今週の第21話は、つなぎのいわばまったり回。前回に続いて、またもやごねたパンダのじゅじゅ散歩のほうが強く印象に残ったぐらい。
高専のみんなは、珍しく普通に学生生活していたなあと、なごむ。なんだかんだと、東京高の3人は本当に仲がいい。それに比べて、正直、
東堂の嫌われぐあいは、かなり可哀そう
戦いのない時は、人間側ばかりでなく、呪霊側も、かなりまとも。というか本当に屑なのは、むしろ呪霊に味方する人間の呪術師で、人間に対してはもてあそぶ対象としてしか見ていない呪霊の真人も、仲間に対してはきちんと仲間意識が強い。
呪霊は、たとえば’鬼滅の刃’に登場する鬼たちとはずいぶん違う。あの鬼たちは、人間たちのなれの果て。
でも、呪術廻戦の呪霊は、人間のさまざまな残留思念から醸し出されたもの。もっとも真人をべつにすると、漏瑚も、花御も、陀艮も、自然霊とか精霊的存在で、人間に対する悪意より、単に人間の立ち位置と相いれることのない霊的存在だともいえる。
吉野 順平を虎杖の目の前で無残に殺した真人に対しては、たしかに嫌悪感も怒りも沸くけど、一方で、この物語の呪霊たちの描き方って、
絶対悪ではない
それでも、渋谷事変が開始して以来の、呪術廻戦の原作漫画は、
とにかくどんどん壮絶かつ、暗くなり続ける
渋谷事変前までは、私はすでに漫画原作を何度も、何度も読み返している。基本、アニメを見るたびに、つい原作で見落としがあったことに気づいては、読み返す状態だ。
でも、渋谷事変は読むのが結構きつい。
あまりもろのネタバレはここでは書かないけど、
皆ボロボロになり、読んでる私は鬱ってくる
そういえば、チェンソーマンは、11巻で一応完結した。なんともキモイ落とし前のつけ方で、終わった感はあるけど、カタルシスのかけらもない。ただ、この漫画の場合は、痛々しく感じる読み手を鬱にする前に、極端な異世界存在感と、スプラッターの極みで飛んでしまった。ただ、まだたいして読み込んでいないから、この先もう少しまともなレビューを書こうとは思っている。
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さて、’渋谷事変’で、確かに虎杖はまた成長はしたのかもしれないけど、たとえばちょっと前の黒閃をマスターしたときのような、カタルシスは全くない。
戦いがどんどん、抜き差しならなくなっていくだけでなく、肝心の虎杖の立ち位置は苦しくなるばかり。
アニメ化という意味では、たぶん、夏油と五条の高専時代あたりを、映画化する可能性は高いと思うし、私はできたら劇場で見たいなあと思っているし、実際に見たらそれでも盛り上がると思う。
でも、そうしたら呪術廻戦の第二期は、ほぼ渋谷事変から始まるわけで、これすごくほぼ前代未聞なほどに人間側が苦戦し続け、しかも肝心の主人公が、ものすごく苦しむ絵柄が続くよね。
ものすごーく見たい。きっと落ち込むだろうけど。あ、見て結構なくかもね。いや、今からこんなこと言っているなんて私もかなり感情移入がひどい。
来週以降は、呪胎九相図がらみの話がはじまり、私は恵ちゃんの術式も呪霊たちの術式もすごく楽しみだけど、いまのところ原作のほうの鬱撤回をすごく引きづっている。