橘玲’ ‘現代社会は「事実上の一夫多妻」という男にとって残酷な現実’を読んで、本当にぶちきれました。
いやー、この人の言説っていわゆるベストセラー作家の中で一番嫌いですね。だから今まで無視してましたが、今朝彼絡みの記事と知らずに、MSN Japanに転載されていたこの記事を読んでしまったのです。
現代社会は「事実上の一夫多妻」という男にとって残酷な現実
もともとは、ポストセブンという週間ポスト系のWebgineに掲載された記事ですから、まあ基本読者はおじさんなのでしょう。いや、ツッコミどころが多すぎで、ブチ切れました。この記事の元ネタんなっている本は、かなり売れているようですが、ここに題名も書きませんし、アマゾンのリンクなんて貼りません。
一応本屋で立ち読みしました。でも、流石にこれはお金出して買いませんでしたよ。
まあ、アメリカの共和党右派のデマゴーグにすごく近い。
そのそこに流れるものは、ものすごく黒い。
男女平等なんてありえない。人種差別当然。なぜなら有色人種は白人に比べて劣るから。格差は当然、市場主義は歴史の必然。自己責任当然。
大体、市場主義の資本主義そのものも、一種の社会実験みたいなもので、別に普遍てきなものではありません。第二次大戦後前半は、先進国が旧植民地を搾取する形で、本国が潤ってきた。それが、旧植民地が次第に力をつけるにつれて搾取の旨味がどんどん減っていき、一方本国では、国外に出ていってしまった単純労働者から順次に、元中流だった市民が没落していき、一方一部に富がどんどん集中していく。
今の時代って、今までの市場ベースの、国際資本主義が来るとこまできて、次のよりよい方策を模索している最中でしょ。
ちなみに、この人が引用したり頼っている、特に人種差別を固定化擁護するためのいわゆる資料は鵜呑みにしないように。
***
さて、いままで無視してきましたが、さすが今回は私が個人的にずーっと直面せざるおえなかった話題なので、ここに取り上げる気になったのです。
そもそも日本は、度々繰り返しますが、先進国のなかで極端にいわゆる男女差別がいまだ強すぎる国です。(2018年のランキング 149カ国中で110位)
しかも、このランキングの詳細を見ていくと、おもしろいことに読み書き能力、初等教育、中等教育(中学校・高校)、出生率の分野では、男女間に不平等は見られないという評価でなんと、昨年同様世界1位のランクですよ。これ戦後の日教組のおかげの部分でしょう。
一方、労働所得、政治家・経営管理職、教授・専門職、高等教育(大学・大学院)、国会議員数では、世界ランクがすべて100位以下。その中でも、最も低いのが国会議員数で世界130位。ははは笑ってしまう。
だから、少子化につながるの当然ですよ。
そして、日本のお隣、今や少子化が加速し日本を追い越そうとしているのが韓国です。ははは、
韓国はことこのランキングに関する限り日本より更に低い
ちなみに、トップ10は、圧倒的に北欧諸国です。なんといってもこういう国は女性の政治参加が一番進んでいるのです。その結果、より男女平等を促進するシステムが強化されますよね。
で、日本や韓国はその真逆。
ただ。この言説の一番馬鹿げているところはアメリカなどの格差が進んでいる国を持ってきて、シリアルモノガミーを、時間差一夫多妻の根拠としているところ。
欧米諸国が少なくとも建前上一夫一婦制にこだわる最大の理由は、
キリスト教です。
大体絶対王政のKingの時代ですら、奥さんは一人、そして愛人というのはどれだけけんりょくがあっても、そこから庶子が誕生した場合正当な後継者のひとりとして感情はされなかった。
ところが、東洋の場合、一夫多妻を宗教的に禁じる根拠はなく、いわば戦後民主主義の開始までは、世継ぎを必要とする権力者や金持ちの場合、正妻以外に正式な妾がいるのはあたりまえでした。
一方、例えば日本の場合、すでに江戸時代の江戸などでは、男と女の人口比が極端でしたから、いわゆる公私合わせての娼妓たちだけでなく、むしろ複数の愛人をもつ女性が結構いたわけです。
ですから、今の日本現象として見るべきなのは、
一妻多夫の可能性でしょう。
まあ、そこまで行かなくとも、東洋の場合宗教的な制約がないので、ビジネスとしての風俗はなんだかんだと繁盛しているのでしょうが。
ただ、一妻多夫まで行かなくとも、いやゆる’負け犬’扱いされている未婚の女性たちが、年下男性と結婚し、テクノロジーの助けを借りて妊娠出産するようになれば、男女の人口差の問題も徐々に改善する可能性があると思ってます。だって、
なんのための人生100年時代、ライフ・シフトですか?
実際には、テクノロジーの助けを借りて妊娠、出産する以上別に男性が年下である必要はありません。
でも、権力者が若い女を孕ませても別に人口問題は解決しない。
それ以上に、いまさらお金のために権力者や金持ちと結婚したがる若い女たちに、とてもじゃないけどろくな女性がいるとは思えません。
大体、今でも昔でも権力者ほど、閨閥を作りたがるからそうそう玉の輿はないし。
むしろ、日本での結婚、出産に絶望してキャリアを優先してきたいわゆる’負け犬’女性たちに家族を持ってもらうほうが現実的でしょう。
まあ、どんどん子育てがしにくい世の中になっていることこそまず是正しなくてはならないのですがね。
それでも、過渡期として女性に十分経済力がある結婚なら、経済力による様々なアウトソースで、ワンオペ育児の解消ができますよね。
さらに、アメリカだけでなく先進国一般ではLGBTの家族も増えています。
アメリカの場合、何らかの生物学的繋がりがある場合は、実子として扱うことができますし。(例えば、精子、卵子のドナーがいても、母親から生まれてくればそのまま実子。逆に、妊娠してくれる人を雇っても、精子、卵子が両親のものなら、実子登録できる。まあ、このサロゲイトマザーというのは、やはり出産後揉めるケースもあるみたいですが。)
私が極端な格差にわいせつ感を感じるのは、すでに世界の全人口がまともな生活ができるぐらいの規模の富の生産ができているのに、ひどい金持ちと、餓死しそうな人がまだいるのは気持ちが悪いと思うから。
未婚の皆さん、そうですね、まずは趣味経由で異性の友達を作るのが最初のステップとしては良いのではないのでしょうか。
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