私が抱えているクライアントさんの中で、いわば一番お金持ちなのがこのMさんという女性。そろろろ60代も後半の方です。

 

最初に会ったのが2012年の春で、それ以来の付き合い。その時はまだ離婚係争中でした。

 

ただ離婚のきっかけというのが、なんとすでに成人していた息子さんの自殺で、こういうことがあるとよほど夫婦関係が良くないと、かなりあっけなく毀れてしまう。

 

彼女の場合は、ひどいDepressionの最中に旦那さんが家を出て他の女性と同棲を始めるという形で、結婚が毀れました。

 

正直、もうこの人のFinancial Plannerやりたくないと思ってことが何度あるかわかりません。

 

最初の数年は、何度も何度もドタキャンされました。いつも必ず何か嫌な感じの出来事がおこるので、彼女がわざとやっているのではないとは思うのです。

 

でも、正直この方を見ていると、どんどんどんどん、Negativeな出来事を引き寄せているとしか思えないと感じることが本当に多いのです。

 

最初の3年は、とにかく会うたびに’一番新しい問題’について、本当に長々と聞かされました。それに対して正直私Financial Plannerとしての役割を超えて聞き役になっていたと思います。

 

お金持ち体質というのでしょうか、こと出費に関する限りとても理性的で明晰な方です。まあ共和党系で税金大嫌いではありますが。

 

そこまで出費をコントロールできるのに、こと収入や入金に対して、ほぼ

 

投げやりです。

 

例えば、一番最初にセットした年金商品、これは即時型で毎年約$11,000が死ぬまで支払われます。(最初の入金が$200,000、その5.5%が毎年の年金分支払いとなります。日本では考えられない商品です。)

 

で、彼女はその最初に2枚の小切手をなくしてしまったのです。厳密に言うと私が尋ねるまですっかりこの入金を忘れていた。

 

誰かが現金化したわけではなかったので、再発行に問題はありませんでしたが、正直萎えました。

 

それいがいにも、数種類のPartnershipを所有してらして、そこからも$7,000ー$12,000ぐらいの配当も、毎年確定しているわけではありませんが、入ってきます。

 

さらに、今年のはじめに久しぶりに彼女のPersoal Finance Aggregateサイトをチェックしたところ、普通預金の残高の一つが突然$250,000を越しているのでびっくり。

 

確かめたところ、’お母様のEstateのTransferが完了した’とのこと、なんというか本当にどうでもいい感満載で答えてくれました。

 

ともあれ、今の所属先に彼女の色々なAccountsを写したのが去年の暮。それ以来、普通預金の残高が、総額$400,000を越してしまったので、これをどうにかすべきとMさんに提案しているのですが、

また、Negative Mode全開なのです。

 

まず、彼女はやっと2013年以来たまりにたまった、未申告分の確定申告を税理士を雇ってとりかかりはじめたのはいいのですが、とにかくいくら未納の税金と追徴課税分の支払いがあるかと戦々恐々としています。

 

でも、基本働いてはいないので、それほど収入そのものが高いわけではなく、さらに離婚するまでは主婦でした。ですからどう考えてもそれほどの金額にはなりえないのです。

 

さらに、ご自分は高級アパート住まいですが、3件の不動産を所有されており、もちろん全て売却する予定ですが、その修理費についても心配。

 

一方2月最初に交通事故にあわれていて、幸い怪我はなかったものの車は大破、その時もすごく心配してもう夜の終わりかという嘆きようだったのですが、結果

保険で全額カバー、新車購入できてしまったのです。

 

このMさんを見ていると、一生お金には不自由しないけどでもこのままだと

幸せは、それどころか普通の生活すら楽しめなさそう。

 

いくらお金があっても、入ってきても、それを喜んで受け取ることができない。そういうお金はただ、次々引き寄せるNegativeなイベントに関わった出費をカバーするだけと心のそこで思いつめているように感じます。

 

日本からもどって、昨日が最初のMeetingでした。しかも一度ドタキャンされてのやり直し。だから4月になってしまったのですが。

 

ドタキャンの理由は、今度は不動産の一つの売却プロセスでもめているとのこと。当然弁護士も、不動産屋も絡んでいるので最悪契約が毀れても、彼女の方にロスはないのですがね。

 

でもまあ昨日顔出ししてくれたことは認めますが、がその後がいけません。とにかくすでに$400,000以上がもう3ヶ月以上、びた一文も稼がずに普通預金に貯まっているままです。

 

で、12月の時点で、彼女の年齢のことを考えて、この半分だけでも年金商品に移して将来のキャッシュ・フローをさらに確定しようという提案をしているんです。

 

Mさんは提案そのものについては、すぐ納得してくれたのですが問題はタイミングです。

 

で、最大の不安は未納の税金関係の出費ですから、4月15日の確定申告までは、何もしたくないという理由で、まあそれは妥当だと思って待つことにしました。

 

本来、私が日本にいる間に税理士さんとの話を進めるという約束でした。

 

それが、車のことに長引き、この不動産絡みのことで気を取られ、なんと2月以来何も税金のことは進んでいないというのです。

 

だからあいかわらず何もしない、何もできないの一点張り。私は珍しくイライラして事細かにキャッシュ・フローの話や、将来の出費と、他のいろいろなプロジェクションの話をかなり強くやってしまいました。

 

はっきりいって、プロとしてはまずかったです。年のいったクライアントをかなりおいつめてしまったわけですから。

 

逃げるように帰っていきました。このままどれだけ先延ばしをするのか、今の私にはもうわかりません。正直なんで自分がこの時点である意味’切れてしまったのか。たぶん、たとえこのクライアントを失う結果になっても、もういいとどこかで思ってしまったのかもしれません。

 

でも、結果的に良かったみたいです。このポストに書いたような内容のことを書いて、更に小さなことと大きいこと両方、楽しめそうなお金の使い方を提案しました。

 

結果返事があり、今回の出来事は彼女にとってもそうNegativeではなかったようです。

 

私はFPが本職ですから、最初の提案が気に入らなければ、他にもいろいろやりようがあります。ですから、次はランチの約束をしましたので、その時もう少し打ち解けた話をする予定です。

 

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