久しぶりに、東洋経済オンラインがらみのお話です。これはもう、個人的に付け足したいこともう山ほどありますので。

訪日外国人とはいったい何語で話すべきなのか

 

筆者は基本英語の先生で、記事が知り合いのアメリカ人が、’日本で英語が通じない’とこぼしたところから話を始めます。

 

これ、私は基本笑いますよ。平均的アメリカ人て、基本世界基準でも外国語習得がものすごく苦手ですから。私なんてフランス語とっていたときほとんど馬鹿にしてましたから。

基本、フランス文学専攻でもない限り、とにかくひどかった。(もちろんフランス文学専攻なんてそんなにいません。)

 

だから、偉そうに日本人はもっと英語勉強しろなんてアメリカ人が言うと馬鹿と思います。

 

基本、英語がDefaultの世界言語になってしまったのは、いわば歴史のイタヅラ。少なくとも第二次世界大戦までは、英語(この頃の英語はイギリス英語)だけでなく、フランス語も随分強かったのですが、いわば戦後のブレトンウッズ体制で、アメリカドルの世界制覇が完成する頃とときを同じくして、英語がDefaultの世界言語担った感じです。

 

で、いつも思うのですが、たぶん他の、特に欧米以外の国から見ると、日本人が英語下手でもちゃんとやれているの実はとても、

うらやましいと思います。

 

大体、欧米以外の大学ってかなりの割合で教科書が、

 

英語だったりします。

 

それは、例えば韓国でも科目によっては教科書は英語なのだそうです。(昔、数学科に韓国人の留学生に直に聞いた話ですから。)

 

もちろん、インドのように、宗主であったイギリスの言葉英語を使うほうが、あまりに多種族が、違う言葉を使っている以上理にかなっているということも重要です。

 

日本は、明治時代にものすごい勢いで外国の知識を翻訳してしまいました。これってすごい。それと、基本、日本と言う国は世界でそもそももっとも文盲率の低い国であったこと、そしてこれすごく見逃されがちなのですが、

日本語をしゃべる日本人は1億いるのです。

 

日本という国は、アメリカや中国に比べるからこそ、小国というイメージになりますが、すくなくとも人口からみた場合、例えばヨーロッパのどの国よりも、

大国なのです。

 

欧米以外の国では、サバイバルと利便性ゆえに、限られたレベルの英語を現地化されたアクセントやら表現を交えながら、しゃべることのできる人は多い。

 

でも、欧米の場合、アメリカかぶれした若者をのぞき、それほど英語力ないですよ。

 

ただし、観光と言う点では、たとえば標識やら、案内、そしてレストランのメニューとかがすべて、多国語で表現されていたほうがいいと思います。

 

個人的な経験ですが、私がポルトガルに旅行したとき、英語はほとんど通じませんでした。ただし、本当に案内でも標識でも、レストランのメニューでも最低3ヶ国語、すごい時は10ヶ国語ぐらいのバリエーションがありましたから。

 

ちなみに、ポルトガルの場合、最低の3ヶ国語は、

英語、フランス語、ドイツ語です。

 

私がポルトガルにいったころは、まだ中国はほとんど勢力が弱かったので、他の言語はたとえば、ヨーロッパなら、スペイン語、イタリア語、オランダ語、そして次は アラビア語ですね。さらにあのころは日本語が含まれている表示も結構ありました。

 

私は、ポルトガルを訪れる1ヶ月ほどまえから、いわゆるツーリスト用のサバイバル会話集を車のなかでせっせと聞いてましたので、レストランに一人で行き、公共の交通機関を一人で使用し、さらに蚤の市で値切るぐらいまではこなせました。

 

アメリカ人の場合、こういうこともなかなかできない人が多いのです。

 

ともあれ、私は日本人がわざわざ英会話力を付ける必要は感じません。他のくにでたとえオリンピックでも、わざわざ英語を喋れるように使用なんて話聞いたことありません。

 

ただし、いまや外国人がなんだかんだと、首を突っ込むエリアはどんどん広がってますので、英語を始めとする多国語表示はもっと増やしたほうがいいと思いますよ。

 

たぶん、なぜか欧米人に人気のある飲み屋街とかもうそれなりに対応しているのでしょう。

 

大体、実家に近い錦糸町とかは、結構東南アジア系のひとがレストランをやる率が増えているので、そういうところではいろいろな言語のメニュー足しているようです。

 

ところで、この手の話題について語るとき、見逃せない本が一つあります。

 

 

著者である、水村美苗さんは、夏目漱石の遺作、’明暗’をもとに、(一応未完ということなので)続明暗を書かれたことで随分有名になった方です。

 

他にも、何作かメタ小説と呼ぶしかない小説を執筆されてますが、面白いことにどの作品も拗らせてしまった帰国子女の私小説的不機嫌さが、二重写しになってます。

 

アメリカで暮らしている時間の方が長くなってしまった私自身にとって、あまりにみにつまされる感覚が強く、実は彼女の作品をかなり読み込んでいます。

 

まあ、アメリカって実は結構Waspを頂点に抱いた階級社会だったりするので、Baltimoreのようにごく最近まで白人文化が強い地域に住んでいると、うんざりするほど納得してしまう内容もあるのです。

 

でもその一方で、そこの浅いアメリカ文化に比べ、日本の文化、そして文学の豊かさというのはアカデミックなレベルであれば確立されている。

 

が、そういうのって金髪碧眼でスタイルのいい、でも実に浅くて偉そうなWaspのガキにはまったく通用しないのですよね。

 

ドルの話はまた長くなるので、今回ははしおりますが、本当個人的には、

英会話なんてくそくらえです。

 

ただし、情報収集のための言語はともかく圧倒的に英語で、それはむしろNet上でさらに強化されつつあるのです。

 

だからこそ、明治の偉人たちを見習って、

英語を読む力をつけましょう。

 

ちなみに、英語が通じないとこぼすアメリカ人などには、まあ優しく日本語を教えてあげましょう。私は、友人のベースをアメリカ人のオタクに集中するようになってから、ずいぶん楽しくなりましたよ。

 

そうそう、もう一言馬鹿なアメリカ人に言うべきこと、

日本は植民地になったことないから

 

こういってやりましょう。

 

 

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