Notionでやってみよう 番外編 NotionとPermacultureの深いつながり。それはコモン的働き方を可能にするAssociation構築の最強ツールになりえる

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私はNotionが好きです。あ、もちろんNotionが企業としてやっていくための、資本主義の市場経済の中での収入ベースである、エンタープライズ版に関しては、正直どうでもいいのです。

基本、個人無料版、個人有料版、そしてTeam版のNotionは、使えば使うほど、そのありがたみがこう伝わってくる。

そもそも、私にとってのNotionは、私が購入した

Notion MasteryというProgramの内容に深く影響されています。

私はアメリカ生活が長く、英語で全て済ませることに慣れています。Notionを去年本格的にやり始めてすぐ、カナダ人の女性が作ったNotionMasteryという、自習プログラムを購入しました。これについては、何度か触れてますが、一つ大事なことは、これもNotionで、できています。

内容は、大雑把にいって、3つに分けられます。第一部が、いわゆる基本。いろんなBlock,そしてもちろんNotionの目玉、Notionのデータベースの使い方等々。

その次が、Personal Workspaceというモジュール。基本Dashboardを作って、いろんなPlanning, Task管理からはじまり、時には知り合いと共有するスペースこともあるけど、ここまでは、Notionのメンバーシップでいうところの有料Personal Membership の領域ですね。ちなみにこのモジュールの名前は、Personal Workflowとなっています。

ただ、この時点ですごく明らかなのは、NotionのMastery Program として、こういう応用内容に、かなりを費やしている点です。

さらに、いわば第三部が、NotionのTeam Membershipに対応する内容です。モジュールタイトルは、Business Workflow. あ、ここはまだ始めたばかり。最近てすでに設定してあるNotionをきちんと使いだしたのはよいのですが、今、アメリカのFinancial Plannerとしてのビジネスを閉めるにあたっての作業に追われています。7月までの我慢。

そもそも、今は妹の会社(本社の事務系社員は、20人)のAdmin系の仕事の大部分をクラウドにあげようとしているので、このBusiness Wrokflowの勉強と、社員さんのひとりひとりが、Personal levelでもっとNotionを使えるようにお手伝いすることの同時進行で、ある意味きついし、ある意味Notionの独自性がどんどん見えてきて興味深い経験です。

さて、その一方で、ここのところずーっとNotionがらみで引っかかっていたことがあるのです。

実は少し前から日本のNotionのSlackCommunityに参加しているのですが、とにかく声の大きい質問は、APIの話とか、大きなDBの閲覧がどうこうとかなんですよね。で、私的には、どうしても

なんか、ずれている感じがして気になっているのです。

もちろんエンタープライズ版は別口ですが、そこまで大きくない人数でNotionを使う感じと、なんでも相談あたりに登場する質問がちょっとかみ合っていない感じがするのです。

例えば、巨大なセントラルデーターベースを多くの人数でシェアするのだったら、Notionとは違うもっと最適なクラウドツールがあります。実際、妹の会社のメインシステムのサーバーをいまクラウドに移行することになり、その際いままで使っていたお高いオラクル製のソフトをクラウド版のSQLに変えることになり、結果的にシステムの更新も行く事にしたのですが、このソフトとかは、Notionよりよほどセントラルデーターベースを作るのに向いています。

Notionて、ある意味、個人個人のクラウドWorkspaceをそのままKeep したまま、コラボレーションはきちんとやっていけるという、いたって中心のないNetwork型の繋がりに真価を発揮するのですよね。

つまりNotionのTeamメンバーって、本当にひとりひとりがFlatなNetworkのNodeで、そのひとりひとりが、Network全体とコラボするWorkspaceと、個人レベルでコラボする、Share レベルと、自分だけのPrivateスペースを持っている。Notionというのは、特にエンタープライズ版以外では、これからの働き方モデルをサポートしやすいようなモデルになっています。

それに対して巨大DataBaseを一人が作って、それを多くの人数でシェアするというのは、かなりモデルがずれているように思います。日本のIT系の方は、とにかく知識が豊富で、Apiとかバリバリ使って、すごいのですが、それは少しNotionのデザインモデルが本当に得意とするビジョンとは、ちょっとずれているような気がするのです。

で実は、NotionのCEOが最初から、言っていることですが、Notionはデザイナー的発想がもとにある。それに対してSlackのコメントは、エンジニア的なものばかり、と私は感じてしまいます。なんかそういう質問をしないと意識低いという忖度があるような。

私の基本のBackgroundは数学なので、できたらApiとか使わないで済ませたいという傾向があります。

基本が実はシンプルでエレガントなシステムが好きですので。

その意味でNotionてとてもエレガントなToolであり得ると思います。

さらに、今週末とある知人のブログ記事に刺激されて、久しぶりにラノベでも健康関連でも、ビジネス書でもない本を読みました。今日本でなぜか売れている’人新世の資本論’です。ここにでてくるアソシエーションの話は、実は柄谷行人の著書で前に触れていたのであまり抵抗がなかったのですが、これが、本関連で書いた昨日の記事

’斎藤幸平’という世界レベルの知性と、コロナ禍で市場経済の最先端アメリカでZ世代中心に起きている変化に、次世代生存に向けての希望が見える

Notionて、FlatなNetwork モデルですよね。Workspace, Share, Privateとあって、まあ現実問題として最初にWorkspaceを設定するAdmin入るけど、本当にNotionでつながれたTeamが動き出すと、このモデルは真にFlatな構造を、サポートするでしょう。これがすごく大事だと思ったのです。

だから、エンタープライズ版は別にして、ことそれ以外のVersionは、アソシエーション的働き方に最適なプラットフォームじゃないですかと私は思ったわけです。

ああ、でも、Notionにはまりそうな人は、ライフハック好きそうなタイプだから、’人新世の資本論’とか、死んでも読まなそう。

これって本当に残念なDivideだと思うんです

ひとつ、Notionの可能性という意味で、私が観察した、今現在一番影響を受けている、Notion Mastery のクリエイター、Marie Polinさんの話を少しここに付け加えておきます。

まず、この方、Youtubeで初めて見つけたときから思ったのですが、

完全にIntrovertでかつ、すごくまったりとマイペースな印象です

で、Backgroundは、いわゆるSEもCSでもない、学位は、Honours Bachelor of Designで、さらに面白いことに、2018年にPermacultureのCertificateを取得してます。

Permacultureってもともとは、既存の農業にたいして永続的な農耕産業みたいな感じでしたが、今では結構、Sustainablility に近い感じで使われていることが多いんです。

で、Permacultureには三原則というのがあって、

  • 地球に配慮する(Care for the earth)
  • 人びとに配慮するCare for the people)
  • 余剰は分かち合い、消費と再生産には限度を設けよSet limits to consumption and reproduction, and redistribute surplus

さらに面白いことに、Maireさんの旦那さんは、Marieさんと一緒に仕事をする一方で、

Communityの消防士をやってるのです

何が言いたいかというと、Notionのベースに流れるVisionは、いわゆるシリコンバレーのStart UpやマッチョなHackerカルチャーとは非常に対照的なものであるというコトです。

だからMarieさんて、あまりがちがちに仕事にばかり時間を取るタイプじゃないみたいです。なんせFocusTimeのTotalが4時間半ぐらいだから。

結局一口に生産性をあげるといっても二つの全く違ったゴールがあると思います。

生産性をあげて、

8時間で、16時間分かかった仕事を達成する

あるいは、生産性をあげて、

8時間かかった仕事を3時間ですませ、残りは仕事以外で使う

私は当然ですが、後者を目指しますね。