‘お金の五季’ 冬 あなたのお金にたいするMindfulnessをチェックする5つの質問

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先週の木曜日か、金曜日に書く予定のこの連載ずいぶんずれ込んで遅れてしまいました。

前回は、Dietと片付けを対比させて、Mindfulnessが何なのか考えてみました。

さて今回は、お金の番。

具体的な5つの質問を紹介する前に、まずはこの質問に答えてみてください。

あなたのお金がどこに消えていったか把握してますか?

お金にたいするMindfulnessを可能にするためには、単純にいつもお金がどこへ消えて言ったか把握していないと困りますよね。

でも、それはいつも金勘定してくださいといっているわけではないのです。

さて、これだけではもちろん分かりづらいですから、質問を始めましょう。

質問1.日常品や食料の買い出しをするとき、大体予算通りに収まりますか?

これ、一種の訓練なのですよね。

リストを作って、細かく予算をたててそのとおりに買い物するというのではなく、頭に基本的に値段が入っていて、自然に予算通りの買い物ができるかどうかということです。

これができるようになると、後で呆然とするような意味不明の支出は、かなり減ってくるとお思います。まあ、個人的な体験からでしたが。

レジで、待ちながら合計いくらぐらいになるか予測してみてください。

で、誤差が5%以内なら上出来、10%以内ならまあまあですね。

それ以上の差が出たら、レシートを注意深く見てみてください。つまり買ったものの中に、きちんと値段を把握していなかったもの、あるいはそもそも買ったこと忘れてしまったものがあるはずです。

で、こういうものは基本、

買わなくても良かったものかも知れません。

節約とか、貯蓄を考える前に、こういう支出を減らせるとすごく楽になります。

質問2.ちょっと奮発して外食したあなたは、きちんとお勘定書き確かめますか?

これはまあ、罪悪感の問題一般です。

素敵なレストランでの外食に限らず、たとえば旅行先でつい使いすぎたなんてケースもチェックすべきでしょう。

要するに、使ったのはあなたです。

あなたは、奮発した分十分楽しんだでしょうか?

いろいろと新しい経験ができて有意義でしたか?

もしイエスと言えるのなら、自分が使ったお金に感謝しましょうよ。

もし罪悪感を感じるのなら、お勘定書を見ながら、自分がそのお金をどれだけ楽しんだか思い出してみましょう。

まだ小さい頃、父はよくその頃のごちそうが楽しめる外食先に連れて行ってくれました。

彼は、美味しい食事の後は、よくこんな言い方をしていました。

’やっぱ、飯が一番安いよなあ。’

お金で買える幸せなひとときは確実にあります。

あなたが使ったお金です。

心から楽しむことを受け入れましょうね。

質問3.日常品や保存食を買いだめする質ですか?

これ、日本はまあ中流でも家だけはあまり大きくないので、それほどひどいケースはないのですが、アメリカはすごいですよ。

大量にまとめて売ることによって、ひとつあたりの単価を下げているタイプのスーパーアメリカには大きなチェーンがいくつかあります。

第一アメリカの中流家庭の家って、同じ収入クラスに比べてざっと3倍ぐらいのサイズがあるから。ワンフロアが、丁度日本のマンションあたりの大きさで、それがアメリカだと2階建てプラス地下室という感じです。

私の義理のお姉さんも、まさにそのパターン。この手のスーパーの会員権をもっていて、ソフトドリンク、缶詰、冷凍食品に、トイレットペーパーまで凄い買い置きがあります。

だから、日本の倍ぐらいの大きさの冷蔵庫に加えて、冷凍食品用の冷凍庫が別にあるし。収納スペースもたくさんあります。

で、その結果一番悪影響を受けるのは、なんといっても食生活です。買い置きしてある缶詰や冷凍食品で済ますことがほとんどになり、本当に生鮮食品をあまり買わなくなる。

だから、うちのBob(夫)も認めてますが、かなり味覚音痴。

なんというのかな、フローが滞って、新しい空気がどんどん通らなくなっていく感じ。

ストックが増えて、今を生きる実感が打ち消されていくといえばいいのでしょうか。

もっと単純なレベルでは、自分が買って使うものと自分との関わり合いがどんどん薄れていくのですよね。

まあ、日本の皆様からみると、基本断捨離が必要だという結論にもなる。

貯め込むと、一体自分がどれだけのものを所有しているのか把握できなくなりやすいし。

質問4.自分の経済状態に関係なく、必要とあらば大きな支出に踏み切れますか?

これは、浪費を勧めているのとはちょっと違う。

例えば、諸事情絡んで凄い緊縮財政だったとしても、子供の誕生日プレゼントには欲しがっていたものを買ってあげたくないですか?

十年ぶりに親友とあったら、やはり多少お金がかかっても、歓迎したいしもてなしたいし、一緒に楽しい時を過ごしたいでしょう。

この辺の感覚は、日本人である私達は、ラテン系文化を少し見習ってもいいかも知れない。

あなたの人生ですから、使うときは使うものです。

ただ、サラ金やらの高いお金は問題外。

心を満たしてくれる出費の後は、普通にまた緊縮財政しましょう。

質問5.逆に、必要とあらば淡々と節約モードに入ることができますか?

基本、お金のある時も、ないときも淡々と平常心を保てるかという問題なんです。

これそんなに簡単ではないでしょう。

ただ、余分なストックを減らすと、節約モードはそもそもずっと楽になります。だから、単に今お金が少ないという事実以上に、自分から何かを奪われる事がなくなります。

貧乏を貧乏と感じるのは、あくまでもあるべき物、持つべき物と思いこんでいる物が、自分の手元にないことによって生じる欠落感からくるものでしょう。

最初から興味のないものを、いくらもっていないからと言って欲しいとは思わないでしょう。

例えば、今の日本で若い人たちは本当に自家用車を欲しがらなくなりました。だって田舎に住んでいるならともかく、車って大都市ではほとんど邪魔でしょう。

お金があるなら、タクシーのほうが楽だし。あ、アメリカだとUberもあるし。

ウチの娘を見ていても、とにかく洋服とか全く興味無しです。お菓子なんぞも、私が定量買ってあるだけで満足な人です。ただ、ゲーム関係のものだけは、吟味して買ってます。

どうでしょうこの5つの質問、思い当たること、引っかかることがあるといいのですが。