有名になりましたでしょう、今はあれからずーっと進歩?!して、やり方もすごく巧妙になっているそうで、その実態も事細かに描かれます。さすが深堀りした取材に基づいたドキュメンタリーが原作であるだけのことはあります。

 

でも、一番恐ろしいく、あざといのは、この詐欺に手を染める若者が

 

とてもじゃないがいわゆる犯罪者タイプには見えない。

 

そもそも、今の’進んだ?!手口’は、しっかりとした下調べのもと、グループでよく練られたシナリオをもとにグループで執行されます。

 

さらにこのグループに参加する若者たちというのは、基本苛烈営業トレーニングに生き残ったものを、いわば’洗脳’してやらせるのです。

 

そしてその’洗脳’の内容があざとく、しかも

説得力ありすぎ

 

もし、何かしらの理由でどうしてもお金が必要だったら、そして若くてろくな就職先がみつからなかったら、結構な人数が

 

犯罪を犯すという一線を超えてしまいそう。

 

 

苛烈営業電話トレーニングに最後まで残った’新規メンバー候補’を連れて、仕切りやは老後を悠々自適に過ごす、ゴルフ場やら、アスレチックセンターやら訪れるのです。一方ろくな仕事にありつけずどんどん老け込んでいく、20-30代の人間も見せる。

その上で説明を始めます。

 

「貯金ゼロの人間を騙して無価値なものを売る」のは最悪の犯罪。

「貯金2000万円の人間を騙して200万円を奪う」は生き死に関わることではないから罪悪感を感じない。

 

まあこれ、非倫理的行動と、犯罪行動を並列しているので、よく考えるの間違ってます。

 

でも、繰り返しますが金銭的に追い詰められていたら(実際問題、主人公の誠実は、せっかく新卒で入った大手会社で一時金にをもらってリストラされたあと、新しい仕事が見つからず、そんなときに父親の眼球に癌が発見される。で、一番成功率の高い治療法には保険が効かず、それをどうにかしてやりたい。)十分自分を騙せる内容です。

 

それぐらい、この詐欺グループそのものの行動は、やっている実際の内容を別にすれば、

生産性の高い’営業グループ’に見えるのです。

 

ただ、これは歴とした犯罪ですので、ほんとやたらかっこよくて説得力のあった仕切りやマネージャーも、しっかりみかじめ料を吸い上げる本物のヤクザの前では、見る影もない。

 

どうも、ドラマの後半はこの辺の現実がどんどん侵食してくる怖いお話にちゃんとなっているようなので、ちょっと見るのが怖い。

 

でも、つくづく考えてしまうのです。

 

少し前に触れましたが、例えばマルチなんかですべてが壊れてしまう人はたくさんいます。でもマルチのトップには結果的にお咎めらしいものはなく、ひたすら儲ける。

 

私が働く金融関係でも、ひどい話はゴロゴロしてます。そもそも、リーマンショックそのものが、詐欺レベルのサブプライムローンベースのCDO(債務担保証券)によって引き起こされ、本当にものすごい数の人がひどいめにあったけど、肝心の金融トップ責任者たちはお咎めなしでしょう。

 

さらに、たしかに貯金のあるシニアばかりではありませんが、貯金が2500万以上あるシニアはなんと全体の3分の一。現在のシニアは、自前の家に住み年金もしっかりもらっているのは事実です。

 

ただ、ここでつくづく日本的ないびつな問題。日本にはまともな金融商品がないので、なんとこのシニア資産のやく65%が

郵貯が中心の定期や普通預金

 

です。郵貯の規模は異常で、しかもその巨大さに関わらずほとんど投資能力がありません。

 

で、これはマクロ経済的にどういうことかというと、

シニアの資産は経済から見ると死に金

 

しかも、日本の企業は、特にバブル崩壊のあと、

内部保留金が国際基準からみて大きすぎる。

 

ここをどうにかするだけで、若い人を始めとする給料を上げることができますし、若い人の給料が上がれば、消費がそして経済そのものももう少し活性化するでしょう。

 

とにかく、日本の物価の低さも、給料の低さもこの国をどんどん苦しくしていく。

 

でも、犯罪ではないけど、やはり若い男の子がホストに憧れるというのも、一定数を超えるとちょっと偏りを感じます。

 

私いつも思うんですがね、高卒でまず働くというのは絶対ありだと思います。

 

問題はそのまま一生、高等教育を受けないこと。

 

私だって、せっかくいわゆるいい高校に行きましたが、高卒では進学せず、ずっと時間がたってから、アメリカで大学入学しましたから。

 

なんせ人生100年時代ですから、勉強する時間だって大切でしょう。

 

最後に、私はアラシスですが、若い人を助けたいし、若い人と交流するの好きです。

 

ですから、若い方がた私みたいなシニアを毛嫌いしないでください。

 

あ、こんな漫画がありました。これ若い人にこそ読んでほしい。

 

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