Ready Player one 見てきました。何て言うんでしょうか。スピルバーグの映画ですよね。私スピルバーグの映画を見ると、なぜか母子家庭の寂しさみたいなものを感じることが多いのです。この映画の場合はお母さんももういませんが。

 

父親の影がないって言えばいいのかな、一番最初にそれを感じたのは、日本人にとってたぶんスピルバーグの名を決定的にした E.T.でした。

 

まああの映画の場合完全に母子家庭でしたが。

 

そもそも未知との遭遇で、お父さんは宇宙船に乗って子供を置いて、いってしまったのですよねさ。この映画の場合設定は小説通り。ここから完全にネタバレになりますので、小説を読んでない方は読まないでください。

 

さて、小説でも映画でも、かなりアスバーガーぽい天才的ゲームデザイナーが、自分の作り上げた世界規模のVRゲームコントロール権を賞品として、みっつのパズルを解いてみろと遺言を残していきます。まあ、よくやるよですが。

 

で、もちろんその銅銀金の鍵で表されるこの三つパズルをめぐって、世界中の人間が広大なVR世界でしのぎを削ります。

我らが主人公は、かなり実生活では恵まれない高校生。

そしてまお決まりっぽく悪役として世界第2の企業が人海戦術を使って対抗します。

いかにもの突出したオタク 対 大企業という組織という図式です。

 

ただパズルそのものはまあはっきり言って映画向きに、変えられてしまいました。最もそれはそれで良かったと思います。

あと私自身は原作の中で多分一番好きだったキャラ、この天才デザイナーの相棒の億万長者ですね。彼の取扱いと、それに絡め手の、チートのセッティングというのはなかなかクレバーだと思いました。

おっと、これ以上喋ると今度は小説は読んでいても映画をまだ見ていないかったのスポイラーになってしまうのでここで止めましょう。

 

日本人としては、クライマックスは盛り上がる。

 

過去何十年分の、しかも80年代を中心とした、アメリカそして日本のポップカルチャーアイコンが、目まぐるしく登場します。

やはり見ていて楽しいですね。これ予告編でも、ネットでもすでに話題になっていますようにやはりガンダムが出てきた時は思わず手をたたきました。

後クライマックスではありませんが、80年代の大トレンドのひとつルービックキューブがなかなか面白い使われ方をしています。

映画としては楽しいのです。見てる間も盛り上がります。後、映画館から出てきた時は、高校生ぐらいかな、大学生も入ったかな、みんな友達と色々喋ってるんですよね。(あ。アメリカBaltimore 郊外のMultiplexです。)

そういう意味では結構いい映画だったと思うのです。

が、なんなんでしょうね私が感じるある種の寂しさは。

まあ。どのシーンがい、表面的な原因かは、はっきりわかってます。

天才ゲームデザイナーのリアルそのままのアバターが、見事優勝した高校生と、最後に会話するんですよね。あそこが悲しいんですよ。

また、スピルバーグと母子家庭という話に戻りますけど、男の子ってやっぱりお父さんと遊んで欲しかったのかな。

ゲームがそこら中で私たちの無聊を慰めてくれる社会って、豊かな母子家庭みたいなもんなんでしょうか。

まあ、ゲーム世界って、いわばお父さんだけはいない世界だったりしますが。大体、最も洗練されたシステムにおいて、父親というロールはシステムの内側では存在を必要とされない。

自分で書いていて怖い。まだ考えなくてはならないことはたくさんありますね。

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