’斎藤幸平’という世界レベルの知性と、コロナ禍で市場経済の最先端アメリカでZ世代中心に起きている変化に、次世代生存に向けての希望が見える

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こと、環境破壊の言説がらみでいつも思うのは、例の怖い女子中学生グレタさんに対する態度。いやー、彼女大人の私たちの痛いところつつきますよね。

で、この人に対して、まあ感情的に反発する気持ちは分かります。怖いし、この人明らかに発達障害あるからコミュニケーションスタイルが普通ではないし。でも、結局それって言い逃れです。彼女の指摘は全く正しい。

大人に動かされている云々も、基本問題のすり替えでしかないことを認めましょう。

もう、アメリカだってGoreがInconvenient Truthを出版して以来、分かっていたことですし。

で、いま日本で基本世界レベルと呼べる数少ない知性、’斎藤幸平’さんもグレタさんの指摘に賛同してらっしゃいます。

まあ、コロナ鬱と、いわばFPの仕事を始めて以来ずーっとたまっている澱のようなもののせいで、どんどん固い本が読めなかった状態が続いていましたが、何故か突然、春の日本行きで買った

人新世の資本論 斎藤幸平著

読み始めました。

さすがにこの本、新書版として書き下ろしただけあって、さらに基本的にこの人とても頭がいいんでしょうね、すごく読みやすいですね。後、理系的な論考の進め方かんじるのですがね。

土曜日の午前中に、アッという間に半分近く読み進んでしまいました。

で、こういう人がどこから出てくるのかすごく興味を持ったのですね。

彼は、東京出身で、高校は中高一貫教育の芝学園。ここって、うちはカソリック、芝は仏教だけど、基本雙葉と似た感じなのよね。ものすごく東大行が多いわけではないけど、成績がそこまで良くない生徒のレベルがすごく高い。

だから、いわゆる進学校とは、ちょっと違うのよね。なんというのかな、偏差値より、本当に頭のいい子が育ちやすい学校というのかしら。

ともあれ、斎藤さんは、一度は東大理科2類に入って、そこを半年でやめて、学部は、アメリカの日本ではあまり知られていないけど、本格的に考える教育をするリベラルアーツカレッジ、

ウェズリアン大学

を卒業、そしてその後はドイツです。この本の元本となったのはそもそも博士論文で、しかもすべてオリジナルはドイツ語で書かれてます。さらにこの元本、邦題’大洪水の前に’は、ドイツで2018年度ドイッチャー記念賞(Deutscher Memorial Prize)を日本人初、最年少受賞ということで、でもちろん大事なのはすでに5ヶ国で翻訳されているということ。

はっきり言って東大卒の、日本の官僚なんておよびじゃない鍛えられ方と知性ですね。

で、彼はいま、東京ではなく、大阪市立大学大学院の准教授ですね。まあ、別に日本の偏差値高い国立大とか、海外で無名だから。国内で偏差値がって言っている人は悲しいと思う。

ともあれ、前半は、とにかく今現在の先進国のリベラル寄りの環境政策が、根本的にダメだというコトを本当に、ことこまかくデータを持って説明してくれてます。後半は賛否両論あっても、前半はもうこれ目を背けられないと思いますよ。

だからこそ、新書版のこの本が、ここまでベストセラーになってるのだと思います。

当然、子供がいないあるいは、親としての自覚がないおっさんや爺以外は、やっぱり普通に未来について考えますからね。

さて、まだ読んでない後半ですが、各論や詳細はともかく、基本コンセプトに関しては、私にとって新しくはありません。

柄谷行人が、アソシエ―ションをすでに持ち出しています

ただ、あのころは、スマホなかったし、コラボレーションやクラウドテクノロジーもまだほとんどありませんでした。

私は、アソシエーションの前段階として、

リモートワークの普及と強化は大事だと思います

その意味で、アメリカにとって、

コロナ禍はまさに奇貨でした

今現在、アメリカ、とくに民主党基盤の青い州では、ワクチン接種がすすみ、集団免疫達成に近づいています。で、そこで大企業は、途端にリモートワークやめて、またオフィス出勤に戻って来いといい始めています。

が、これに対して、アメリカの若い世代は、大多数が反発しています。

90% of millennials and Gen-Z do not want to return to full-time office work post-pandemic

端的に言って、リモートワークは、今までの普通にオフィスに通勤する形の働き方に比べて

エネルギー効率もいいし、カーボンフットプリントも減少する

さらに、将来的にアソシエーション的な組織構造を作るためのベースとしての地域コミュニティとの結びつきも強化しやすい。

そして何より、資本主義の動力であっる消費文化による洗脳が効きにくくなる。

だから、私はこれを、アメリカという市場資本主義の牙城に置きつつある、パラダイムシフトととらえます。

しかも、これに、

ジェンダーギャップ問題も絡むのです

だって、子供の教育、育児にとられる時間や労力を思ったら、

通勤時間ぐらい、リソースを無駄にするものはないですから

Zoom会議とかも、最近思うのですが、インフラ整備によって、どんどんより有効化できますよね。

アメリカでも日本でも、とにかく

車の数が減るのは、カーボンフットプリントを考えると大きいし。

というわけで、私はZoomだけでも、いろいろなことが済ませるように、これからますますNotion頑張らなくてはという落ちつけます。

あ、全部読んだらまた書きます。