実は巷で語られているのは応用数学、では純粋数学の魅力とは何なのか話はじめますね。
私は、2年で挫折してしまったけど、一応数学者の卵でした。(アメリカの大学院でPH.Dとって、その後AMS史上最悪の就職なんてものにぶつかり、2年間Post Docをやった後、仕事が見つからずまあ諦めました。)
とはいうものの、純粋数学のBackgroundというのはかなりありがたいもので、応用数学の大学院レベルの本とか、最初用語を飲み込むのに一定の時間さえかければ、後は普通に読めてしまうのです。
このSkillは、一時期Big Dataを扱うStart Upで働いていた時に非常に役立ち増した。
さて最初に一言、まあ90%ぐらいの確率で、
純粋数学者は、普通の数字計算が苦手で嫌いです
私も、小学生の時そろばんの暗算とか少しやらされてうんざりしたし。後、ずいぶん経ってから、夜間のMBAに行って、そこで会計計算がいかに数学とは異なる世界か嫌というほど思い知らされたりしましたし。
では、数学(計算とは関係ない)的思考とはなんなのか、私なりに自分のサブジャンルがらみで説明します。
数学原体験その1 小学生の応用問題
これは正直中学お受験の勉強の中で、唯一ひたすら楽しかった。
植木算とか、鶴亀算とか、あー。消去算、時計算、とか、もともと算術と呼ばれていたころの名前を継いでいたらしいけど。
別に参考書を参考にしてというのではなく、自分で考えるのが面白かった。
まあ、さすがにこれは簡単な計算だけど、文章題を、自分で整理していくことが楽しかったのであって、実際に計算するところはまあ小学生ようなのでたいてい綺麗な数字で苦にならなかっただけです。
数学原体験その2 Life Science Libraryでトポロジーに出会う
で、抽象化は楽しくても、別に計算や数字が好きなわけではない。
ただ、中学受験の算数は多分一番だったらしい。(一年の担任が数学の先生で、あと一学期図書委員だったので、受験の成績は、上から12番目以内。後、算数の問題はやった後で全部解けた感あったし。算数だけです自己採点がきっちりできるのは。)
で、図書委員になったので、これ幸いと図書室にいつも入り浸って、その中でも気に入ったのが、翻訳版のLife Science LibraryというLife 社のシリーズ。
これに乗っていたのですよ。トポロジーという数学の存在が。
それですごくうれしくなりました。
トポロジストとは、コーヒーカップとドーナッツを一緒にするような変人たちだ。みたいなエピソードからしてすごく気に入りました。
つまり、切ったり、貼ったりしないで、少しずつ形だけ変えることで行きつける。同型(Isomorphicと言います。私はすべて英語でならったので。)
このページに乗っていたのは、実はドーナツとコーヒーカップではなく、
穴の開いた浮き輪を裏返すプロセスです。
あ、コーヒーカップとドーナツのたとえでいうと、穴の開いた浮き輪は、丸い穴があいた円盤とおんなじです。
あ、これちょっとやってみると面白いですよ。ヒントは、円盤の半分を倍ぐらいの伸ばしてみること。あと円盤の外縁が、穴になります。
コーヒーカップとドーナツは、この時、中身の詰まった厚みのあるものとして扱い、(境界のある三次元物体)、そして浮き輪と円盤は、厚みのないものとして扱います。(境界のある、2次元物体)
で、イメトレとか基本できない私ですが、こういう話になるとせっせとイメージしたり、つっかかると、自分で絵をかいたりしてせっせと励みます。
このころから、数学それも、計算とは関係ない純粋数学の世界に興味を持ちました。
私って、基本理系なのですが、計算と実験はあまり好きじゃなかったのよね。だからそのころ数学に対するあこがれが生まれました。
数学原体験その3 ユークリッド幾何で証明に目覚める
大学院時代の代数幾何の先生が昔、ほとんどの証明は何を証明すべきか細分化していくと、最後はTrivialステップになるとか怖い言い方してましたが。
中学校でユークリッド幾何をやった時、ほとんど一人で手をあげて証明しまくりました。つーかみんな単純な論理だったので。
ユークリッド幾何だと、公理があって、定義があって、そうするとそこからズタボロに定理がでてきます。で、その論理展開が私としては正直、
単純に気持ちよかった。これを’明快カラフル’気分と呼ぶ
たぶん、私の頭がいいという間違った認識がクラスメイトに生まれたのはこのパフォーマンスのせいだと今でも思ってます。
ただし、その後、大学は数学を目指したかというとそんなことはなく、
受験数学苦手でした
一番恨んでいるのは、たぶん漸化式とパラメータですね。なんでこんなことやるのか全く分からず、解法のやり方だけ勉強して覚えるというのは全く苦手でした。
代わりに、高校時代に一番好きだったのは、
有機化学でした
だって有機って、CとHとOの組み合わせでほぼ決まるし、暗記少ないし、計算と構造が一致していて気持ちいいし。
いやー、わたしつくづく気持ちいいか悪いかで色々決めていたので。
いわゆる勉強的なことは、これだけは自分でコントロールできたので好きだったので、さらに好き嫌いがはっきりしてたのですね。
さて、問題の受験数学ですが、大学の微積分のクラスで、数学的帰納法をやったら、あ、別にどうってことないのねと漸化式の苦手意識は霧散しました。Recursiveって、そういうものだと慣れてしまえばいいということも。ほら、Programmingでも、Recursive Routineとかあるから。
Parameterに関しては、近傍というコンセプト(英語だとNeighborhood なんてわかりやすい。)が分かり、その範囲での表示という形で納得できて落ち着きました。
さて、ここのところまたPVが少し伸びてます。いわゆる人気記事とは別に、最近書いた記事で圧倒的に伸びたのは、ベッドフォードルールとトランプ、まあほかのトランプ記事、そしてもう一つはもちろん、
呪術廻戦がらみ
で、そうやって来てくれた人がまた、他のを読んでくれる。
後、Profile、今度短いVersionを足します。まあ今の長すぎるし、アメリカへ移ってきてからの分だけのを作ります。
後、さすがに、逆に古い記事がたまりすぎて、今後毎日更新を続けるべきか悩んでます。
一つには、Note用に、低価格の有料記事として、変換して売るという感じです。
結局、時事性もしくは、旬であることが大事な記事と、そうではなくコンテンツとして書き直せる記事にそろそろ分けるべきなのですね。
それと、総合ブログとはいうものの、読者がほとんど重ならないカテゴリーが多すぎる気もします。
あと、このままWPに居続けるかどうかも、考えねばなりません。WPにいても、かなり体裁を変えたいし。今のフレームのままではそろそろもたない。
そうだ、明日どう分けられるか考えてみよう。
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