いつもどおり、テレビ討論会をライブでは追っかけず、その代わりにいつもより早く起きてNetでチェックする私ですが、
コメンテーターが、正直に認めた討論会最大のハイライトは、
ペンス副大統領の頭にとまったハエ
討論会の終わり近くに、ペンス副大統領の白髪頭にハエがとまり、このハエそのまま動かず、さらにペンス自身も何もしなかった。
で、そこを切り取ったVideoがバズりました。
で、後半になると女性のモデレーターが、あなたの時間そこまでと言い続けているのに、
ガン無視。
ペンスという人は、お堅い、超保守派。トランプにとにかく下ネタがらみのスキャンダルが多いので、そことバランスを取るために選ばれた人です。
ただ、アメリカでゴリゴリの保守派クリスチャンというと、実に見事に、
男性優位主義者であり、父権主義者です
今回は、民主党側が女性候補であり、さらにモデレーターも女性だったので、ペンスの態度はかなり赤裸々な、
女性蔑視と受け止められました。
2016年にトランプに投票した層で、今一番大きくBiden側に動いているのは、郊外白人女性層なので、討論会の内容以前に、ペンスの態度は選挙選にとっては大きなマイナスだろうと指摘されています。
さて、信じられないかもしれませんが、問題はやはり
ハエです。
まるで何かの印のように、ハエはここのところ、政治的なシンボルになっている。
ケーブルNews局のなかでも、アンチトランプのポジションをはっきりとって、そして私の一押し、Rachel Meadowをはじめとして、女性キャスターが勢いをましているMSNBCですが、こんなセグメントをさっそく今朝紹介してくれました。
このビデオ、冒頭からほぼ三分間ハエと、大統領(候補)合わせて4人の因縁を見せてくれます。
最初はトランプ。New Mexicoのラリーで飛んできたハエをののしってますが、ここでハエが象徴しているのは、’国境を越えてきてアメリカに群がるメキシコそして中南米人’のことです。
次はヒラリー大統領候補、これはトランプとのテレビ討論会で、このハエは気味悪く絡み続けるトランプを象徴してます。
そして3人目がペンス。さて、このペンスの頭のハエは何の象徴なのか。それはのちほど。
そして最後は、オバマ大統領とハエ。最初のシーンはインタビューの邪魔をするハエをパチンと子気味よくつぶしてます!!そして、次のは記者会見でハエが邪魔になったので、こんどはハエに向かって’でてけよ’と言い、それからおもむろに’君たちは、僕がハエをどうしたかしってるよね’とハエつぶしのエピソードを匂わせて、笑いを取ってます。
と、ここでひとこと、気味の悪いトランプや共和党議員たちの老醜に見慣れた目に、
いやー、オバマって本当にかっこよかったんだなーとふと思いました。
では、ペンスの頭のハエは何のシンボル化、まずは今朝の風刺漫画から、
はい、トランプ大統領でした。
で、さらに今朝のThe Atlanticの記事が非常にはっきりとまとめてます。まずは英語で引用しましょう。
The Man Who Pretended Not to Notice、A fly landed on Mike Pence’s head. And he did nothing.
肝はこちら、
’It symbolized the whole Pence vice presidency, the determined, willful refusal to acknowledge the most blaring and glaring negative realities. Through all of the scandals and the crimes and the disasters of the past four years, Mike Pence was the man who pretended not to notice. And now there was a fly on his head, and he pretended not to notice that too.’’
ざっと訳すと、
’この出来事はこれまでの、決定的に自分の意志をもって、ぎらつきにらみつけてくるめちゃくちゃな現実をガン無視する、ペンス副大統領の在り方を象徴している。過去四年間すべての、スキャンダル、犯罪、そして重篤な政策の失敗を通はして、マイク ペンスはひたすらガン無視した。そしていまハエが彼の頭にとまり、彼はそれにまったく気づいていないふりをした。’
実は、ここまでの内容は、今朝娘にスマホで見せながらせっせと説明していたのです。もともとはもう一つ別の政治がらみのポストを書くつもりでしたが、娘が結構おもしろがってくれたこともあり、この分析は多分日本にほとんどつながっていないと思ったので。
とにかく娘は彼女にとって国語にあたる、英語クラスに苦手意識を持ち続けてますから、こうやって、何か興味を持てそうなことがあると、私もお母さんするわけです。
さて、そうやって二人でアメリカの木曜日朝の、政治風刺漫画をいろいろ見ていて、もう一つ印象に残ったものがあるのです。
うまいという以前、とにかくキモイ。
でも、いま私たちのトランプに対する実感を本当に示してると思います。