‘お金の5季’ 春編 何のために貯めるか常に考えながら貯める、これがSaving Mindset

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結局、私の’お金の5季’のいちばん大事なことって、

Mindfulnessなんです。

これを理解するためには、Mindfulであることがどういうことかではなく、Mindlessである状態が、どんなものなのかまず想像してみるとわかりやすい。

まず、このMindless状態の行き着く先がどこかというと、

Self-neglectです。

もちろん色々な症状がありますが、その目立ったものの一つがいわゆる、

ゴミ屋敷状態

リーマンショックでお金の夢がすべていちどぶちこわれて少したった2009年、アメリカでは、ゴミ屋敷の住人たちのリアリティ・ショー、’Hoarders’が始まっています。

あれからもう十年、この番組の人気は根強く、中断、ケーブル曲の変更などの後、またもとの局にもどって継続中、今年で第十期です。

そのショーの構成は基本ワンパターンで、一回60分で、2件のゴミ屋敷に向かい、それぞれでカウンセリングとゴミ屋敷の清掃をやるのですが。

基本ほとんどうまくいかないのです。実はこの番組が一旦第六期目に中断したあと、再開後のエピソードはほとんどが後日譚。

なんと、この番組でゴミ屋敷症候群が一般に知られるようになり、いまではHoardingは、りっぱな精神疾患として分類されるようになったとか。

この番組を最初の頃はよく見ていて、一つ本当に恐ろしいことがありました。

それは、ゴミ屋敷の御本人にはもう、ごみやゴミ屋敷状態が全く説いていいほど目に映らなくなっているのです。

こういう人たちは、当然のことながら健康状態そのものも悪化しており、まあアメリカですからそうなると大抵はひどい肥満の人がおおい。そして金銭面でも破産していたり、無職になっていたりと破綻状態。

それでもこの番組に登場している人たちは親戚がどうにかしようとしてくれた分、幸運ですが。

ただ、自分で’お金の5季’を書き出してつくづく思うのですが、ごく単純に、あまり

ものは持たないに越したことはない。

そう思います。

実は夏編で詳しく説明しますが、’買う’という行為には、何かが纏わりついてしまうかもしれないので、とても怖い。

もう少し厳密に言うと、物を買っても、しばらくしてそのモノが勝った当初の満足感をもたらしてくれないのなら、さっさとお別れしたほうがいい。

近藤麻理恵さんのこの本が世界的ベストセラーになったのは、リーマンショック以降の、物文明に対する根本的な懐疑が噴出したからでしょう。

というわけで、やっと本題です。どうしてもただ貯蓄しましょうという話ではないということをわかってほしいので、では、

貯金を増やし、より人生を楽しむための5ステップです。

ここで、はっきりさせたいのですが、私はいわゆるFP的な、例えば老後の資金の貯蓄などの話をしているわけではありません。

あくまでも、この5ステップは、自分と’お金を使う行為’の関係を変えるためのMindSetの変革システムなのです。

実のところ、預金の額より、あるいは何を買うかよりも、(この件に関しては夏編で深掘りしますから。)自分がどうお金を使っているかについて、’好きなものを買うための貯金’というアメを掲げながら明確に意識していこうというお話です。

1.毎日その日に使ったお金を見直し、いくら使ったかきっちり自己確認する。

これは、わかりやすいですよね。

ただ、このステップをあまり煩雑にはしないでください。というのは例えば筆記でもデジタルでも家計簿をつけるなんてことしたら、本来の目的から外れ’記録すること’に焦点が移ってしまいます。

大事なのは、ああ今日これだけ使ったのだ、’経験としての消費’をはっきりと脳裏に焼き付けることです。

一番、簡単なのは銀行のDebit CardやCredit Card を使い、現金は使わないで、ただ毎日Transactionを確認することです。

アメリカの場合は、これごく簡単なのですが。

日本はまだ現金しか使えないところが多いので、どうしても現金ぶんは別にトラックしなくてはなりませんが。

2. クレカなどの、カードの月ごとのサマリーもきっちり読む

日次に加えて、月次でもお金の使いみちレビューしてみましょう。

この場合、アイテム別のレビューだけでなく、量的なものについても考えてみましょう。月ごとのレビューの場合、Excelに落としてソートしてカテゴリー別にチェックなんてこともオススメです。

ただ、アメリカの銀行の場合、オンラインからダウンロードしてかなりのスピードでできてしまうので。あまり時間をかけすぎてもよくない。

ただ、勘違いしてほしくないのですが、私は特別節約そのものを勧めているわけではありません。

3.自分が使ったものが、本当に必要だったかきちんとチェックし、行動パターンをかえることのできそうな購買習慣を探す。

私が見直してほしい消費パターンの最大のものは、

まとめ買い

日本人はそこまでひどくないのですが、アメリカ人て家が広いせいも会って、とにかくやたらまとめ買いが好きです。

とくに常備品、トイレットペーパー、洗剤、ラップ。一番最悪なのが、冷凍食品やら、缶詰そして瓶詰めのまとめ買い。

どうりで肥満がはびこるはずです。量の問題だけでなく、普通のアメリカ人てとにかく、生鮮食品をあまり食べません。

私は、この件に関しては、かなり改善しました。で、結果的に週ごとの食材買い出し、そして月ごとの日常品の買い出しが前よりずーっと軽くなり、無駄がなくなりました。

そうそう、食料品の無駄が減ってきたのが一番うれしいです。

4. ローンを組むか、貯金しない限り手に入れることのできない本当にほしいと思うもののリストをつくる。

金額的には、お給料一ヶ月分なんてところでしょうか。

まあ、日本の場合ボーナスと言うシステムが充実してますから、ボーナスで買ったほうが良いものは避けてもいいですね。

基本、自分を幸福にしてくれるコスパの高いものを探しましょう。

私個人、最近いちばんこのコスパが高かったのは、なんといっても

ヘルシオです!!

5.4で作ったリストの中から、一番幸せのコスパが良さそうなものを選び、その購入目指して貯金の計画を立て実行に移す。

この段階に来ると、貯めるという行為が、なんとなくとか、未来への漠然とした不安とかの反作用ではなく、積極的に欲しいものを手に入れるためにお金を貯めようということになるわけです。

でも、この感覚って、決して新しいことではありません。

むしろ忘れてしまった感覚を取り戻しているのです。

子供のころ、一生懸命お小遣いを節約して、どうしても欲しかったゲームソフトやら、フィギャアを買ったなんて思い出ありませんか?

どうしても欲しかったキャラクターT シャツでも、もっと分けのわからないものでもいい。

子供の時って、もっと無心に欲しいものがあって、更にそのために貯めることができた。

ところで、この最初の3ステップは、単純に無駄遣いをやめるシステムとしてもうまくいきます。

冬編で話したことと全く重なりますし。

要はMindfulness. お金は幸せのコスパを良くするために使いたいですよね。