私の実家のある江東区、そしてそのお隣の墨田区、この辺りには江戸にからんだ大小博物館や、美術館がいくつもあります。
観光スポットとして人気の、江戸東京博物館。ここは何といっても江戸時代のジオラマが何といっても見もの。さらにいつも見逃せないSpecial展示をやってます。3年前の妖怪展とか、すごかったです。
さらに、最近注目を浴びている清澄白川の、深川江戸資料館。ここは江戸時代の普通の人々の暮らしを再現した常設展示がとにかく楽しい。
私は、一時期杉浦日名子さんに完全にはまっておりましたので、ここを初めて訪れた徳は感動しました。
江戸って、すごい。江戸の町民は貧乏だったにもかかわらず、文化を堪能しているところがとにかく同時代の世界でほかに例がない。
ともあれあと、いつも行こうと思いながら行きそびれているのが芭蕉記念館。私の好きな古典のひとつが奥の細道なので、来週の土曜日当たりとか行こうかな。
このほかにも、まだかなりの数の資料館、美術館がありますが、その中で今回訪れたのが、都営大江戸線両国駅から歩いて5分の、
すみだ北斎美術館
なんとも、モダンな建物でしか も美術館の前が広場兼子供の遊び場になっており、天気も良かったので、開放感抜群。不思議な和空間です。
もともと、平均的日本人よりもう少し、浮世絵というより葛飾北斎の作品が好きではありましたが、こうしてみるととにかく圧倒されます。
特別展示の北斎アニマルズ展では、と時々動物の絵を拡大したコラージュが展示されていましたので、かなり細部まで鑑賞することができました。
常設展示のほうも感動もの。
北斎漫画の完全復刻本全15巻を、手に取って眺めることができたのはよかったです。
それにしても、どう考えても江戸の町民って、同時代のほかの国の同レベルの人たちに比べて、民度も教養もいかにも高くありませんか?
画材のほうふさに私は圧倒されました。
動植物などの、自然を題材にした北斎漫画の画を集めたこの本を娘のお土産にと買いました。
常設展示二部屋目は、マルチメディアで北斎の画風の進化と変化をたどっていきます。
アニメ化された、北斎の娘の逸話、百日紅にもでてくる、彼らの生活仕事風景が、この展示の片隅で再現されているのが、何とも言えません。
正直、絵カキって怖いとおもってしまいました。
実は最近この漫画にはまってもいますので、絵を描く要素、技術、いやテクノロジーに目が行くようになりました。だから、北斎の遠近法やら、パースやら、動物などを描く際のフレームワークとか、その先進性にびっくりしました。
北斎漫画は、漫画ではないのですが、でも日本の独自の漫画世界のルーツのひとつだということはかなりはっきりと見て取れます。
なんてダイナミックなのだ!!
よく考えると、かなり無理なポーズもありますが、凝りに凝った感のあるポーズが今にも動き出しそうな印象につながってます。
最近、日本の文化にはこの先の未来どう生きるかそのヒントがあるのではと考えるようになってきてますので、きょうの北斎はとても刺激的でした。