Google Stadia の 中期的影響について自分なりに6つの論点について考えてみました。

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Google Stadiaという、ゲームのストリーミングサービス参入計画が発表されて以来、ニンテンドーとSony (PS)の株が下がったことを始めとして、ずいぶんと騒がしいことです。

やはりこれ5G開始がすぐそこまで来ていることも関連しているのでしょうね。

昨日も登場した東洋経済オンラインの記事はこちら、

グーグル新サービスは「プレステ」を殺すのか?

いつもより以上に、記事よりコメントのほうが面白いだけでなく、結構情報量も高いという状況です。

私は別にゲーム業界に特に詳しいわけではないけど、’コンテンツの生成’が関わる限りある程度の分析は可能だと思っているので、自分としては結論が出せないことも含めてやってみましょう。

もちろん、Staviaについて詳しいことは知りませんから、そのへんは見当違いのことを言っている可能性は大です。

後、中期的にとことわりいれます。正直10年先ともなると、ことハードウエアに関する限りもうなんとも言えない。たとえば、Iphone誕生の10年前なんて、スマホが中心の世界なんてまるで想像できませんでしたから。

1. どういうタイプの市場が一番飛びつきやすいか。

MMORPGが一番盛んでかつ、Android Platformが強い国と言ったら、なんと言っても

韓国でしょう。

スマホ事情はしりませんが、たとえばインドやいま上昇気流にのった東南アジア、そして東ヨーロッパなども、受けそうです。

逆に、Googleがすでに排除されている巨大市場中国などは、むしろGoogleをすぐパクって独自のプラットフォームを作りそうですね。

私がMMORPGを一番最初にもちだすのは、カジュアルゲームを除くと、この手のサービスと一番相性がいいのは、このタイプのGame だからです。

GoogleはAndroid端末を通じて、すでの膨大なAccount数への既存リーチがあるわけですから、ことMMORPGに関する限り、強いでしょう。

とはいえ、世界には日本やアメリカのように、たとえばIphoneのシェアが高く、ニンテンドーやPSの熱狂的なファンが存在する国もいくつかあるわけです。国のかずはともかく、人口規模としては無視できないサイズです。

こういう国では、いまだにOnlineゲームというのはニッチの域からでていません。

Gaming の世界では、ハードの性能とソフトの個性が結構入り組んだ形でいわばSynergyを生成し、面白さを生んでいるという現実があります。

そこが、あまりゲームをしそうにないFinancial Worldが単純に反応したからと言って、すぐパニクるのは馬鹿じゃないかと私なんぞは思ってしまうのですがね。

2.コントローラーは、PCとAndroid端末として、操作性の問題はどうなるのか。

またしても、Gameと一口に言っても、Streamingと相性がいいものと、そうでないものを一緒にしてはいけないのではと思います。

私自身、PCゲーム歴は、日本を出る直前に日本に初登場したRPGやAdventure Gameの第一世代をPlayしたところから始まっています。

娘がニンテンドーで遊ぶようになるまでほとんどコンソールはプレイしてません。一方娘は最初のうちこそ、Bobの1st Shooterとか、Minecraft をずいぶんやってましたが、Wiiにはじまってからは、やはりニンテンドーのアクションゲームが大好きです。

MMORPGだけでなく、私がPCでやってきたようなGameは、Keyboardでも別に、操作性の問題はありません。でもアクションゲームってどうなんでしょう。

コメントで例に挙げられていたのが、格闘技ゲーム。あ、スマプラなんかもこの一種ですね。

つまり、たとえ5Gのサポートがあったとしても、格ゲーなどのコントローラーに、同対応するのか、それはストリーミング側と、端末側が絡み合った問題でしょう。

もちろん、よく未来SFに出てくるVRゲームとなれば、確かに全く別のコントローラーを使うことになると思いますが、そういうれべるだと、確かにコンソールはいらないけど、コントローラーの機能が今よりずっと複雑になるでしょう。

まあ、こういう話は長期的な話なのでそれこそどこに転がるかわかりません。

でも、例えばニンテンドーのSwitchの場合、Streamingとは別の形で、いわばGameを部屋の外に持ち出し、自分以外のGamerとのPlayを可能にしています。

同じことを例えばAndroidのスマホでやる場合、操作性はスマホの操作性に限定されるわけですよね。

ニンテンドーがSwitchのように、Onlineでも一つのコンソール限定でもない、一種のLanゲームのPlatformを作ってしまった以上、これから求められるPlayer体験というのはますます、多様化していると思います。

Streamingではないけど、Pokemon GoというARゲームも、全く違うタイプのPlayer 体験としてすでに登場してますし。

Googleは決して万能ではない。Facebookに対抗してSNSを作ろうとしましたが、あれ失敗してますよね。それは純粋ソフト開発力の問題だけではないからじゃないでしょうか。

ともかく、いまさらのゲームストリーミングなら、当然コアなゲーマーをターゲットにしてるでしょう。だから、カジュアルゲームと違い、コントローラーや操作性の問題は大きいと思います。

3.既存のコンソールメーカーのクラウドGaming戦略とのガチバトルは。

まあ、ニンテンドーはともかく、PSもX-Boxもクラウド戦略に関しては色々画策しています。

特にX-Boxの場合、なんだかんだ言ってもMicrosoftですから、PC空間では、Window Systemを通じて、Accountの把握ということはGoogle以上に可能かもしれません。

一方、新しいApple TVでは、ずいぶんのGameのストリーミングを押していましたが、Apple TVがコンソール市場に影響を与えたなんて話は全く聞きません。

Appleはなんだかんだと言っても、まだスマホワールドで大きなシェアを持っているわけで、ことカジュアルゲームに関しては、アプリ型のゲームと言う形ですでに成立してます。

で、IOSの中なら、同じゲームができるし、ソーシャルゲームなら、SNS経由でIOSでなくてもすでにWebでプレイが可能です。

逆にNintendoのオンラインサービスの一番の目玉は、Switchでクラッシックゲームが遊び放題だったりしますし。

同じSonyでも、PSは唯一ずーっと黒字でやってきたわけですし、ニンテンドーはWii Uでずいぶん叩かれましたが、Switchでまた息を吹き返しましたし、何よりあそこは資金力がすごい。

後、個人的にはとてもSwitchが好きです。大体SwitchはUniversal 対応なので、日本で買ったソフトをそのままアメリカで買ったSwitchでPlayできます。

娘が学校で、お昼休みに誰かが持ってきたSwitchで、スマプラを一緒にプレイして楽しかったという話を聞くと、これと同じプレイ体験をどうやって、スマホとPCで再現するのでしょうかと思ってしまいます。

まあ、Switchそのものは、特にクラウド戦略ではありませんが、単純にクラウドストリーミングならどこでもプレイ出来ると見方は、ちょっと雑すぎると思います。

4.既存の人気ゲームとどう対応するのか

そもそも、今存在する3大コンソールのうち2つは、日本製です。

Microsoftが第三のコンソールとして、参入した時ずいぶん期待されましたが、PSとニンテンドーに比べると、アメリカ市場以外ではまだまだ影が薄い。

その最大の理由が、キラーコンテンツの薄さでしょう。X-boxの場合、アメリカで見ていますと結構非白人層には入り込んでいます。その一つは、例えばニンテンドーなどはあまり力をいれていない、スポーツゲームが強い。First Shooterゲームと並んで、この非白人層に人気なのがアメリカンスポーツに基づいたゲームでもあります。

でも、それ以外のキラーコンテンツと言われるゲームでは、まだ日本のソフト会社と、コンソール限定のソフトが強い。

例えばニンテンドーの強みは、なんと言ってもソフトの強みでもあります。

ハードの開発のみに関する限り、追いつき追い越す状態はアメリカだけでなく、中国、韓国も善戦しているわけです。

でも、日本の本当の強みは、ゲームにも反映されるコンテンツを生み出す層の厚みです。

たとえば、準ARあるいは、地域情報Gameとして、初めて世界的に広がったPokemon Goですが、たしかにPokemon Goはコンソールなしのゲーム形態として爆発的な人気を博しました。

そして、Pokemon Goのテクノロジーは、Googleの中のVentureとして生まれたARゲームがベースです。

ただ、ゲームとしてみた場合、Pokemon Goがあそこまで爆発的に広がったのは、なんといってもPokemonのコンテンツとしての強みがあったからこそです。

2016年に発表されて以来、一時期飽きられたこともありましたが、最近どんどん機能が追加されまたプレイヤーが増えています。

ただ、ここで指摘したいのは、次の同じようなPlatformによるゲームはあれから3年経ちましたが、まだ出てません。やっと、今年Harry Potterに基づいたこの手のゲームが出ることが確認されましたが、これハードの進化のスピードに比べると、ものすごく時間がかかってませんか。

さらに、ここでもHarry Potterという世界的なSigular コンテンツがベースになっている。

ゲームストリーミング出来るのはいいですけど、Gameのプレイ体験そのものが既存の人気ゲームだけとっても、結構多様化している今、どうやってプレイヤーを惹きつけるのでしょう。

5.既存の人気ゲームに基づいたE-Sportsと同対応するのか。

これは、ようやく’Video Game’というコンテンツが世界的に浸透し、かついろいろな意味でより肯定的に受け止められるような状況が生まれているということでもあります。

私は実は1999年から2016年まで、Baltimoreで行われたOtakonという、アメリカ型のConに毎年参加してます。

コンテンツとしては、圧倒的にアニメが大きい一方で、最初からVideoGameのためのSpaceが一定の区画を占めており、その巨大なVideoRoomを、覗き続けることでGamerのある種の層のことはある程度わかりやすいのです。

ぶっちゃけ、アニメファンはニンテンドーファンであることが多い。次はPS。で、ニンテンドーならなんと言ってもここでのトーナメントが盛り上がるのは、

スマプラ

そして、PSベースだと、圧倒的に

格ゲーです。

これからE-Sportsが盛り上がるにつれ、やはりすでに確率しているGameベースのトーナメントなどは、盛り上がります。

日本の場合、変な旧態依然とした法律があるので、後少し時間がかかりますが、アメリカではどんとん大きなお金が動き出しています。

もちろん、お金が動けば、今までとは別の意味でトーナメントの対象となるGameをPlay する人も増えるわけで、となるとやはり既存ゲーム

強いでしょう。

ほんとに、ことGameが絡むと、たんなるハードの開発力では済まないということなのですがね。

6.人気ゲーム開発の可能性

そこそこの、MMORPGはGoogle内で確かに開発出来ると思います。

すでに、Open WorldのRPGとか、いかにもアメリカっぽいゲームが出てきてますから、こういうゲームを作るのはそれほど難しくないでしょう。

そして、EAあたりが握っている、歴代の人気PCゲームもどんどんストリーミングできるだろうし。アメリカの独立系のソフト会社も参加できる。

ただ、たとえば他の人気コンテンツを本にしたゲームを作りたいなんて話になると、なんかすごくダイナミックな業界内再編成が起きそうですね。

たとえばStarwarsなんてコンテンツは今やDisneyが握っているわけですから、そうするとここではDisneyとGoogleの関係性はどうなるのかなんて話になる。

私からすると、長期的にたとえばVR版のMMORPGや、RPGではないMMOGだとかだと、このPlatformすごくなる可能性が一番大きいと思います。

でも、ソフト開発力として、日本のたとえばニンテンドーを無視するのは無理でしょう。

個人的には、MMOGを除けば、ニンテンドーがもっとクラウド化してくれれば嬉しい問感じが強い。

ただ、例えば日本が最強であるアニメの場合、いろいろとローカリゼーションを行いながら、Netflixが日本のアニメ会社よりよっぽと効率よく、アニメの市場を拡大しています。

もちろん、個人的にNetflixのアニメFocusや、製作は好みではありませんが。

まあ日本のゲーム開発者たちが、Netflixとアニメで起きたように、Googleに囲い込まれる可能性とかはすごくありますよね。

そんな時、ニンテンドーとPSはどうするのかした。

たとえばニンテンドーとPSが手を取り合ってGoogleに対抗する未来なんて夢見てしまいます。

いいかげんGAFAの独占にはうんざりしているので。