昨晩’Alita BattleAngel’ 見に行ってきました。アメリカでは14日、Valentine’s Dayの公開。入りはほぼ満席、まあ私が最近行く映画館は基本座席数が半分以下、そのかわりにすべてのシートがゆったりとしたリクライニングシートです。
Imaxではなかったけど、普通よりずーっと大きいWide Screenでした。
実は、鑑賞環境はそれほど良くなかったのです。どうやらなにかのアレルゲンがこのシアターに浮遊していたらしく、隣の席の娘がめちゃめちゃ鼻を詰まらせて、グズグズたいへんだったので。
さて、その娘に帰宅後感想を聞いたところ、一言、
EPIC!!
これはもともと叙事詩という名詞で、そこから派生して普通の人間並以上の偉大さを強調する形容詞として使われます。
まあ、若い子たちはこれを、例えばGameなどでラスボスを倒すのに成功したときなんかにも使いますがね。
とにかく娘からこの言葉が出てきて私はすごく納得したのです。
やはり娘も、Alitaの強さにいたく感動したのです。そういえばAlitaの戦闘シーンでは、ときどきグズグズがやんでましたから。多分私と同じで息をのんでいたのでしょう。
映画としての評価は、今現在アメリカ最大の映画とコンテンツレビューAggregateサイト、RottenTomatoe
で、総合評価ギリギリで赤トマトを逃しての59%Positive,でも観客スコアはとても高くて92%。
これすごくよく分かるのです。ネタバレほぼなしであら捜しすると、Alitaと惹かれ合うヒューゴとのやり取りとか、もう今どきのTeen向け映画ならちょっとねのベタな感じだし、話の進み方、つまり脚本はまあ結構ご都合主義だし、(ちなみに脚本は、製作も兼ねる、ターミネーター、タイタニック、そしてアバターのキャメロンです。)最初20分ぐらいはかなりスローでちょっと気がそがれもしたりしましたし。
あ、もう皆さん知っているでしょうけど、原作は90年代のアニメ化された木城ゆきの漫画’銃夢’です。日本の公式映画サイト気合はいってます。
でも、冒頭はかっこよかったですよ。20世紀Foxのタイトルが26世紀に変わり、浮遊都市を移していくところから映画の世界に引き込まれていくのです。
300年前に大きな戦争があったらしく、ただこの浮遊都市への道はいま閉ざされているらしい。しかも、この巨大な浮遊世界から、每日のようにスクラップ貸した廃棄物が落ちてくるのです。
その巨大な廃棄物の累積を囲む都市は、私から見るとまるで20世紀の傑作Bladerunnerに出てくるあの景観を、太陽の輝く明るい土地に移したような感じですが、たった一つ大きな違いがあるのです。
この地に住むものの多くは、’攻殻機動隊’の用語を使うのなら、
’義体化されているのです。
義体化のレベルは多岐にわたり、片腕、片足にはじまり、両手両足すべて義体化されたもの、さらに顔の表情こそ人間らしさを残しているもの完全にサイボーグ化されたものまで実に様々。
私、このDetailの凄さには完全にぶっ飛びました。一体どうやってこれ全部撮ったんでしょうね。今までのみなれたCGじゃない。完全融合ですよ。
まあ、キャメロンはとにかくアバター作っちゃった人ですから。
この時点でもうこれはDVD,Director’s Cutの買いは決まりましよ。
さて、この映画の映画としての欠点なんてものは、Altaの最初の戦闘シーンで完全に吹っ飛びます。
CGのアクションシーンて、早くて格好いいのですが唯一欠点があります。
軽いのですね。
でも、この映画でのサイボーグそして時にはフルのロボットも交えての戦闘シーンは、
肉弾ぶっ飛び、ぶつかる重さ120%
なぜか、今振り返るとアニメの戦闘シーンとして新境地を開いた感がある、’火ノ丸相撲’アニメの相撲シーンを思い出した。相撲なんて萌えるはずのないスポーツなのに、私はあのアニメの土俵シーンに萌えましたから。
昨晩は家族3人揃っての鑑賞でしたが、うちのBobも娘や私と同じ感想で、そしてやはり、この重さの凄さに感動しかつ首を捻ってました。
昔々リドリー・スコットが、Bladerunnerを制作したとき、あのまったく新しかったVisionとともにすごかったのが、あの映画に登場するサイボーグたちの動きでした。あの映画の場合人間の俳優さんたちによって演じられたのですが、とにかく人間離れした強さとスピード感が、人間の肉体を通して表現されていたその迫力に感動したのです。
そして、Matrixの場合Virtual 世界での本来の人間のActionをこえるActionで、Action 映画がまたあのときUpgradeされたわけでしたが。
今その進化の先に、Alita Battle AngelのCyborgたちの戦闘があるのだと思います。
さて、もう一つ強調したいのは、Alitaは本当に、
Battle Angelです。
戦闘をしていないAlitaは、活発だけど、ある種奥手のTeenagerです。あのでかい目はひと目を引くし、美人という感じはまったくなくて、むしろ可愛い。
(ちなみに、多分10-20%ぐらいの人はあの目に抵抗を示すかもしれません。ただあの特殊な容姿のせいで、Alitanの異種感が際立つので、私は結構気に入っている。)
でも、戦うAlitaは、人を超越し、さらにただ強いだけの他のCyborgをすべて凌駕し、
本当にひたすら美しいのです。
キャメロンという監督さんは、とにかく強い女が大好きなひとで、どの映画にも最強ヒロインが登場しますが、この映画で、
究極の理想の女を創造したのでしょう。Alitaは本当に強くしかも、粘り強い。ここは娘がとても気に入ったところで、Alita はNever give upなのです。
監督である、ロバート・ロドリゲスの趣味は、その点各種の正直やりすぎ感もある、悪役Cyborgたちのデザインに反映されているのでしょうね。
後、ほとんどサイボーグばかりなので血が出る時は少ないのですが、改めて考えると非常にViolentな映画でもあります。
私は今、この映画を日本の映画館でもう一度見ようかと考えてます。
とにかく、私としてはこの映画にヒットしてほしい。かなり露骨な続きを示唆するEnding でしたから。ただ、制作費200億超えなので、ヒットしないとやばい。
私が見た観客の反応は、一言’圧倒された人が多かった’。なんとも物理的にまで濃い映画でしたから。
日本のみなさ~ん、Alitaをサポートしようよー!!