私は日本で妹の会社で顧問のようなことをやっています。この会社は亡き父が始めた、いわばゼネコンの下請けの一つです。もっと厳密にいうと、
鉄筋加工業です。
まあ、ぶっちゃけ3Kと呼ばれる業種で、でも私にとっては作業員さんがしっかり働いてくださるおかげで、株主である私も配当などが出るわけです。
さて、建設業界を始めとして、日本の場合すでに3K仕事を就労してくれる若者はどんどん減っています。そんな中妹は社長に就任した4年前から、高校生のリクルートにかなりのリソースを費やしています。それだけでなく、給料および福利厚生にも力をいれて成果をだしてます。
Share House型の、綺麗な寮も作り、安全大会は豪華賞品。正社員採用である限り社内イベントでは、事務所も工場も現場も一緒。
で、私はそんな彼女の方針を全面サポート。今後準正社員採用を、海外からの方たち相手にも初めてはと提案しているぐらいです。
なんで、こんなことを長々と書いたかというと、
熟練肉体労働はまだとうぶん需要が減りません。
ネットにいりびたっていると、時々実社会で無くてはならない者を忘れてしまいます。私達は、
食べなくてはならないし
住まなくてはならないし
移動もするし
インフラがないと暮らしていけない
例えば建築業は、ビルをつくり、インフラを作り、道路や鉄道網を引くわけです。さらにつくるだけでなく、補修そして改装もついてくる。
同じAIといっても、すでにある程度のExpert Systemができているいろいろな’士業’は、
80%ぐらいの作業をAI化するのはかなりスムーズに進むと思います。
それに比べて普通に肉体を使う仕事のほうが、完全AI化、もしくはロボット化が難しい。
きのうたまたま勝間和代さんの、ロジカル家事ものをまとめて読んでいた思ったのですが、たぶんこれから2-30年のスパンでしたら、肉体を使う作業に関しては完全AI化ではなく。
スマートツールの汎用化でしょう。
例えば建築現場などでひとっ飛びに人がいなくなるなんてことはとてもじゃないとありえない。
まして作業現場をどうやってFormat化するか考えるだけで大変。
それに比べると、ゼネコンが、これから建てるビルの構造試験やら積算やら、ほかにもいろいろなシュミレーションをやるのは、AIやらVR取り入れることかなりスムーズに進むと思います。
その一方下請けがやることは、定量化が難しい。特に建築現場の場合、工場とは違うし。
で、家事とは違った形のスマートツールがこれからどんどん取り入れられることになるでしょう。
その意味で妹が若い人をとりあえずの採算無視して雇っているのは正解。
だって、今まだ10代、20代の子たちは、10年いや5年以内に、スマートスーツのような筋力拡張ツールを使うようになるのだから。新しいテクノロジーなんてものは基本若い子のほうが飲み込みが早い。
だから段階としては、(かなり単純化しましたが。)
1.スマートスーツのような筋力拡張ツールの仕様。
2.単純労働型の一部人型のロボットの導入
3.人間と統合された、より汎用性の高いロボット導入。
4.人間によって操作される無人ロボット導入
5.完全無人化(人間はコントロールセンターのみ)
6.完全AI化(完全遠隔操作)
多分100年では、最終段階きつそうだけど。
さらに、少子高齢化ということは、Life Shiftいうところの人生100年化でもあるわけで、
60歳とか65歳定年とかありえない時代になるわけです。
でも、自分を考えてみてもまだ当分働けるし、働きたいし、さらにこの手のテクノロジーがどんどん少子高齢化とともに取り入れられていけば、
昔3K,いまロボテック
みたいに年齢に関係なく人間を必要とする作業ができるようになれば良いと私は思います。
個人的に腰痛めないで済むのなら、小さな畑ほしいし、自分で世話したいし。
実は未来は始まってます。東京の夏は猛暑ですが、ちゃんとした現場ではすでに熱中症防止のためのCoolスーツとか実用化されてるわけで、妹の会社でもせっせと使ってます。
後、もう一つ大事なことはスマートツールで生産性が上がり、事故が減少するのでしたら、とうぜん人は週5日ではなく、週の半分あるいは三分の一ぐらい働き、後は畑を耕したり(私の個人的好み)Recreationに使えばいいと思います。
AIとかSingularityとか言われて久しいけど、何かが一夜にしてすべて変わることはあまりない。まあ、そんなことがあるのは極端にスケーラブルなゲームソフトの人気ぐらいのものだと思います。
日本に出発する日が、3週間を切って今日はまた雪と氷で娘と一緒。送り迎えがない部分、いろいろ考えを巡らせてみました。