え、金曜の夜なぜか、アマゾンプライムで見られるドラマ版の’銀と金’12話見てしまいました。まあ、一部かなり早送りしましたから、それでも睡眠は6時間確保。
時々この手のものがすごく見たくなります。一種ホラー映画見たくなるのと似た感情だと思います。
このドラマの感想を始める前に、原作について調べたところ、え、またあの福本伸行さんの漫画でした。
面白いことに、発表年齢から行くと、
アカギー闇に降り立った天才 が1992-2018
銀と金 1992-1996
カイジ シリーズの開始が 1996
お話としては、’アカギ’と’銀と金’で芽生えたアイデアが、最終的に’カイジ’シリーズとして開花したという感じです。
アカギは確かに2018年まで連載していましたが、7巻以降、まるでオカルトの鷲巣編を延々と続けていたので、実質のお話ま7巻まで、そしてそれは基本アカギの超越的強さがひたすら描かれた代物です。私はアニメ版とドラマ版のみですが。
カイジシリーズは、格差社会の到来を告げる、基本的には敗者復活の物語。カイジの物語に人気があるのは、彼が実は裏社会の人間ではなく、基本的にはどん底に落ちた普通の人間だから。追い詰められると、土壇場で超強運を発動する特殊能力がありますが、いつまでたっても平和にリタイアできないという意味では不運です。
これは、アニメと映画を日本見てますね。
さて、漫画の’銀と金’は、アカギと同時に描かれているくらいですから、まあ同じような基本昭和の物語です。が、ドラマは平成も終わりの、2017年に放映で、時代設定も現代に置き換えられている。
いかにも福本伸行のキャラという感じの、平井銀二(こちらが、すでに大物感のある闇のフィクサー)そして平井に拾われる、もとギャンブルびたりの能無し森田鉄雄の二人は、特別現代だからというひねりはないのです。
ただ、彼らの戦う相手が暗いのと、その配役が面白い。
平井に突き放された銀次が、最初の自作の仕掛けを成功させ数億の金を手に入れたあと、相手に選んだのが、建築会社のボンボン西条、彼は同じボンボン仲間二人とつるんで、イカサマポーカーで若い女性を食い物にしてます。
さて、ドラマではいかにも六本木風の、ハイテックな地下カジノが舞台、当然イカサマの内容もハイテック、でも私にとって一番気味が悪かったのは、この西条を演じる役者が、
主役よりイケメンなのです。
割と爽やか風のイケメンが、実はどうしようもないクズだったというのは正直こちらで見ていてキモいのです。
さらに、鷲巣を思わせる大富豪蔵前を演じたのが、柄本明というのが本当に怖かった。お話はかなり、鷲巣の設定とかぶり、さらに採血麻雀まであるのですが、こういう今まで善人ばかりやってきた俳優さんがやると怖いのです。
まあそれでも、銀二と鉄雄には、まあ分けのわからないロマンがあるみたいなので、そのへんはやはりカイジよりむしろ救いがある部分もないとは言えません。
実は、昔々、某麻雀雑誌で仕事をしていたことがあり、まあある時期すごく麻雀が好きだったこともあり、バブルの少し前までいた日本で、たまにサラリーマンの多いカフェでランチとかすると、場所によっては青年誌を沢山おいてあるところもありました。
で、そういう時格好麻雀漫画も読みました。
アカギが突出して見えるぐらい、麻雀漫画は本当にワンパで、基本ギャンブルと女につかの間の夢を見るおじさんたちのための、疑似ギャンブル体験のためのもの。主人公が勝手に命がけなのは、こちらから見ていると危機感のかけらもありませんでした。
ですから、何の気なしに無料サンプル読んでびっくりしたのです。
凍牌
これは、なんとRentaで全巻買ってます。あ、最近再開した第三部だけはまだですが。(正直第三部の必然性あまり感じないのです。)
実写ドラマ化されてますが、絶対漫画版より表現とか緩やかになっているみたいだし。主人公の俳優さんが、とても健康そうでまるでイメージではないし。
これこそ、Netflixあたりでアニメ化してほしいけど、あ、麻雀はグローバルな聴衆に売れないのね。賭けグルイだといいんでしょうね。
凍牌に、男のロマンなんてものはありません。まあ、サブキャラで旧麻雀劇画のヒーロータイプが登場しますが、本当に凄まじいのは主人公が麻雀にはまり込むきっかけと、彼の家族環境の荒み方です。
もう日本にも、グローバルレベルの想像を超えた闇が浸透しつつある今、とにかく生き残るためにはただ戦うしかない。
’凍牌’については、明日に続きます。