いや、’囀る鳥は羽ばたかない’を忘れているわけではないのです。

ただ、私今週はまだ処女でJKの吉乃に完全に参っているのです。’来世は他人がいい’ 小西明日翔作、そういえば、’次にくるマンガ大賞2018’一位受賞だそうで、おめでとうございます。

来世は他人がいい 3巻

来世は他人がいい 3巻

来世は他人がいい 3巻

[著]小西明日翔

確かに狂熱ラブストーリーでもあるけど、結構ヤクザのえげつない世界は書き込まれているし、霧島はあまりにも破綻した人格だし、(肉体頭脳とも、かなり超人的という設定も怖い。)やはり今となっては、私はラブストーリー的な展開でここまでハマったわけではない。

 

とにかくまだ現役JK,処女どころかBF一人いたことのない、そのくせNO1ホステスのような美女の吉乃が今まで一度も見たことのないほど、惚れてしまうキャラなのです。

 

この第3巻に、吉乃の特異さを、このなにからなにまで底が知れないそしして決定的に人間として破綻してる、さらに吉乃をどうやら本当に好きらしいこの男が、一言で表現しているのですが、これがすごいの一言。

 

’窮地に追い込まれれば大抵の人間はそこからどう抜け出そうかと考えますが、吉乃さんはその窮地で普通に生活を始めるようなそんな感じです’

 

これ、こういう強さほしいと思いませんか。

 

まあ、吉乃さんは、ヤクザのお家で、厳密には祖父に引き取られ成長してます。

まだ、中1だった頃に、吉乃さんは、そのころグレきっていた翔真くんをかばってこの発言、

 

これは、彼が実の父親に食い物にされ続けた挙げ句、父親に初めて殺意を抱くまでに追い詰められた修羅場でのこと。

詳しきは、こちらの前日譚である作品をどうぞ。

二人は底辺

二人は底辺

二人は底辺

[著]小西明日翔

いや、十三歳にして、すでに極道世界の姉さんかという貫禄です。

 

彼女の性格に決定的な影響を与えたのは、祖父の部下の一人である布袋さん。実際問題吉乃産を幼少の頃から育ててくれたのはこの方。完全にべったりでした。

 

大人の女相手なら、すぐ振ってやると強気の彼も、吉乃さんのべったりだけは無視できなかったのです。だからこそ、布袋さんの一言は重い。

翔真くんが最初に連れてこられてきた時、戸惑っていた吉乃産に、布袋さんは

やくざ、極道とは、底辺の人間たち、だから助け合っていく、シンプルだけど深いお言葉。

まあ、現実問題として吉乃さんは本当に過剰適合ですが。

 

でも、吉乃さんはつくづく、日本人的な、それも関西人ぽい土着日常感覚と、平然と他者とつきあえる日本人ばなれしたクリアーな自己を確率している人だと思います。

 

たとえ、それが非常に抽象的な

プライドという名の矜持だとしても

 

この第3巻で、またひとり吉乃に好意を持つ新キャラが、登場します。彼女(そうです女性ですね。)名は椿。あまり、血縁関係がたしかではないのですが、一応いとこと言うことで、親密になっている京女。

 

この3人の会話は、腹黒っぽい、東京人霧島、そこの知れない京女椿、そして相変わらずあけっぴろげで男と女の実際に関しては耳年増似すぎない大阪人の吉乃さん。

 

椿さんは、吉乃さんのおじいさんのキャラのファンだそうですが、おじいさんに限りなく似た吉乃さんをかなり愛でてるのだけは確かです。

 

ただ、椿さんは本当に、吉乃さんと対照的で楽しい。見た目は姫カットの黒髪のほんわかお条風、その実男はとっかえひっかえ、さらに親の愛人関係で裏社会ともしっかりつながっています。

 

 

いやー、この顔で竿姉妹したいとかいいますかね。すげー

彼女の霧島分析はとても秀逸なので、読んでくだし。あまりネタバレしすぎてもね。

でも最後に釘を指すところは、さすが吉乃さんのいとこさんという感じ。

 

 

吉乃さんと比べると、ずーっと陰険な啖呵がとても魅力的です。

 

とはいえ、霧島の吉乃に対する気持ちはますます深まっているようです。だからどうということもないのですが。

吉乃に、翔真の存在がきっかけで嫉妬という感情を指摘された後、相変わらず無茶をいい、いっぽう、吉乃好みの男にもなりたいとも。

   

 

もちろん吉乃さんはぶれません。

 

本当に吉乃さん完璧。

 

 

だからこそ、霧島は吉乃さんが好き、吉乃さんから目が離せない。

 

そして、霧島が翔真に嫉妬するのは当たり前、吉乃にとって翔真は家族。でも翔真にとって吉乃は’自分が命を張ってもいいと思えるかけがえのない存在’。

 

もちろん、吉乃さんの場合、そういうところは徹底して鈍感です。

 

性的なことについては、耳年増がすぎて逆に奥手になってしまったタイプです。

そして、やたら色気より食い気なのがおかしい。

霧島だけでなく、翔真も、いや布袋さんだって、皆女にもてるタイプなのにとてもおかしい。

 

ところで、大阪のひとってブラックな会社で過労死寸前まで、我慢するのかしないのか、そのへん東京と違うのか、突然気になります。

 

ともあれ、花のあすか組’以来の女が惚れるキャラですね。

花のあすか組!(1)

花のあすか組!(1)

花のあすか組!(1)

[著]高口里純

ただ、どう考えても吉乃さんが吉乃さんであり、霧島が霧島である限り、とてもじゃないけど普通の終わり方はしませんよね。

何故か、’明日に向かって撃て!’の最後みたいに、肉体的に結ばれることのないまま、一緒に死んでしまうのもありかなとも思ってします。

 

ところで、いまだ小西明日翔さんの情報がほとんどありません。

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2件のコメント

  1. >そして、霧島が翔真に嫉妬するのは当たり前、吉乃にとって霧島は家族。でも霧島にとって吉乃は’自分が命を張ってもいいと思えるかけがえのない存在’。

    これ途中から翔真と霧島間違ってると思います。

    >もちろん、吉乃さんの場合、そういうところは徹底して鈍感です。

    作者SNSによると、「吉乃は別に鈍感な訳ではなく、霧島も翔真も常に女がいるので、そういう男に可能性を感じないし恋愛対象として見てないだけ」とのことです。

    1. あ、確かにそうですね。直しておきます。ただ、吉乃には、いわゆる未経験女性の普通の鈍感さは当然ありますよ。霧島はいまだに謎が多すぎる。翔真にかんしては’二人は底辺’とうBackStoryで、いわば関係性が決まってしまってます。あと、翔真が吉乃にい抱く思いは、母親、崇拝者、みたいな感じでしょうね。もちろんすべて私の意見です。後、こと優れた漫画家さんに関する限り、作品は漫画家さんの当初の予定をいい意味で裏切り、勝手にキャラが動き出してしまうことが多いです。これは、60年以上漫画を読んできた私の経験からの意見です。

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