‘バイオレンス・アクション’ ゆるふわ美少女が、淡々と裏社会の男どもを殺していきます。超爽快!!

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やはり、Rentaの’一巻無料’はまめにチェックして正解ですね。今回紹介する漫画も、タイトルと、表紙カバーのミスマッチが気になってチェックしたのですね。

わかるかな~、この本の表紙の、タイトルとは全く相容れない感じ

原作 沢田新、漫画 浅井蓮次

このポストのサムネイルでは、ボコボコにされても平然としている笑顔を選んでしまいましたが、殺し屋モードでさえ、このゆるふわ美少女風のキャラからとにかくあまり逸脱しないのです。

さらに、昼間は簿記二級検定目指して、専門学校で勉強している普通の女の子、それがこの物語の殺し屋ケイ。

一見デリヘリ風の、ウエブサイト経由でケイも仲間の女の子たちも’お仕事’を受けます。

まあ、いままでにもいくつか美少女殺し屋って、いくつか見てきてますが、この作品のケイはまったく異質です。

ケイの依頼者の一人であり、お仕事終了の後ケイたちの組織に加わったやはり美少女(髪が白くなってしまっており、ショートカットなのでどちらかというと中性的美少女)のだりあさんのほうは、二人の出会いの状況絡みで、残酷な闇過去の話がそれなりに語られています。

で、だりあのほうが、いわば今まで馴染みのある殺し屋美少女のタイプなのですが、ケイは違う。

だいたい、フワンフワンのボブスタイルで、お裁縫とか好きで、よく考えると不気味ですが、死んでしまったヤクザの一人がファレットを飼っていたという話を耳に挟んで、それを引き取りたいがためにちょっとした交渉で妥協したりします。(ちょっとした交渉でも、100%血なまぐさい状況ですが。)

ただし、この二人が知り合った状況、まあだりあが自分を潰して殺し屋にした男を抹殺しようとして、その手伝いにケイを雇ったのですが、

この男が超キモいです。

作画の方、キモい男のキモさと、可愛い女の子のふんわりとした愛らしさがとにかく信じられないような落差なので、来ます。

いやゆる、裏社会系のエグい青年向け漫画の世界と、少女漫画でもおかしくないようなかわいい世界が混じってますから、すごいです。(漫画家さんは、この前にアニメの漫画化をやっているだけなので、基本絵が上手な方なのかな。)

ですから、キャラの方もこの両サイドでどんどん登場します。

たとえば、最初はケイの敵として登場した、某組織直属の殺し屋’みちたかくん’は、言動がかなりやばいです。ただ、不思議と感情と殺しはキチンと分けており、一度ケイにやられてからは、ケイの実力をきちっと認めてます。

Sadistだし、女嫌いで男尊女卑だけど、一線は引く。

他には、そもそもケイの殺しの対象だったけど、行きがかりでケイの’担当’から外れ、他の裏社会の人間に殺される状況になったので、逆にケイを雇い直して助かったという男がいますが、この人はケイが待機中に簿記の勉強をしているのを見て、

教えてあげちゃう。

めでたくケイに助けてもらった後、ケイに’先生’になればいいのにと言われたりします。こういうかなり場違いな会話が淡々とかわされることが多いのです。

その一方で、裏社会の方たちは、どう拷問するかとか、どうやって一番苦しみのひどい方法で殺すかとか、ぶっそうで胸糞が悪くなる会話が始まるのです。ただ、今の所ネームそのままのグロいシーンは、登場してません。

よく考えると酷いシーンもあったのですが、あまりグロく描かれてません。

お仕事関係で殺される人は、割と普通の人として描かれます。ただ、抗争絡みで殺されるのは職業柄仕方ない。なんせ、こういうターゲットに対してケイはあくまで礼儀正しいのです。

一方、根っから鬼畜の方々も登場します。だりあの元飼い主なんかがその典型。

で、この漫画家さんは、鬼畜のキャラの目の描き方が独特、金壺眼と、悪魔の黒目の合体したような、醜くて怖いめです。

こういう存在が、ケイに駆除される時、

とても爽快なのです。

だからこの漫画、無力感に苛まれている人や、ブラック企業でヘトヘトな方にオススメです。もうたくさんと現状突破する元気をもらえるかもしれないので。

ちなみに、ケイはいつも学んでいる人です。

最初、みちたかくんにやられた後、逆襲しみごとに勝ちます。その時言った言葉が、

痛かったけど、もう、慣れました

ケイのメンタルは、その普通さを維持する能力故に

最強です。

だから彼女は痛みから学び、痛みを受け止め、その先に進めるのです。

まだ4巻だけなので、この先がすごく楽しみです。

やはりアニメにもしてほしいけど、セリフに問題がありそうですが。