日本は今台風19号の後始末で大変だし、どうやらまた大雨が来そうで怖いことになってますよね。
で、それもあってずっと我慢してきましたが、とにかく日本があまり国外の状況に注意を払っていないうちに、トランプ政権はすごいことになってます。
しかも、影響はアメリカ国内だけではない。
トランプが突然米軍の引き上げ宣言をしたことで、トルコ軍によるシリア北部を占拠していたクルド民へのEthnic Clenzingが始まったことは言いましたよね。つまり、トランプの政策判断のせいで、クルド民が虐殺されてます。
下院議長のNancy Perosiが、弾劾審判を開始してまだ一週間も建っていないのに、なんというかものすごい勢いで、トランプ政権の崩壊が進んでましたが、ここに来て昨日一日でまたもや別次元に突入です。
昨日一日の凄さは、日本にはほとんど伝わってませんね。大体トランプが現実問題としてプーチンのパペットであることは、昨日の一連の動きの結果でほぼ明らかになりました。
そもそも、このクルド民を見捨てる米軍の撤収ですが、得をするのは、トルコとISISそして、その後ろにいるロシアです。
そもそも昨日の朝は、悲報で始まりました。House Ways and Means委員会の議長を務める、Baltimore 市を含む選挙区出身のElijah Cummingsさんが亡くなったのです。
民主党だけでなく、この方を尊敬している人は多かったのです。黒人の政治家や活動家の場合黒人教会の独特な牧師さんの説教エネルギーを持っている方が時々いるのです。例えば一番有名なのが黒人市民権活動家で暗殺された、MLK牧師(マーチン・ルーサー・キング)。Elijahさんも、その系列の非常に敬虔な方でした。
ですから、時事評漫画でもこんな感じ。
なんせ、超知性派のRachel Maddowをして、’私を敬虔な気持ちにさせる方でした’と言わせてますから。
実は、バルチモアに越してきて比較的すぐのころ市内の教会で催された公聴会に行ったことがあります。その時の印象はとにかくすごく真面目で強い信念を持った人だなと思いました。(たとえば、彼はそのころマリワナの医療使用合法化に反対してました。彼は普通にBaltimoreの対して裕福ではない家の出身ですから、麻薬が以下に黒人社会を破壊してきたか知り尽くしているからと言うのがその理由でした。私とは違う結論ですが、その彼の信念にとても真摯なものを感じたことをよく覚えてます。)
この人は、1996年から下院議員ですが、それまでメリーランド州議会でも14年努めてます。享年68歳でした。
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が、少し静かな気持ちになりたいと思う日であったのに、今日はEU大使のGordon Sondlandの査問があり、で彼は完全に暴露モードであることが委員会に提出した前口上ですでにあきらかでした。
この Gordon Sondland, そしてspecial envoy Kurt Volkerと Energy Secretary Rick Perryの3人が、トランプ政権側自身のコード名Three Amigosと呼ばれ、トランプのPersonal Lawyer、元New York市長のGiuliani のしたで、トランプの命令を実行していたという流れです。
で、もちろんその命令が、ウクライナに民主党候補、元副大統領のBidenのスキャンダルを探すこと。で、それをしない限りウクライナへの軍事援助を凍結するといわば脅したわけです。
で、ここで’Quid Pro Quo’というラテン語を、私も覚える羽目になりました。これ簡単にいうと’Give and Take’.等価交換。
で、この言葉がどうして何度も繰り返されたかと言うと、共和党側のトランプ弁護の肝が、この言葉。
つまり、まあ以下にも弁護士風の、厳密には’Quid Pro Quo’は成立していないというTalking Pointが最初の2週間ほどは、ものすごく繰り返されたのです。
ところが、もうマスコミから、その場にいた記者まで全員があっけにとられたことに、なんとWhite House の主任補佐官のひとりMulvaneyが、テレビ中継されていた記者会見で、いやそのとおりだQuid Pro Quoだ、それがどうしたと開き直ったのです。
実は、この話にはまだアホらしい落ちがあり、この記者会見の1時間後を待たずして、訂正声明が出されたのですが。まあ、いまさらですよね。
さすが、今のところ共和党だれひとりとしてこの発言に対してカメラの前で弁護する議員さんは出てきてません。
逆に、今は上院議員、そしてもと共和党大統領候補の、Mitt Rommny が、はっきりとトランプに反旗を翻しましたが。まあ彼の直接のトピックはクルド民のことでしたが。
この発言て、基本自分が犯した罪をみとめ、その上で開き直っているのです。この時事漫画がとても分かりやすい。
そして、このMulvaneyの記者会見では、実はもう一つ信じられないような発表がありました。
なんと、来年のG7会議を、トランプのDoralゴルフリゾートで開催すると発表したのです。
普通に考えて、例えば時の首相が、自分と中の良い業者に利権を与えたら明らかな汚職ですよね。でも、彼がやろうとしていることは基本民主国家では考えられないことです。
中の良い業者ではなく、自分自身の事業に直に利権を与えるというのですよ。
ちなみに、これはアメリカの場合憲法で禁止されてます。それが小さくて読みにくいのですがEmoluments、日本語では役得というかんじかな。
Emoluments Clauseと呼ばれており、実はトランプが大統領になった時、彼が一向に自分の事業から手を引かないのですでに問題担っていたのです。
が、そのたびにいろいろと言い訳をして、まあなあなあになっていたのですね。
ところが今回はあまりに明白なケースです。なによりG7はもちろん世界各国からくるわけですから、外国からトランプのゴルフリゾートにお金の支払が起きることにもなりますので、完全に論外です。
そして、さらにトランプはこのG7会議に、ロシアを復活させG8にするとも発言してます。まあ、そもそもウクライナに侵入していったからこそロシアはG7にボイコットされたわけです。で、そのウクライナに対して、トランプはロシアと仲直りしろとも行っている。
これだけ、証拠が揃ってロシアの傀儡ではないなって、どの顔して言えるのだろうか。
まあ、一昨日すでに、少し前にトランプ政権から追い出された、共和党きっての鷹派のBoltonが、トランプのウクライナへの脅しやGillaniの暗躍にうんざりしていたという話が、じゃまになるという理由のみでウクライナ大使をやめさせられた元大使からのスッパ抜きもありました。
更に、この後、Three Amigosの残りの二人も証言するようです。ふたりともトランプ政権からは辞職しましたので。
なにより、 Giulianiをサポートしていたロシア系の人間が次々に査問ではなく、直接
逮捕されています。
Giulianiに対しては、召喚状がだされましたが彼はそれを無視。これに対してFBIや、下院の弾劾査問を進行している議員たちがどう動くのかが、次のTurning Pointになると思います。
トランプのことを、ちょっと型破りの、それなりに有能だった実業家ぐらいにまだ思っている方がいましたら、多分それが全くの見当違いだったということが遅かれ早かれ明らかになります。
さすがのマスコミが、ニュースが多すぎると嘆くほどのスピードで進行しているトランプ政権の崩壊ですが、いつも対局を鋭く指摘する、Rachel Maddowが面白いことを行ってました。
ロシアがトランプを見切って、今のうちにやれることをすべてやらそうとしているのでは。
そうそう、トランプが信じられない親書を、トルコ大統領あてに書き実際にそれを送ったことも、今週起きたんですよね。
なんせ、この短い手紙をニュースで紹介した時、ニュースキャスターが、皆いちいちこれは本物で、パロディではないのですと、わざわざ断ったくらいです。
この手紙に対する一番の風刺は、(もはやあまり楽しくもないけど)高校の先生が添削をほどこしたものでした。
あ、こちらに全文コピーしますね。ちなみに受け取った側はすぐゴミ箱に捨てたということです。日本の中3ぐらいの語彙ですね。私ですら、もっとフォーマルなビジネスレター書きます。
多分、この人の頭には’Protocol’なんてものは一切存在しないのでしょう。でも、基本的知性はやはり、あ日本で言うところの
中二病だ
Let’s work out a good deal! You don’t want to be responsible for slaughtering thousands of people, and I don’t want to be responsible for destroying the Turkish economy — and I will. I’ve already given you a little sample with respect to Pastor Brunson.