去年から、春の来日を3週間ほど早めています。

その理由は、12歳の私が中学生生活を始めた、あのクラスの皆に会えるから。

 

本来、同窓会というのは、学年全体に呼び掛けて開催するものだけど、その意味ではこれは同窓会よりさらに特別。

F葉のあの、中一に組のみんながあのクラスの担任であり、数学担当であり、今現在校長様であられるW先生を囲んで、毎年東京マラソンの日に集まるのです。

 

本来の同窓会のほうは、ここ数年開かれていないそうですが、このZooの会は確か6,7年前に始まって以来継続してます。今年は44名のうち、24名が出席。

私はあのクラスで同級だったMさんが、Facebookで私を見つけてくださったことから、このつながりができたのです。

 

そのあと,2015年の母の死をきっかけに、また日本に定期的に戻るようになり、去年からこのイベントに参加できるように、春の来日の日程を調整しました。

 

くじ引きで、また去年に続いてW先生の隣の席をひき、さらに去年一番最後までおしゃべりをしたIさんとKさんが反対側のとなりに偶然すわることになってちょっとびっくり。

 

去年と同じように、最初に校歌と、校歌AlternativeであるF葉の聖母を皆で合唱。校歌は昔いつもアルトだったので、がんばって下のパートを歌いました。

 

ああ、まだ覚えていた。

 

私の場合、高3ではいろいろあったのですが、やはり今思うと多分今の普通の中高生からすると信じられないぐらい私も今日来たみんなも、学校が

F葉が好きでした。

 

食事が始まってから、今度はひとりひとり近況報告。

 

うちの学校はまあ典型的なお嬢様学校だと思われてますが、今回の皆の話を聞いていてぎゃくに一度も結婚しなかった人が何人もいることに気が付きました。

 

たぶん、あのころの日本の常識からするとずーっと未婚率が高い気がする。

 

あと、Tさんというクラスではかなりおとなしかったかたが、実はF葉に来るまで小学校ではいじめにあっていたという話をしてくださり、でもF葉にきてすごく楽になってのびのびするようになったと締めくくられてました。

 

F葉の場合、中一で学年のクラスは4組、一組ごとに半分が中からのひとつまりF葉小学校からの人たち、そして残り半分が中学受験で入学してきた私のような子たちで構成されます。

 

はっきり言ってこの2グループは異質。私から見ると、やはり小学校からの人たちはよく言われているお嬢さんタイプが多かった気がします。ただそういう異質さは、均等化するというより、お互い今でいうところのDiversityをフラットに受け入れるという感じで、同じF葉生というIdentityに変化していったのだと思います。

 

これって、よく考えるとかなりすごいことです。

 

当然のことながら、スクールカーストなどはなく、今でもそのての状況やいじめはほかの学校に比べて極端に少ないようです。

 

で、私が個人的に思っていたことは、とにかく中高に親がからんでこないこと。これが大きな理由の一つではないかと思ってました。実際

F葉中高には、PTAがありません。

 

実は、これを今日はじめてW先生に伺ったのです。

 

そこで感動したのは、これは戦後の最初の校長様であり、私が入学しあとも数年はこのPositionでF葉を守ってこられた、T元校長様のはっきりとしたご意志だったそうです。

 

そしてそれいらいF葉の独自な方針として守られてきたそうです。

 

 

F葉は、いわゆる名門女学校と呼ばれ続けてはいますが、基本それほどの人数をたとえば東大に送っているわけではありません。ちなみに昔もいまも、成績順の席次などはなく、さらに参加したい人だけが参加する補習以外に、有名大学をターゲットにした特別な受験体制はまったくありません。

 

さらに、ミッションスクールということもあり、カソリック信者のかたも一定数います。

 

西洋文明の流れの中では、抑圧的に働いたカソリックという思想,意志は、日本という極東の地では、むしろ特に女性、弱者にとってSanctuaryの役割を果たしてきたという独自な状況があります。

 

それと重なるように、私にとってはむしろここで中高時代を送ったことによって、日本的男社会のしめつけからは隔離された状態で自由にものを考えることができたという実感があります。

 

ですから、お嬢さん学校という外からのイメージにからは程遠い、むしろ旧制高校にモデルを見出されるような、学生たちだけの世界がしっかりと守られて存在しているという気がします。

 

これは特に、日本のような国において、女性が人間としてふつうに自由に自分なりに物を考えることがしやすい環境ではないのかと私は思っています。

 

いまだにあの頃の面影が自分の脳裏にたやすく浮かぶそんな元クラスメイトが結構多いのは、ある種の恩寵ではないでしょうか。

 

ランチのあと、もう一軒お店をかえてたあいのないおしゃべりを続けました。

 

今回は、このブログのURLを配ったり、メアドを配ったりと頑張ってみました。

 

夏に来るときは今度こそ娘もつれてより多くのクラスメイトと再会したいと願っている私です。

 

 

 

 

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