いやー本来なら今日は、’運、ギャンブル、投資、起業’の続きを書くべきなのですが、先週50肩の痛みで、かなり内向していた反動でいま関心が外向きです。
で、いつものようにDU Democratic Undergroundに出かけて、このVideoを見つけたのですが、とにかくよくできている。
’New Rule, The Republicans are the problem, Real time with by Bill Maher’
消される可能性もあるので、今回はKey Pointを訳してみますね。
ちなみに、Bill MaherはもともとComedianで、アメリカのComedianによくあるように、実はとても頭がいい。彼の場合アイビーリーグの名門、コーネル大学から英語と歴史のダブルメジャーで卒業してます。
もともと、アメリカ特有のStandup Comedianとしてデビューしてますが、マスレベルのブレイクは、1990年代中盤の、ケーブルチャンネル、Comedy CentralのTalk Show, ‘Politically Incorrect’.
Stand up Comedianですから、基本綺麗事の’Politically Correctness’とは水と油です。
ただし、この辺が日本に誤って伝わっていますが、彼は基本民主党よりのリベラルです。’Politically Correct’ は、リベラルの推進したものというより、アカデミアの一部の勢力が推進して結果的に行き過ぎたしろものです。
さらに2003年から、HBOで’Real Time with Bill Maher’という政治がらみのお話が中心のTalk ShowをProduceかつホスト。
このVideoクリップは、2日前のショーから。でも、さすがプロ。見せ聴かせるYou Tubeのお手本のような出来です。
冒頭、先日取り上げたスタバの創立者、Howard Schultzの独立系大統領候補出馬コメントにからめて、Bill Maherは始めます。
一番問題なのは、彼が’Both side is equally extreme。’つまり、今の政治の問題は民主党、共和党両方に責任があるといってしまったぶぶんであると。
その後、Billは、以下にこの言説が’あたかも事実であるかのように’アメリカの世論を支配してきたか述べた後、
1:04で、Washington Postの見出しをデスプレイ。
’Let’s just say it. Republicans are the problem.’
はっきり言ってしまおう、共和党こそが問題なんだ。 と言った感じでしょうか。
続いて、記事のキモを紹介。
1:08 意訳してまとめると、’共和党は今やアメリカ政治の中では超過激派。とにかく政治的妥協は絶対しない。事実も、証拠も科学も都合が悪ければ無視、自分たちに反対する者たちに対してはとにかく徹底的に敵対するだけ’
さらに
1:38 またスタバのHowardさんの発言を取り上げてますが、これをBillはきっちり事実によって潰していきます。
よせばいいのにHowardは、
’いまアメリカには21.5Trillionの負債があるんだ、でこれは共和党だけでなく、民主党にも責任がある。’
確かにこれ普通に数字を見れば、たとえWall St.の連中だって、全く嘘だって知ってます。
レーガン、子ブッシュ、トランプがどんどん減税や、規制緩和で財政を狂わせ、そのたびに間に挟まった、クリントンとオバマば後始末。クリントンの8年にいたっては年単位の負債をゼロにまでしてます。
ちなみに、まあ問題もあったけど、パパ・ブッシュというひとは国内政治に関しては、レーガンに比べてもずっと中道で、レガーンの行き過ぎた減税を一部リバースしてます。で、これでお金持ちの共和党支持者の不興を買い、だからこそ実はクリントンに負けたとも言われてます。
この辺が、日本にはまるで伝わってませんが、そもそもレーガン以前の共和党は、こと国内政治、財政等に関する限り、それほど民主党とは異なってませんでした。悪名高いニクソンでさえ、別に金持ち優遇とかありませんでしたから。
逆に、アイゼンハワーにいたっては、任期を終えるに至って、アメリカの軍部と企業の癒着に警鐘を鳴らしています。さらに、そもそも歴代第一位といわれる、あのリンカーン大統領は共和党です。
ともかくこの辺のお話が、2:20ぐらいまで続き、
このあたりか焦点はトランプのひどさに移っていきます。
まずは、すでに8000もの事実に反したコメント(Statements)を垂れ流してきたとぶち上げます。
そしてしばらく、たとえ政治家とはある程度嘘を付くものであっても、Trumpは別次元だとうことを、なぜかスポーツ選手の例えを持ち出して強調します。
さて、私が個人的に一番受けたの部分は、3:06あたりから。
まず彼は’未だ共和党の51%が、’Birtherism’を信じている’と始めます。
Birtherismというのは、Obama大統領の出生に関する陰謀説で、もう随分前にObama自身がわざわざ自分のアメリカ国内での誕生届を公開してけりがついたはずなのですが。なんと、共和党の過半数がまだObamaは外国で生まれ、それを隠して大統領になったと信じているということになります。
ここでちょっと脱線します。
実際、この手のひどい陰謀説を真に受けて、被害に合う人まででてます。一番悪質なのが、InfoWarとAlex Jonesで、中でも本当にコイツラ良心のほんのかけらもないのかと思ったでまが、
最大人数ではないけど、あまた起き続けるアメリカの集団銃殺事件の中でも最悪の、Sandy Hook 小学校で大人6人だけでなく、なんと小学生が20人殺されて事件です。InfoWarとAlex Jonesはこの事件がでっち上げ狂言だというデマを流したのです。
こちらはその時のニュース写真。
そしてそれを信じたバカが、たまたま娘を殺された父親の姿に気づいてなんと、殴りかかった。
さすがに、InfoWarとAlex JonesはすべてのSNSからシャットアウトされましたし、つうかそれまでなんでそんな凄まじいデマを許したのかよと突っ込みたいですが。ともかく子供を殺された両親たちに告訴されていま裁判進行中。
分かりますか、今の共和党の過半数はこういう人たちなのです。これ本当にわかってますか?いや、日本に伝わってないよ。絶対まだはっきり伝わってないよ。
私にとって、このSandy Hook 小学校での小学生20人が殺された事件を、言うに事欠いて狂言だったというデマが、本当にTipping Pointでした。
あの頃娘はまだ小学生でしたから、ラジオで特報聞きながら泣いてしまいましたっけ。考えても見てください。
突然学校から電話がかかってきて、子供を今すぐ迎えに来るように言われて、やっとたどり着いて他の親たちが泣きわめく子供たちを抱きしめる横をすり抜けて、我が子はどこにと探した挙げ句、自分の子供は殺された20人の一人だったと発見した時の親の気持ち。
まあ、後から後からいくらひどいデマを流したら気が済むのだろうとは思いましたが、このデマはもうあいつら、
人非人
ともかく、Birtherの話から脱線してしまいましたが、この後彼は、確かに自分もTrumpの祖先はオラウータンじゃないのか冗談言って訴えられそになったと笑いを取った後、一言
But it did not become a foundation of the belief of the Democratic party.!!
そうなんです、今の共和党ってこのレベルのことを、過半数が文字通りに信じているという信じがたい集団なのです。
この後もBillは、やはり共和党の過半数が信じている、キチガイじみたデマをあげていきます。
いわく
ヒラリーが某ピザレストランから、ペドフィルのための売春組織を経営している。
とか、
300万にものニセの民主党への投票があった。
とか、
人種差別より白人差別(?)のほうがひどい
とか、
そして、Insane(狂っている)と 21世紀の共和党とのベン図を取り上げた後(3:48)
3:53 It will be a circle.と決めます。
この後もまだ以下に共和党が狂っているかの’証拠’がいろいろと提出されていきます。
いわく
オバマの最高裁判事任命阻止、
いわく
Trumpのロシア疑惑絡みの話、
そして、
共和党の過半数がいまだに、地球温暖化を認めないという考えれば考える程おぞましい事実。
最後はちょっとはしおりましたが、ゆっくり、Videoを時々止めながら私の説明を参考にして見てください。
日本には、こういうコメディアンはいないでしょう。
とはいえ、こうやってまとめてもらうと、つくづく今の共和党は異常です。
怖い。