前回は、かなり抽象的な話でした。でも、一応プロとして仕事をしている人間としては、どうしても言っておきたかったことなのです。

で、今回はもっと具体的な話をします。

 

さすが、どれを買え見たいなことは言いませんし、言えもしませんが、これは本当に私がやっていることです。

 

ともかく、Financial Planner として働く場合、最も重要な役割の一つが、

資産運用です。

 

資産運用というぐらいなので、基本、ただちょこちょこ、お勧めの相互信託なに、なんて質問に答えるレベルではない。

 

基本、ある程度以上まとまったお金を、長期運用することになります。

 

ですから、最低10年は資産運用をすることを前提にして話を進めます。

 

実は、リスクプロファイルという質問リストに必ずクライアントさんに答えてもらうことを義務付けられたますが、6年以上引き出さないという条件をみたしてはじめて、長期の資産運用とカテゴライズされますが。

 

ちなみに、私達はプロですからいろいろな規制の対象になり、たとえばクライアントがどのくらいHoldするつもりかによって対応の仕方一つとっても基準があります。

 

例えば、資産運用ではなく、投資信託をお客様に進める場合、この投資期間によって進めるべきShareのタイプが規制されます。(簡単にまとめると、短期のクライアントにはCommission 後払い、5年以上Hold するつもりのクライアントにはCommissionが先払いとなります。統計的にこのパターンがクライアントの利になるので。)

 

では始めましょう。

 

1.Portfolio の作成

 

まず、リスクプロファイルを取ることによって、お勧めする資産運用の、

資産レベルでのPortfolioを選びます。

例えば、成長(Growth Portfolio )のPortfolioなら、株式関係が60%、その他が10%、債権が30%というように。

 

さらに、これを元に

個別のAsset TypeのPortfolioを選んでいきます。

このレベルでは普通自分が所属しているInvestment Adviseryが進めるいくつかのチョイスの中から選びます。

 

株式関係なら、

 

Large Cap

Mid Cap

Small Cap

という規模による分類、そしてValue, Growth,MixedなどによるRetrunPatternによる組み合わせがあります。

つまり、Large Cap Valueとか、Small Cap Growthとかが、ひとつひとつのより具体的なAsset classになるわけです。

これ以外にも International, Domestic, Emerging Marketなどの、地域別の分類も加わります。

 

そして、その他というカテゴリーには、基本、

CommoditiesREIT、そして最近流行りのAlternative Typeなんてのもここです。

タイプとしては、どちらかというと普通の株式タイプ(Security )よりリスクの高いものが中心でしょう。

 

ただ、Diversification ,つまり分散投資というものを考える場合、ともかくいろいろなものをある程度までは入れたほうが良い結果が出ることが多いのです。というのは、とにかくすべてのタイプが同じように動くことをさける、これが目的なので。

 

つまりこの辺は、統計的にとにかく同じ方向に揺れないものを組み合わせること、これが基本的な考え方です。

 

REITReal Estate Investment Trust, つまり不動産投資しているETFや投資信託信託です。

 

Commoditiesはいわゆる、商品相場、これも実際に投資する場合はETFか投資信託です。

Alternative Strategyというのも、形は投資信託が中心ですが、一般向けのHedge Fund的なものと思っていただければいいです。

 

ここで強調したいのは、

 

何も直にFX投資などしなくても、ETFなどを使ってExposeすることはできるのです。クライアントの中に、時々金や銀などの貴金属に投資したいという方がいますが、私は基本直にではなくETFや相互信託を使うことをオススメしてます。

後もう一つ大事なポイントは、

 

貴金属などを直に買うと、いざ売るさいに流動性そして手数料の問題が結構厄介なのです。

 

こういうことは、クライアントにはっきり説明するのも私の仕事です。

 

最後は債権。これはだいたい次の種類があります。

 

短期、中期、長期

公債、あるいは社債

Investment GradeあるいはHigh Yeild Bond(いわゆるJunkBondと言われるもの。)

もちろん、Domestic, International そして Emerging Marketと別れます。

 

さて、商品相場に参加したいクライアントがいる反面、High Yeild Bondというとすごく怖がる方も結構いますが、実はDefault Rate なんてものはかなりびびたるもので、(まず3%をこすことはなく、大抵は2%以下です。)やはり単体ではなく、ETFや投資信託で購入する限り、きまった収入を必要とするクライアントにはとても優利な商品です。

 

以前、安全なHigh Yeild Bondという言い方はおかしいという記事を読んだことがありますが、それは単体奈良の話。かなりの数、しかも異なるDurationを組み合わせたETFや、投資信託でしたら、例えば株式系のETFに比べてむしろ安全と言えます。

 

債権は額面は満期までHold する限り変わりません。ただHigh YieldならDefaultの可能性がゼロではない、でも株式のように少し値下がりすることがあるという捉え方が出来るわけです。

 

そのかわりに、どんなDividendより高い利率で利子の支払いをしてくれるわけです。

 

直感に反しますが、数字に強いクライアントにとって、このタイプは老後の収入を叩きだすのに適した商品と言えるのです。

 

さて、High LevelのRisk Profileに基づいたPortofolioの比率は、Clientのサインなしに勝手に変えることはできませんが、最初に選んだ個別のAsset Classの内訳は、

 

個別のAsset Class はクライアントにあわせて調整します。

 

例えば、年齢的に上のクライアントのPortfolioからは、InternationalそしてEmerging Marketの割合を減らし、さらに、GrowthよりValueタイプを増やしたりできますね。

 

逆に若い方のAccountでしたら、GrowthSmall Capを増やすこともあります。

そして、どのくらいHigh Yieldを入れるかというのもいろいろ調整しがいのあるポイントです。

 

ここまで終わって初めて、

実際の商品を選んでいくのです。

 

私は、圧倒的にETFを使うことが多いのです。そしてETFは今どんどん進化しています。

 

そもそも安くて効率の良いIndex Fundに変わる商品として登場したものですが、とにかく進化のスピードが加速しています。

 

理由は簡単で、BigDataに基づいた分析を積極的に利用しているわけです。だいたい今やMarketの売買の圧倒的割合はProgram Tradingですし。

 

この進化するIndex 投資とETFについては、次回日本で変えるものを中心に紹介しながら解説しようと思います。

 

ともかく、長期の資産運用はIndex投資をすればとよく言われますが、まあ実際に仕事としてやっている人間の立場から見ると、とにかく自分流の方たちのやり方はあまりにも、

 

雑です。

 

まあ、その雑さが、長期投資の場合結構差を広げるのですがね。

 

2.Dollar Cost Averagingと Rebalancing

 

さて、何をどれだけの割合で投資するか具体的なPortfolioが決まり、クライアントのCashが投資用の口座にトランスファーされてきます。

 

ただし、ここですぐ全額Portfolio全額買うなんてことは普通しません。

 

大体10ヶ月から一年に分けて、少しずつ投資商品を購入していきます。

 

この方法を英語では、Dollar Cost Average、ドルコスト平均法といいます。

 

金融商品を購入する時に、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資していくわけで、例えば「予定資金を12分割して、月末ごとに資金の1/12を投入し、一年かけて全量を買う」と言う感じ。

 

結果として、価格が高い時は購入数量が少なく、安い時には多くなりますよね。だから単純な数量分割より有利になるとされてます。

いわゆるMarket Timing を取ることなしに、長期投資でリスクを抑えようという方法ですね。

 

もちろん万能ではないです。たで、これがうまくいかないタイプの商品は、値動きの激しいハイリスク、ハイリターンたいぷなので、資産運用等の場合とは違います。

まあ、とはいえMarketが特別な状態に入っている時はありますので、そういう時は分散する期間を調整することで対応しています。

 

そして最後がリバランス

 

ポートフォリオ運用で、、Assetsの再配分をリバランスといいます。

Marketというのは常にうごいてますから、時間が経つと当然のことながら、当初決定したProtfolio の配分からずれてきます。

そこで、定期的にそのAssets の配分の比率を最初のPortfolioの配分にもどしてあげるのです。

 

これは、簡単な例で説明したほうが早いので、AとB2つの、50%、50%のごくシンプルなPortfolioを思い浮かべてください。

さて、3ヶ月後、CheckするとAの方は値が上がり、Bは少し下がってます。

と、このPortfolioの状態はどうなるかというと、

Aは値上がりしたので、Portfolioの割合は50%いじょうになり、

Bは値下がりしたので、Portfolioの割合は50%を切ってしまします。

 

さて、ここでリバランスをするとはどういうことかというと、

Aを少し売り、Bを少し買って50%、50%に戻します。計算は値段と値動きによってまあ簡単にできます。

 

さて、ここでちょっと考えてください。このリバランスは結果的に何をしたのか。

値上がりしたものを売り、安いものを買い足してます。

 

つまり、あまりにもBasicの投資で益を出す基本、

 

高い時に売り、安い時に買う

 

これを、Market Timingなどとは関係なくやってしまってる!!

 

実は、リバランスをすることもあって、プロがクライアントのために資産運用をする時は、いわゆるWrap Accountであることが普通なのです。

 

Wrapは売り買いの頻度に関係なく、現残高の何%をFeeとして支払ってます。だからたとえ結構まめにリバランスをする必要があるAccountでも、売買の手数料は関係ありません。

 

簡単に考えて、よりHigh Risk High Returnの値動きの激しいPortfolioほど、より頻繁にリバランスをすることになります。

 

とはいえ、普通は年2回から4回までですが。

 

ちなみに、日本のWrap AccountのFeeは

 

高すぎます。

 

というわけで、次回はIndex 投資とETFの進化に絡め、個人が日本で資産運用をする場合の効率の良い方法の説明に入ります。

 

実は、妹の会社の人に、やっと満を持してまあ投資教育を具体的にすることに決めましたので、基本その内容が元になります。

 

最後に、ここにまとめたレベルの資産運用をするギリギリの最低線は、

 

500万でしょう。

 

500万までは、次回におすすめするETFのいくつかを毎月少しずつ買っていく形でまず積立してください。

日本のOffice Workerさんたちにはボーナスもあるので、年間100万貯めることはそんなに大変じゃないと思いますので頑張ってください。(たとえば、毎月3万ずつ積立、更にボーナス2回で64万足す。とこんな感じです。)

 

今回は長くなりましたが、次回へとつながる大事な基本をすべて含んでますので、勉強してください。

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